栃木県宇都宮市の整備工場
TEL 028-656-2588
月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

ご注意

ブログ内の整備・修理等各記事の作業内容や作業方法のご質問にはお答えできません。 また、作業料金についても車両を当社まで入庫いただき、実際に見させていただいてからのお見積りとなります。 概算の金額についても電話やメールではお答えできませんので、あらかじめご了承ください。

故障修理・整備 ニッサン いすゞ

ニッサン アトラス(AKR71) エンジン掛からない

ニッサン アトラス(AKR71)のご入庫

仕事現場でエンジンが掛からなくなってしまったので来てほしいとの事

症状はクランキングは勢いよくするけど掛かるそぶりもないとの事でしたので、バッテリー上がりなどではなさそうです。

現地にレスキューに向かいましたが、おっしゃっている通り掛かるそぶりもありません。

一通り点検しても原因はわかりませんのでレッカー搬送にて運ぶことになりました。

 

工場に搬送され本格的にトラブルシューティングを始めます。

こちらの車両、電子制御のジーゼルエンジンですので当然故障コードの読み出せるシステムなのですが、診断機をつないでもコンピューターにアクセスできません。

!!!

メーター内のチェックランプがイグニッションONの状態で点灯していません。
※写真は正常作動時のもの

エンジンチェックランプが点灯しませんし、コンピューターにアクセスできない状態を考えると、コンピューターシステムが作動していない可能性が高いです。

 

エンジンが掛からない症状からメーターの警告灯電球の切れている可能性は低いと考えられますので、エンジンコンピューターの警告灯のアース側を測定するとやはり電圧が掛かっています。

電圧が掛かっているということはここから上流は正常ですし、コンピューター内部の警告灯のアース回路が作動していないのも間違いありません。

 

次にコンピューターが作動していないようなので、電源が掛かっているか点検を進めます。

先のチェックで青枠は正常ですので、赤枠のメインリレーが正常に作動しているか見てみます。

 

メインリレーの赤矢印に電源が掛かってアースしているのに接点がオンしていません。
コンピューターに電源が行っていないということです。

このリレーを交換してようやくチェックランプが正常に点灯しました、エンジンも掛かるはず! キュルルル キュルルル あれ?エンジンは掛かりません、まだ何か不具合が隠れているようです。

 

初爆もないのでインジェクターが噴射しているか燃圧が掛かっているか点検すると、燃料が出てきません。

インジェクションポンプから燃料が送り出されていませんので、噴射をつかさどる系統を点検してみようと構成図とにらめっこしているとSPバルブリレーという部品が目に入りました。

これはスピルコントロールバルブと呼ばれる燃料噴射の基本となるものを制御ものですがここに電源を供給するのがSPバルブリレーです。

このリレーも先ほどのメインリレーと同様のもので動作回数も同じなので傷んでいても不思議はありません。

リレーを点検するとやはりメインリレーと同じ状態に陥っていました。

SPバルブリレーも交換してようやくエンジンは正常に掛かるようになりました。

2つのリレーが壊れたことでエンジンが掛からなくなったということでした。

 

このように目に見えない電気のトラブルは配線図などで電気を測定しながら行っていきます。

とても地味で根気のいる作業となります。

ガソリンでもジーゼルエンジンでも電子制御の車両はコンピューターの様々な制御の上で動いています。

このような小さな部品ひとつ正常に作動しないだけでエンジンは掛からなくなります。同様の故障事例リンク

 

 

 

栃木県宇都宮市の整備工場月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

MASUTAKAブログ最新情報

ホンダ オデッセイ(RA7)コンプレッサー マグネットクラッチプーリー故障

ホンダ オデッセイ(RA7)のご入庫 エアコン(冷房)が効かないとの事 エアコンスイッチを入れてもコンプレッサーのマグネットクラッチが作動していません。 マグネットクラッチを作動させるにはエアコンガスが一定量以上入っていなかったり、リレーの不良など様々なことが考えられますがこちらの車両の場合しっかりマグネットクラッチに電気が来ているようなのでマグネットクラッチ故障による作動不良と判断いたしました。 コンプレッサーを取り外してマグネットクラッチをみてみるとダンパーゴムが完全に剥離して溶けていました。 htt ...

続きを見る

ランチア イプシロン(312)マニュアルミッションクラッチ交換

ランチア イプシロン(312)のご入庫 マニュアル車でクラッチペダルが重くなってきたためクラッチオーバーホールを提案して作業することになりました。   取り外したクラッチディスクは御覧のように溝が消えかかるほど摩耗していました。 滑ってしまうほどの摩耗ではありませんでしたが、これくらいの減り具合でもクラッチペダルの操作力はかなり重くなります。 ディスク以外でもクラッチカバーのベアリング当たり面もかなり摩耗していますし、ベアリングもゴロゴロしていますのでこちらも寿命をむかえていたと判断できます。 ...

続きを見る

アウディA4(B9)アイドル不良・エンスト

アウディA4(B9) エンジン回転が安定せずアクセルをあおっていないとエンストしてしまうとの事でレッカー搬送されました。 故障コードを読み出してみると空燃比が濃いエラーを検出していました。 これは空燃比が濃い状態のため燃料噴射量を減らす(薄くする)ように制御が掛かっていることを表しています。 ガソリンと吸入空気の関係がガソリンが濃すぎるような状態で考えられるのはインジェクターの不良やブローバイガスにガソリンが多量に含まれていることが考えられます。 直噴エンジンでは国産・輸入車ともに起きることが多いもので直 ...

続きを見る

MINI クラブマン(F54)テールランプ 接触不良による不点灯

MINI クラブマン(F54)のご入庫 球切れ警告灯が付いているとの事でご入庫。 切れている電球を探しますが一見するとすべて点灯しているように見えますがクラブマンはテールランプの点灯が少し特殊ですので注意が必要です。故障事例リンク やはりバンパー側の右テールランプとスモールランプが点灯していません。 ここの電球切れですので交換します。 しかし電球を交換しても点灯しません。 良く点検すると電球とランプとの通電部の接触面にかなりの焦げ跡が見えます。 個々の接触が悪くうまく通電しないようなので焦げ面を磨き電球を ...

続きを見る

ルノー カングーⅠ エンジンコンピューター故障

ルノーカングーⅠ エンジンの調子が悪いとの事で積載搬送されました。 エンジンはエンストするほど回転が不安定な状況。 診断機を使用して故障コードを読み出します。 故障コードでは2番と3番シリンダーの回路故障と失火を検出しています。 実際にパワーバランスを診ても2・3番シリンダー両方とも反応がなく失火しており1・4番シリンダーの2気筒でギリギリ掛かっているようです。 ガソリンエンジンの3要素の火花を診ても2・3番シリンダーは火花が出ていないようなので火花が出なくなる要素を探求していきます。 まずは点火系統の末 ...

続きを見る

ホンダ N-VAN VSA警告灯点灯

ホンダ N-VAN 時々チェックランプが点灯するときがあるとの事。 何のチェックランプが点くのかお話を聞くこのマークが点灯するとの事でした。 これは横滑り防止装置の警告灯になり、ホンダではVSAと呼ばれるシステムの警告になります。 診断機をつないで故障コードを読み出してみると、マニュアルミッション車でクラッチスイッチB/Dのエラーを検出していました。   クラッチが横滑り防止装置に関連があるの?と思われるかもしれませんが横滑り防止装置は様々なセンサーなどからの情報で車両の状態を瞬時に読み出して制 ...

続きを見る

クライスラー イプシロン(312)クラッチ異音/走行不能

クライスラー イプシロン(312)のご入庫 エンジンの方から大きな音がしてギアもニュートラルで走行不能になったとの事でレスキューにてお預かりしました。 エンジンを掛けるとクラッチ付近からギャーという大きな異音が発生してギアもつながらない状態です。 こちらの車両は、FIAT500でおなじみのデュアロジック(AMT)を搭載しています。クライスラーなのでデュアロジックとは呼ばずデュアルファンクションという名称になります。 同じものですがややこしいのでデュアロジックという名称でご紹介します。 異音の出どころとして ...

続きを見る

VW ゴルフ6 ヘッドライトの曇りを放置した結果

VW ゴルフ6のご入庫 ヘッドライトが点かないとの事。 確かにヘッドライトは点灯しませんが原因は想像できます・・・ 大量の水がヘッドライトに浸入しています。   診断機も掛けますが当然エラー検出。   ヘッドライトのシーリングが悪くなり雨水が浸入しているのですが、水が入ってよい訳がありません。 どのようになるかと言いますとこのようになります。 ヘッドライトユニットは単に電球が入っているわけではなくHIDのバラストユニットやアクティブヘッドライトのコントロールユニットなども一体になっています。 こ ...

続きを見る

ブレーキランプの不思議な点灯

ブレーキランプが切れているとの事でご入庫。 しかし点灯確認すると何かおかしいです。 ヘッドライトを点灯させます。 するとブレーキを踏んでいないにもかかわらずハイマウントストップランプが点いてしまいます。 ブレーキは踏んでいませんのでハイマウントストップランプは消灯していなければなりませんし、ナンバー灯が点灯しているので本来なら左右スモールランプは点灯しなければなりませんがこちらは左右とも点いていません。   今度はブレーキを踏むとブレーキランプ部分はかなり弱弱しく点灯していますが暗くてブレーキを ...

続きを見る

ルノー カングーⅡ後期 突然の加速不良

ルノー カングーⅡ こちらはカングーⅡの後期モデルで1200㏄ガソリンエンジン ターボチャージャー付になります。 エンジンチェックランプが点灯してアクセルを踏み込んでも進まなくなったとのことで積載搬送されました。 エンジンは掛かりますが空気を吸う吸気音が大きいです。 音の出所をたどるとターボチャージャーから出てくる樹脂製の加給パイプがパックリ開いてしまっていました。 この部分は樹脂を溶着させて組まれているのですがそこが剝がれてしまっていました。 従来は金属で作られていたこのような部品も樹脂を使用するように ...

続きを見る

-故障修理・整備, ニッサン, いすゞ

© 2024 増高自動車工業有限会社