栃木県宇都宮市の整備工場
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ブログ内の整備・修理等各記事の作業内容や作業方法のご質問にはお答えできません。 また、作業料金についても車両を当社まで入庫いただき、実際に見させていただいてからのお見積りとなります。 概算の金額についても電話やメールではお答えできませんので、あらかじめご了承ください。

故障修理・整備 Jeep

Jeep ラングラー エンジン掛かりが悪い時がある

Jeep ラングラー(TJ)のご入庫

ご用命は、”エンジンの掛かりが悪い時があるけど、普通に掛かってしまうこともある”とのこと

掛かりが悪いと一言で言っても様々な掛かりの悪さがあるのですが、ひとつの判断基準としてはスターターモーターが正常なクランキングをしているかということがあります。

クランキングとは、エンジンを掛け始めるときのモーターでの回転のことです。音としてはキュキュキュといった感じでしょうか、そののちにブルンとエンジンが掛かるイメージです。

入庫したお車、不具合発生時クランキングの速さは正常ですが初爆がありません。
初爆:クランキング中にエンジンが掛かりそうなブルンといった初めの爆発

しかし、しばらくすると何事もなかったようにエンジンは掛かってしまいました。

その後も、掛からない時はうんともすんとも言わないのですが、何かの拍子に正常にかかってその後も問題なくエンジンは回るという症状でした。

 

故障探求を始めます。

エンジンが回るには3つの要素が必要です。

1.良い圧縮
2.良い混合気(燃料)
3.良い火花

この中のひとつでも欠けるとエンジンは掛かりません。

一つずつ検証していきます。

良い圧縮:
圧縮自体はエンジン本体のもので基本的には変化のないものです。何らかの拍子で掛かることから圧縮は正常と判断

良い混合気:
そもそも燃料がポンプから圧送されているかが問題なのですが、不具合発生時エンジン付近で燃料の圧力(燃圧)が正常にかかっていることが確認できました。
しかし、その燃料をエンジンに噴射するインジェクターの作動音が聞こえませんでした。

良い火花:
不具合時にスパークプラグにスパークしているか確認したところ、スパークを確認できませんでした。もちろんエンジンが掛かっているときは正常にスパークしています。

上記点検した結果、不具合時
1、火花が飛んでいない(飛ばしていない?)
2、インジェクターの作動音がしない。(燃料を噴射していない)

といった、2点確認をすることが出来ました、これで故障探求はかなり絞り込むことが出来ました。

 

このエンジンは、電子燃料噴射システムと呼ばれるコンピューター制御で燃料や火花をコントロールしています。(現在の自動車は皆このシステムです)

先ほどの、火花と燃料噴射といった制御はもちろんコンピュータが行うのですが、そのコンピュータには入力信号を送り込まなければ、どのタイミングで火花を飛ばしたり、燃料を噴射したらいいのかコンピューターはわからなくなってしまうのです。

入力信号は多々あるのですが、その中での最も重要な信号でクランク角センサーと呼ばれるものがあります。

クランク角センサーはエンジンの回転する上で基準になる位置を読み出す重要なセンサーで、その信号を元にして火花も燃料もコントロールしています。

その信号が、入らないことで不具合が発生していることが濃厚になりました。

不具合時に、クランク角センサーからの信号を読み出しましたが出ていないことが確認できたため、センサー不良と判断して交換いたしました。

コンピューター制御のお車は、センサーの壊れ方も様々で症状も多岐にわたります。

不具合再現率が多いと測定など出来ますので比較的、故障探求をスムーズに進めることが出来ますがなかなか再現できなかったりすぐに消えてしまうような症状だとうまく信号などを測定できず苦労することがあります。

現代のコンピューター制御車は、正常時はよいのですが壊れ始めると手が掛かる故障探求が非常に多いです。

 

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