栃木県宇都宮市の整備工場
TEL 028-656-2588
月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

ご注意

ブログ内の整備・修理等各記事の作業内容や作業方法のご質問にはお答えできません。 また、作業料金についても車両を当社まで入庫いただき、実際に見させていただいてからのお見積りとなります。 概算の金額についても電話やメールではお答えできませんので、あらかじめご了承ください。

故障修理・整備 トヨタ 貨物車

トヨタ カローラバン(KE74)主治医の選択 番外編

トヨタ カローラバン(KE74)の整備ご案内

この車両を整備するにあたってのいきさつについては以前のブログでご案内の通り 

エンジンの不調に関してはインテーク・エキゾーストマニホールドのボルト脱落や緩みによる二次空気の吸い込みによる空燃比エラーであることはご案内の通りでしたが、いざ組み直してエンジンを掛けると掛かりが悪く空燃比も良くないようでラフアイドルを起こしています。

キャブレータなどが悪いのかといろいろ調べるが特に悪そうな様子はありません。

あれこれ点検する中でヘッドカバーに繋がるホースを外して塞ぐとエンジン回転が安定します。

ここにはワンウェイバルブが付いていますが点検するとワンウェイせずどちらも筒抜けの状態になっていました。

このバルブに繋がるホースはキャブレーターの直下(インテークマニホールド)に繋がりエンジン内部の圧力とインテークマニホールド内部の圧力差で通気をコントロールします。

通気しっぱなしになっていることで、またもや空燃比がおかしなことになっていたのでした。

劣化したホースとバルブを交換します。

この部品を交換するとエンジンはすんなり一発で掛かりアイドリングも安定しました。

エンジン不調の原因はインマニの二次空気の吸い込みと、PCVバルブの故障という2重の故障原因を抱えていた訳です。

どちらも同時に起きたり最近おかしくなったものとは考えづらいものです。

 

他にも交換が必要なところは盛りだくさんでした。

スパークプラグ

このタイプのスパークプラグ交換サイクルは2万km毎ですがどう見ても、交換時期を越えている摩耗具合

 

燃料フィルター

明らかにずっと交換していないことがわかるフィルター

汚れが詰まりエンジン不調の原因にもなります。

ラジエーターキャップはパッキンが劣化で膨潤して亀裂も酷い状態

キャップを交換してしっかり圧が掛かるようになると今度はラジエータから冷却水漏れが・・・

白色でチェックすると、やはり冷却水が。

ずいぶん前から漏れていたのでは?

オーバーホールします、やはりアッパータンクもコアもピンホールだらけで交換になりました。

抜いた冷却水もかなり汚れがひどく交換していなかった様子、当然防錆能力も落ちていますので不具合を引き起こす原因のひとつです。

エアクリーナーはいつの時点が交換時期だったのでしょうか?

 

エンジンオイルを交換しようとドレンボルトを緩めると・・・渋い!

ボルトのネジ山が潰れています・・・昨今ディーラーでもオイル交換は上抜きが多いとか。
しかし、ドレンボルトを壊したままで良いわけありません。

 

ファンベルトも劣化が酷くヒビだらけ・・・

 

最後にお客様からのご依頼で後部ゲートを開けても保持できなくなっていたバックゲートダンパーの交換。

もちろん製造廃止品ですが、他車の部品を流用して見栄えもほぼ変わらず対処することができました。

 

ここまで寿命や不具合を抱えて交換が必要な部分が多いと、ユーザー様が非常に気の毒に思えました。

毎年車検整備を受けていたのも関わらず、”部品が無くて治せない”とか”ベストな状態にすることが出来ない”とかそんなこともお客様は伝えられずこのよう状態にまでなっていたのは、整備する側にお客様の意図(気持ち)が伝わっていなかったのではないかと思います。

ディーラーは比較的新しいお車を整備することが多いので、年数の経った車両を邪険に扱うこともあると思います。※すべてとは言いませんが・・・

”古い車なんだからこんなもんでいいでしょ”と言うような扱いをされていたのではないかとさえ思えてきてしまいます。

今回当店にご依頼された整備内容ですと決して安く済むようなものではありませんが全て快諾を得て進めていますので、このお客様がディーラーに値段を抑えるような指示をしていたとは到底思えません。

たとえ予算が限られていたとしても毎年車検が到来する貨物車ですので、メンテナンスのスケジュールを立てて毎年分けて手入れをすればよいだけだったのです。

このようなスケジュールやメニューを立てることも整備士(フロントマン)の技量となりますが、残念ながらそのような見立てのできる者がいなかったのでしょう。

昭和61年式、車齢31年 走行距離20万kmを超え今なお現役のこちらのお車私の見立てでは、特に車両寿命は見えてきませんのでまだまだ活躍することができることでしょう。

 

番外編

今では新車採用されることも無くなったOHVエンジン。

このようなカラクリ仕立てのような機械動作はなぜかほっとします。

栃木県宇都宮市の整備工場月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

MASUTAKAブログ最新情報

アルファロメオ 147TS 走行中ゴー音

アルファロメオ 147TS のご入庫 別件のご依頼でお預かりしていましたが走行テストで異音が発生していることに気が付きました。 スピードに比例してゴーと低い音が後方から聞こえてきます。 考えられる事として車輪軸の軸受けであるハブベアリングの不良です。 車両をリフトアップして後ろ車輪を手で回すとゴーと音が出ます、手で回したくらいでこれだけの音が出るのでは走行中はもっと大きな音になるのは当然です。 異音が出ている後輪のハブベアリングアッセンブリーを交換します。 ディスクローターを外すとハブアッセンブリーがあら ...

続きを見る

マツダ デミオ (DJ5)スピードメーター故障

マツダ デミオ(DJ5)のご入庫 スピードメーターが壊れて表示されないとの事 デジタルメーターですがデジタルが目まぐるしく動きスピード表示が出来ません。 https://masutaka.co.jp/images/VID_20240620_143921.mp4 それほど年式が経っていないようですがこの時代のマツダ車は比較的このような故障が多いそうです。 しかしメーターを新品に交換すれば部品代は非常に高額ですし、オドメーターの距離も変わってしまいます。 そこでメーター修理業者に相談して何とかこの表示部分の不 ...

続きを見る

スバル レガシィ ツーリングワゴン(BH5)ステアリングラックボールジョイントのガタ

スバル レガシィツーリングワゴン(BH5) ステアリングラックブーツが劣化により破れていますが、どうもブーツだけでは済みそうにはありません。 このブーツはステアリングラック内部に汚れなど入らないようにするのと、この中にあるボールジョイントの保護が目的になります。 破れたまま使用していると水や汚れが入り込みボールジョイントの潤滑グリスを流してしまったりグリス自体に砂など硬い不純物を取り込んでしまいボールジョイントやラック本体を壊してしまいます。 ブーツを外してボールジョイントを診てみます。 グリスが洗い流さ ...

続きを見る

BMW X5(E70)駐車後 車体が傾く

BMW X5(E70)車検でのご入庫 ご用命で2~3日駐車後に右後ろの車体が下がっていることがあり、エンジンを掛けると元に戻ることが気になるとのことでした。 一般的な金属バネを使用している車両ではこのようなことは起きませんがエアサスペンションを搭載してモデルではこのようなことが起きます。 この車両は前輪は金属バネ・後輪は空気バネを採用しています。 エアサスペンションはベローズと呼ばれる風船をバネとして使用しますが、このベローズはゴムでできているため空気が漏れてつぶれてくることで車体が傾きます。 右後輪が傾 ...

続きを見る

プジョー308(T7) スロットルモーター異常

プジョー308 チェックランプが点灯して加速が緩慢でスピードが出ないとの事 診断機で故障コードを読み出すとスロットルバルブに関係した故障コードを検出しています。 スロットルボディ内部のエラーなのでスロットルボディの交換を行いました。 交換後はエラーの検出もなく正常に走行するようになりました。   エラーを起こしたスロットルボディを分解してみます。 樹脂製のボディで非分解の作りです。 ボディを割ってみると・・・ 内部がオイルでビチョビチョになっています!   このオイルはエンジンオイルですがこれだ ...

続きを見る

メルセデスベンツ320CDI(W211)ブレーキペダルが硬く効かない

メルセデスベンツ320CDI(W211)のご入庫 ブレーキペダルが硬く感じるときがあり強くペダルを踏んでいないとクリープで車両が進んでしまう時があるとの事。 症状は常に起きるのではなく時々起きるそうで、症状が出るときはブレーキペダル前方で”シュー”と音がするそうです。 入庫時は症状が発生しておらずペダルに違和感は感じませんでした。 お話をお聞きしてブレーキブースター関係の不具合のように感じますがブースターの機能点検では異常はないように思われました。 ブレーキブースター(マスターバック)とはブレーキペダルの ...

続きを見る

ダイハツ ハイゼットトラック(S211P)コンプレッサーが頻繁に入り切りする

ダイハツ ハイゼットトラック(S211P) エアコン(冷房)が効かず、何かカチカチ音がするとの事 カチカチ音はすぐにわかりました。 https://masutaka.co.jp/images/VID_20240527_210656.mp4 エアコンコンプレッサーのマグネットクラッチが頻繁に入り切りを繰り返している音でした。 マグネットクラッチがONするとコンプレッサーが回り冷媒を圧縮するのですが、すぐに切れてしまいますのでコンプレッサーは回らずこれでは冷房は効きません。 マグネットクラッチはをONするにも ...

続きを見る

ニッサン デイズルークス(ML21S)エアコン重複故障

ニッサン デイズルークス(ML21S)のご入庫 エアコンが温風しか出ないとの事 エアコンの冷房が効かない云々よりも温風しか出ませんので、エアコンコントロールがヒーター側で固定されているようです。 オートエアコンで自己診断機能がありますので操作パネルを操作して読み出すとパネルに20.3という数字が出ました。 この数字は故障コードのことで20.3はエアミックスアクチュエーターの故障コードを表しています。 エアミックスアクチュエーターとはエアコンユニット内部の温かい所と冷たい所に風を振り分けるフラップをコントロ ...

続きを見る

ルノー メガーヌⅢRS 冷房が効くときと効かない時がある

ルノー メガーヌⅢRSのご入庫 エアコン(冷房)が効くときと効かない時があるとの事。 ご来店時は効いているとの事で確かに冷たい風は出ていました。 しかし冷媒ガスのメンテナンスは行った記憶が無いとの事でしたのでまずはガス量が適正なのかを確認するために冷媒ガスのメンテナンスを行うことにします。 冷媒ガスを車両から専用機に抜き出して測量すると規定値510gに対して320gしか回収できませんでしたので190gほど減っている状態でした。 これは漏れているというよりもゴムホースやジョイント部分からわずかに大気に放出し ...

続きを見る

ホンダ アコード(CF3) エンジンオイル漏れ

ホンダ アコード(CF3)のご入庫 エンジンオイルが地面まで垂れているとの事。 漏れ箇所はエンジン後端部でオイル漏れをたどるとそこにはディストリビュータがありました。 この部品はカムシャフトで駆動するため中に回転するシャフトがありますが、シールが悪くなりエンジンオイルがシャフトを伝わり漏れ出していました。 デスビキャップ内側にもオイルが飛び散って掛かっています。   まだこの部品自体リビルトの供給がありましたのでリビルトアッセンブリーで交換します。 ディストリビューターの役割は複数シリンダーを持 ...

続きを見る

-故障修理・整備, トヨタ, 貨物車

© 2024 増高自動車工業有限会社