栃木県宇都宮市の整備工場
TEL 028-656-2588
月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

ご注意

ブログ内の整備・修理等各記事の作業内容や作業方法のご質問にはお答えできません。 また、作業料金についても車両を当社まで入庫いただき、実際に見させていただいてからのお見積りとなります。 概算の金額についても電話やメールではお答えできませんので、あらかじめご了承ください。

故障修理・整備 フォルクスワーゲン

VW ゴルフⅤ R32 エアコン修理・回路フル洗浄

ゴルフⅤ R32のご入庫

ご用命はエアコンが効かないとの事。

入庫時ほとんど冷風は出ない状態でしたのでまずはガスが規定の量入っているか確認してみると・・・

やはり270gしか入っていません、これでは正常な状態ではないので規定のガス量525gに入れ直してみます。
※冷媒システムの点検では、冷えだけでなく圧力の判定をするのにガスの量が正規の量入っていることが基本となります。

しかし規定量がしっかり入っている状態でもエアコンの効きはよくありません。

ガスの圧力を見ても高圧も低圧もほぼ変わりません。

本来でしたら高圧側が上がり低圧側は下がるのが正常です。

コンプレッサーにかかる信号にも問題はありませんのでコンプレッサーの内部不良でうまく圧縮が出来ないことが原因と判断しました。

 

お客様にはコンプレッサーの交換が必要なことと、圧縮が抜けるような状態ですとコンプレッサー内部で焼き付く寸前になっていることが多く(特にこのころの車両に起きやすい)鉄粉などが多く排出している恐れがあることをご説明いたしました。

鉄粉の排出(焼き付き)がどれだけ恐ろしいことかは過去にご紹介したブログにも紹介させて頂きました。故障事例リンク

お客様には完全に回復を望む(コンプレッサーのみの交換では再発の恐れがあること)には上記ブログに紹介した方法が必要であることをご説明して作業着手にご同意いただきました。

 

しかし、私はこの方法がベストなのはわかっていましたが、金額的な負担があまりにも大きいため何とかエアコン回路の洗浄が出来ないであろうかと調べていたところ納得のいく方法でかつ作業負担を減らせるそのような機器を見つけることが出来ました。

エアコン回路自体に洗浄剤を流し込み洗浄する方法ですので配管の洗浄はもとより、室内にあるエバポレーターも取り外すことなく洗浄できるというのが最大のメリットです。

 

エアコンの回路はこのようになっています。

今回は、エンジンルーム側のコンプレッサー、コンデンサー(レシーバータンク一体)、エキスパンションバルブは交換しますが室内側のエバポレーターと配管は洗浄することにしました。


エバポレーターをまず単体で洗浄液を流すと排出したものからはこれだけの汚れが出てきました。

灰色になったものはオイルの色です、本来は薄いキツネ色なのでこのように黒ずんでいること自体危険な状態です。

エンジンルーム内の部品は交換しますので配管も洗浄したあとコンプレッサー以外の部品を組みサイクル全体に洗浄液を流して洗浄を行います。

 

最後に新品のコンプレッサーを組み真空引きのあと冷媒ガスを注入します。その際は保護性能を上げるためWAKO'Sパワーエアコンプラスも添加します
※左は同等の性能を持ったNUTEC NC-200

 

今回の作業方法でのメリットは、室内側の分解をしないで済んだことで金額的な負担を減らせたことと、作業による二次的な被害を防ぐことが出来ました。
※年数が経った車両は脱着だけでも壊れてしまう部品が増えます。

エアコンの冷媒回路の故障は想像以上にダメージが広範囲で大きく高額な修理になります。

その中で少しでも負担を少なくしてかつ再発を防ぐしっかりした方法はこのような機器と複雑な手順を必要とします。

構造上全ての不具合を回避することは難しいのですが、このような状態に至らないようにするためにもエアコンガス量の点検と添加剤による予防を行うことが出来うる手立てかと思います。

 

 

栃木県宇都宮市の整備工場月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

MASUTAKAブログ最新情報

メルセデスベンツ A180(W169) CVTエレクトロユニット故障

メルセデスベンツ A180(W169)のご入庫 トランスミッションエラーが出て変速しなくなってしまうとの事。 診断機にて故障コードを読み出すと。 ・0793 セカンダリスピードセンサー  スピードシグナル使用できず ・0722 アウトップトスピードセンサー スピードシグナル使用できず ・0896 CVTの許容されていない低速への変速 を検出しました。 このモデルもかなり年数が経ってしまいましたが定番の基盤故障での故障コードと一致します。 エレクトロユニットを取り外して基板修理をできる業者様に送り修理依頼を ...

続きを見る

VW TTクーペ(8J)ヘッドライト光量が出ない

VW TTクーペ(8J)車検でのご入庫 灯火類の点検 一件何の問題なさそうですがBVGFTRBBBBBBBBBBBGFTR76大きな問題が潜んでいます。 それはヘッドライトの光量です。 左のヘッドライトの光軸調整の上、光量測定を行いますがこちらは全く問題なし。   しかし右側は測定が出来ないほど光量が低いです。 肉眼で見比べると何となく右側が暗い感じがしますが実際に測定すると左の1/3ほどしか光量が出ていませんのでこのままでは保安基準不適合です。 このヘッドライトはキセノン(HID)タイプのプロ ...

続きを見る

ミツビシ パジェロミニ(H56A)ブレーキペダルが重い

ミツビシ  パジェロミニ(H56A)のご入庫 ブレーキペダルが重くてかなり強く踏まないと止まらないのと、ブレーキを踏むとエンジン回転が上昇するとの事。 ブレーキペダルにはマスターバックと呼ばれる倍力装置が装着されており軽い踏力で強くブレーキが効くようになっています。 このマスターバックが壊れると倍力装置が働いていないわけですからかなり強く踏み込まない限りブレーキは効かず車両を止めるのは難しくなります。 次にブレーキを踏むとエンジン回転が上昇するという不具合ですが、これもマスターバックの故障に起因します。 ...

続きを見る

スマート フォートゥー ワイパーリンク脱臼

スマート フォートゥーのご入庫 ワイパーが動かない、何か前のほうから動いている音だけがするとの事 入庫時ワイパーアームは動きませんがワイパーモーターの作動音は聞こえるのでこの音のことをお客様はおっしゃっていたようです。 このような場合ワイパーモーターから先のリンクに異常があることがほとんどです。 分解していきます。 ワイパーリンクは隙間から見えていますが外すことはできません。   いろいろ外してようやくワイパーリンクを取り外しました。 リンクのジョイント部分がさびて外れてしまっています。 樹脂のブッシュが ...

続きを見る

トヨタ プリウスα(ZVW40) エンジンがガタガタする

トヨタプリウスα(ZVW40)のご入庫 エンジンチェックランプが点灯してエンジンがガタガタするとの事。 チェックランプが点灯しているので故障コードを読み出します。 ・P0401 EGR流量不足 を検出しています。 EGR(Exhaust Gas Recirculation)とは排気ガスの一部を吸気側に戻して最高燃焼温度を下げるなど行うシステムになります。 EGRガス流量にエラーがあると検出しました。 まずは排気ガス流量をコントロールするEGRバルブを取り外して点検します。 バルブが見事に開きっぱなしで固着 ...

続きを見る

ゴールデンウィーク期間の休業日のお知らせ

ゴールデンウィークは4月27日(日曜日)から5月6日(火曜日)の間お休みとさせていただきます。

続きを見る

VW シャラン ガソリン混入による空燃比エラー

VW シャランのご入庫 エンジンチェックランプが点灯して回転も不安定でエンストを起こしたそうです。 故障コードを確認すると空燃比リッチエラーを検出 空燃比とはガソリンと空気の割合のことでここを適正に制御することでエンジンをスムーズに回すカナメのものになります。 今回、リッチによるエラーということは、ガソリンが空気よりも多く濃い状態になったことを表しています。   ガソリンが濃くなってしまう症状を考えていかなくてはなりません。 燃料噴射装置であるインジェクターの不良や燃料圧力の適正値エラーなどが考 ...

続きを見る

営業時間、営業日変更のお知らせ

2025年4月より第2土曜日を休業日とさせていただきます。 4月以降の休業日は、日曜、祝日及び第2土曜日となります。 ご不便をお掛け致しますがよろしくお願いいたします。 なお営業時間は、平日は9時から18時 土曜日は10時から18時となります。 お預かりおよびご返却に関しては上記以外のタイミングも可能ですので要ご相談とさせていただきます。 よろしくお願いいたします。

続きを見る

BMW X5(F15)エアサスペンション パンク

BMW X5(F15)のご入庫 走行中、何か後輪がゴツゴツする感じがするとのこと。 原因は一目瞭然このような姿勢になっていればゴツゴツするのも当然です。 車体後部が大きく下がってしまっています。 これはエアサスペンションがパンクしてしまっているため空気バネであるベローズ(エアスプリング)がつぶれてこのような姿勢になっているのです。 この状態は後輪にバネが無い状態と同じですので路面からの衝撃がダイレクトに伝わりゴツゴツしてしまいます。 ベローズはこのような形をしていて一見するとなにもおかしな感じはしません。 ...

続きを見る

BMW750(E65) パーキングブレーキユニット破損

BMW750(E65) 電動パーキングの警告灯が点灯してパーキングブレーキが掛からないとのこと。 現在、電動パーキングブレーキは軽自動車なども含めて多くのモデルで採用されていますが、この車種の時代では一部の上位モデルで採用され始めた時代のものになります。 電動モーターユニットがトランク内にありモーターが回りギアを回してワイヤーを引いて後輪のキャリパーを聞かせてブレーキするシステムになっています。 しかしユニット内部の歯車が破損してしまうことで作動できなくなるというトラブルが起きます。 実際ユニットを外して ...

続きを見る

-故障修理・整備, フォルクスワーゲン

© 2025 増高自動車工業有限会社