栃木県宇都宮市の整備工場
TEL 028-656-2588
月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

ご注意

ブログ内の整備・修理等各記事の作業内容や作業方法のご質問にはお答えできません。 また、作業料金についても車両を当社まで入庫いただき、実際に見させていただいてからのお見積りとなります。 概算の金額についても電話やメールではお答えできませんので、あらかじめご了承ください。

故障修理・整備 フィアット ランチア クライスラー

クライスラー イプシロン(312)ツインエアー加速中息つき

クライスラー イプシロン(312)のご入庫

ゆっくり加速しているときは問題ないが、少し強めに加速をすると息つきのようにガクガクするとのこと。

こちらのエンジンはフィアットのツインエアと呼ばれる2気筒ターボエンジンなります。

 

アクセル開度を少なめな低負荷時には何も違和感は感じませんが少し強く踏み込んで負荷を上げるとエンジンがクシュンクシュンと息継ぎのような症状が起き加速不良で車体もガクガクします。

その時にエンジンチェックランプも点灯します。

診断機で故障コードを読み出すとイグニッション(火花)故障を検出しています。

 

ガソリンエンジンが回るための3要素 燃料・圧縮・火花がありますが火花を点検します。

新品と比べると電極が摩耗してしまっているためエアギャップ(電極間のすき間)が広がっているのがわかります。

このすき間を電気が飛び越えるときのスパークを利用して着火するようになっていて、小さなカミナリのようなものとイメージしてもらえばよいと思います。

新しいスパークプラグを取り付けると不具合症状は解消しました。

 

ではなぜ加速時のような高負荷時のみ症状が現れたのでしょうか?

ガソリンエンジンでは圧縮した空気に燃料を噴射して混合気を作りそこにスパークプラグで点火して爆発させるのですが(直噴エンジンの場合)、燃焼室の環境は負荷などの条件で一定ではありません。

加速中の高負荷時ではターボチャージャーで加給した高圧縮された空気と増量したガソリンの混合気が燃焼室にいる非常に火花が飛びづらい環境になります。

その飛びづらい環境下で着火させる火花は大きな力が必要になるためすり減ったスパークプラグでは広がったエアギャップを火花が瞬間的に飛ぶことが出来ずに失火を起こしてしまいミスファイヤーの症状として現れます。

正常なプラグではこのような環境下でも点火できるように設計されてます。

そこで先ほど話したガソリンエンジンを回すための3要素の燃料・圧縮・火花にはもう一つ大切なものがあるのです、それが”良い”という条件になります。

今回のような症状は一定の条件下でしか起きないため一見すると火花は正常と思ってしまいますが、”良い”火花ではないので低負荷時は問題のないように見えても高負荷時では不具合症状が現れるのです。

低排気量の気筒数が少ないエンジンはスパークプラグの摩耗が早いので軽自動車でも同様の不具合が起きることが多々ありますので、交換サイクルを見落とさないようにすることが大切です。

今回の車両は5万㎞台での不具合発生でしたが2気筒のこのエンジンは、当店では2~3万㎞毎でのお取替えを推奨しています。

栃木県宇都宮市の整備工場月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

MASUTAKAブログ最新情報

アルファロメオ ジュリエッタ 走行不能

アルファロメオ ジュリエッタ1.4 TCTの警告灯が点灯して走行できなくなったので診て欲しいとのご依頼、しかし動かない状態でしばらく放置してしまい今はエンジンも掛からないとの事。 ※TCT:アルファロメオのトランスミッションシステムの名称で、乾式DCTタイプのデュアルクラッチ自動変速システム 自動車保険のロードサービスを使用して搬送するように依頼いたしました。   入庫時はバッテリーが上がってしまいエンジンもかからない完全不動状態で搬送されてきました。 エンジンが掛かっていた時にTCT警告灯が付 ...

続きを見る

スズキ ハスラー(MR41S) CVTフルード交換

スズキ ハスラー(MR41S) CVTフルード交換のご依頼です。 CVTオイルパンを取り外して内部のストレーナも含めての交換がご希望です。 走行距離8万㎞台でかなり鉄粉が磁石に吸着しています、オイルパンを外して交換して正解です。 このトランスミッションには、これ以外にオイルフィルターも装着されているので忘れないようにしなければなりません。 真っ黒になったフィルターとフルードを見るとやはり交換の必要性を感じます。 しかしこの自動車メーカーではCVTフルードは無交換という案内をしているからなのでしょうか?フィ ...

続きを見る

灯火類の進化と憂鬱

自動車に使用される灯火類は周りに自車の存在を知らせたり、これからどのようなアクションをするかを知らせる非常に重要な役割をします。 昔から役割自体に大きな違いはありませんが発光体の種類が最近では大きく変化してきました。 従来はこのようなフィラメントを使用した電球を使用していました。 少し進化したものでフィラメントを使用しているもののハロゲンガスで光が強くなったものもあります。 どちらもフィラメントを使用しているという意味で熱エネルギーを光源とする種類になります。   しかし最近は熱エネルギーを光源 ...

続きを見る

アルファロメオ ジュリア ディーゼル PMセンサー故障

アルファロメオ ジュリア 2.2ディーゼル(952) エンジンチェックランプが点灯しているとの事で診断機で故障コードを読み出します。 P24D1 微粒子状物質センサー再生が終了しない このようなコードを検出しました。 微粒子状物質センサー(Particulate matter senser)とは一般的にPMセンサーと呼ばれるもので、排気ガス中の非常に細かな微粒子状物質をモニターするためのセンサーになります。 よく天気予報でPM2.5予報というものを聞きますが微粒子が2.5μm以下(μmは1/1000mm) ...

続きを見る

アウディ A7(4G) ACCエラー

アウディA7(4G) メーター内にACC関係のエラーが出ているとの事。 ACCとはアダプティブクルーズコントロールの略で様々な運転支援の総合名称でカメラを使用して前方車両との間隔を保ったクルーズコントロールや衝突回避などを行うシステムになります。 診断機にて故障コードを読み出すと U111300:エラー値受信による機能制限 上記故障コードを検出しました。 どうやらこのシステムではフロントカメラ内部の基盤故障でこのような故障コードを検出することが多いそうで、お客様自身も情報を把握しており物は試しで中古のカメ ...

続きを見る

MINI(F56)DCTフルード交換

MINI(F56) ミッションオイルに関するインフォメーションが出てディーラーに相談したら"交換しないと壊れる"と言われ怖くなり連絡が来ました。 確かにこのインフォメーションでは怖くなります。 この車両はDCTタイプのトランスミッションを採用しており、自動車メーカーでは定期的な交換を推奨するようになったようです。 当社ではこのフルードに対しての適合するオイルの中で一番リーズナブルなタイプを使用する分フラッシングすることをお勧めしました。 フルード交換自体はシンプルな作業で規定温度でオーバーフローさせて完了 ...

続きを見る

アルファロメオ ジュリア ヴェローチェ 車検整備

アルファロメオ ジュリア ヴェローチェのご入庫 車検整備のご依頼を受けました。 走行距離は3万㎞台ですのでそれほどメンテナンスの必要性はなさそうです。 エアクリーナー 写真ではきれいに見えますがかなり汚れています。 ブレーキは前輪のパッド残量はまだまだあるのですが後輪のパッド残量が少ないため交換です。 現代の車両は後輪ブレーキで車両姿勢などを細かく制御するため前輪よりも後輪のほうが減りが早い車両が増えてきました。   エアコンフィルター 1年もしくは長くても2年で交換です。 最後に光軸を測定・調 ...

続きを見る

年末年始休業日のお知らせ

年末年始は、28日(土曜日)から5日(日曜日)は休業させて頂きます。

続きを見る

ホンダ オデッセイ(RA7)コンプレッサー マグネットクラッチプーリー故障

ホンダ オデッセイ(RA7)のご入庫 エアコン(冷房)が効かないとの事 エアコンスイッチを入れてもコンプレッサーのマグネットクラッチが作動していません。 マグネットクラッチを作動させるにはエアコンガスが一定量以上入っていなかったり、リレーの不良など様々なことが考えられますがこちらの車両の場合しっかりマグネットクラッチに電気が来ているようなのでマグネットクラッチ故障による作動不良と判断いたしました。 コンプレッサーを取り外してマグネットクラッチをみてみるとダンパーゴムが完全に剥離して溶けていました。 htt ...

続きを見る

ランチア イプシロン(312)マニュアルミッションクラッチ交換

ランチア イプシロン(312)のご入庫 マニュアル車でクラッチペダルが重くなってきたためクラッチオーバーホールを提案して作業することになりました。   取り外したクラッチディスクは御覧のように溝が消えかかるほど摩耗していました。 滑ってしまうほどの摩耗ではありませんでしたが、これくらいの減り具合でもクラッチペダルの操作力はかなり重くなります。 ディスク以外でもクラッチカバーのベアリング当たり面もかなり摩耗していますし、ベアリングもゴロゴロしていますのでこちらも寿命をむかえていたと判断できます。 ...

続きを見る

-故障修理・整備, フィアット, ランチア, クライスラー

© 2025 増高自動車工業有限会社