栃木県宇都宮市の整備工場
TEL 028-656-2588
月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

ご注意

ブログ内の整備・修理等各記事の作業内容や作業方法のご質問にはお答えできません。 また、作業料金についても車両を当社まで入庫いただき、実際に見させていただいてからのお見積りとなります。 概算の金額についても電話やメールではお答えできませんので、あらかじめご了承ください。

故障修理・整備 フォルクスワーゲン

VW シャラン ガソリン混入による空燃比エラー

VW シャランのご入庫

エンジンチェックランプが点灯して回転も不安定でエンストを起こしたそうです。

故障コードを確認すると空燃比リッチエラーを検出

空燃比とはガソリンと空気の割合のことでここを適正に制御することでエンジンをスムーズに回すカナメのものになります。

今回、リッチによるエラーということは、ガソリンが空気よりも多く濃い状態になったことを表しています。

 

ガソリンが濃くなってしまう症状を考えていかなくてはなりません。

燃料噴射装置であるインジェクターの不良や燃料圧力の適正値エラーなどが考えられますが、比較的オーソドックスなもので直噴エンジンですと直噴燃料ポンプの燃料漏れなどが多い故障になります。

直噴エンジンですと燃料をタンクから送り出すポンプエンジンの動力でさらに燃料を高圧に圧縮する直噴燃料ポンプの2個取り付けられています。

直噴燃料ポンプはエンジンのカムシャフトなどを駆動力とするためエンジン自体に直接取り付けられています。

高圧でガソリンを圧縮するため漏れることも多く、漏れたガソリンは外部に漏れることはほとんどなく駆動しているカムシャフト側(エンジン内部)に入っていきます。

カムシャフトはエンジンオイルで潤滑していますので漏れたガソリンはカムシャフト側に流れエンジンオイルにどんどん混ざりエンジンオイルをガソリンで希釈してしまいます。

ガソリンが混入したエンジンオイルはエンジンブロック(クランクケース)/オイルパンにいるためブローバイガスとして吸気側に再度吸われます。

ブローバイガスには気化されたガソリンが多く含まれるため空燃比が濃い状態になってしまうのです。

 

では、実際そのような状態になっているか点検していきます。

まずはエンジンオイルの量です。

ガソリンの漏れ出している量が多ければ、どんどんエンジンオイルにガソリンが足されるのでエンジンオイルの量としては増えたように見えます。

今回もMAXレベルよりもエンジンオイル量が多い状態でした。

しかしこれは元々のエンジンオイル量を知っていなければなりませんし、エンジンオイルの消費量が増えたエンジンではオイルの減少量とガソリンの浸入量で相殺されてしまうこともあるため目安としてみるに留めます。

 

次に実際にエンジンオイルにどれくらいガソリンが混入しているのかを測定します。

クランクケース内のブローバイガス中のガソリンの成分であるHC(ハイドロカーボン)を排気ガス測定器で測定します。

オイルレベルゲージやオイルフィラーなどからクランクケースのガスを測定しますがこちらのお車は、計測器のメーターを振り切ってしまうほどのHCが検出されました。

ブローバイガス中のHC濃度はオイル交換サイクルが長かったり、ブローバイの掃気がうまくいかない場合にも濃くなることがありますが、こちらのお客様のオイル交換サイクルは5000㎞毎で特別長い訳ではありません。

それに前回のオイル交換は当店で行っているので多く入れすぎることも考えられません。

よって、エンジンオイルの増加量とブローバイガス中のHC濃度の過度とどちらもNGですので直噴ポンプに漏れが起きていると判断しました。

直噴ポンプを交換します。

直噴ポンプとガソリンが混入しているエンジンオイルを交換したのちは、空燃比も正常値を示していますし数千㎞走行したのちもオイル量・ブローバイガスのHC量も異常値を示さなかったため不具合は解消したと判断できました。

直噴エンジンではこのような不具合が起きることも多いのですがはじめのうちはガソリンが漏れる量も少ないため不具合症状としては現れづらく気が付かないことがほとんどです。

しかしエンジンオイルがガソリンで薄まるということはエンジンの潤滑性能の低下も招きますので今回のような空燃比エラー以外にもタイミングチェーンの摩耗によるバルブタイミングずれなど高額な修理費用を必要とする不具合を招くことがあります。

私たちもオイル交換の際にガソリン臭が強い車両に対してご指摘させていただきますが、症状として現れていない(実害が出ていない)ことと高圧ポンプが高額であるため交換に至らず様子を見ることでのちに大きなダメージを及ぼしてしまうことがあることが悩みの種です。

栃木県宇都宮市の整備工場月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

MASUTAKAブログ最新情報

トヨタ プロボックス(NCP50)フューエルインジェクター故障

トヨタ プロボックス(NCP50)のご入庫 エンジンがブルブルしてエンジンチェックランプも点灯しているとの事 診断機を使用して故障コードを読み出すと3番シリンダーのミスファイヤーを検出しています。 ミスファイヤー(失火)はうまく爆発していないということですので爆発していない原因を探求します。 イグニッションコイル・スパークプラグの点火系統の不良も考えられますが、他のシリンダーと入れ替えても3番シリンダーの失火は変わりませんので点火系統の異常ではなさそうです。 次に圧縮力になるのですが圧力に関してばらつきは ...

続きを見る

MINI クーパーSD(F55)エンジンマウント切れ・液漏れ

MINI クーパーSD(F55) ディーラにてエンジンマウント切れ・液漏れを指摘されたとの事。 こちらの車両はディーゼルエンジンですが、このモデルはガソリン車でも同様の不具合が非常に多いです。 上部から覗いてもわかりますがホイールハウスの正面から見ると漏れの酷い状態がよくわかります。 液封入タイプのエンジンマウントでイメージでは水風船でエンジンを支えているようなものでただのゴムだけのマウントよりも振動吸収性能は上なのですが風船が破裂するとこのような状態になってしまいます。 当然振動吸収性能は落ちますのでエ ...

続きを見る

ボルボ V70Ⅲ ヒーターホースから冷却水漏れ

ボルボV70Ⅲ 車検整備を行っている際、冷却水漏れを発見いたしました。 ここはエンジンから室内のヒーターユニットへ冷却水を分岐する部分です。 ゴムホースと樹脂パイプの複合部品です。 樹脂パイプも変色していますし、樹脂とゴムホースをクランプしている複数個所から漏れ出しています。 いずれは樹脂部品が完全に割れて冷却水が噴き出たでしょう。 樹脂部品の使用率はどんどん増えていますのでこのような故障はどこのメーカーでもよく見かけるようになりました。 冷却水の量をモニターすることが出来る車両でしたらセンサーを当てにし ...

続きを見る

アウディA5(F5)エアコンコンプレッサー不良

アウディA5(F5) 2.0ターボ エアコンの冷房が全く効かないとの事。 入庫時確かに冷風は一切出ない状態でしたので点検を始めます。 まずはエアコンの冷媒システムの点検の基本である冷媒ガス量を確認します。 やや少なかったものの全く効かないような量ではありませんでしたが、点検を進める上ではガスが規定量入っていることが基本ですので規定の量に調整した上で次の点検に進みます。   次にエアコンガスを圧縮するコンプレッサーの作動状態を確認しますが従来のコンプレッサーはベルトが掛かるプーリー部分にマグネット ...

続きを見る

ニッサン DAYZ(B21W) エンジン掛からない

ニッサン DAYZ(B21W) エンジンが掛からないとお電話が入りました。 エンジンが掛からない状態をよく聞き出します。 ・キーのマークが点灯してクランキングできない。メーターも点かない。 ・キーの電池を変えたが変わらず掛からない。 ・スペアのカギも持ってきたけど掛からない。 ・車両バッテリーは最近交換してある。 上記の状況の中で気になるのが鍵のマークが点灯しているということです。 この車両はキーをプッシュスタートボタンでエンジンを掛けるタイプですのでリモコンの電池が無くなってしまうとボタンを押しても掛か ...

続きを見る

ボルボ V70(875)エンジン不調・エンスト

ボルボV70(875)のご入庫 エンジン不調でエンストしてしまうとのこと。 入庫時はアイドリングがほとんど出来ずエンジンがかかってもすぐにエンストするような状態でエンジンチェックランプも点灯しています。   診断機にて故障コードを読み出すとエアマスセンサーのエラーを検出していました。 エアマスセンサーのコネクターを外すと完調まではいきませんがエンストもせずアイドリングも保持していますのでエアマスセンサーの信号が悪影響を与えていたのは間違いなさそうです。 エアマスセンサーとはエンジンに取り込む空気 ...

続きを見る

いすゞ エルフ(NJR85)DPD分解洗浄②

強制再生もできなくなったこちらの車両、各部点検してDPDに詰まりがあることが確定したので分解洗浄を行うことになりました。 いすゞ エルフ(NJR85)DPD分解洗浄① 外したDPDはこのような形をしています。 中は酸化触媒とDPDのセクションに分かれます。 初めにエンジン側の酸化触媒の入り口を見てみます。 ここはエンジンから出てきた排気ガスをもろに受けるところになりますが大きなススの塊で半分近くふさがっています。 次に分解していきます。 DPDの入り口側はパッと見た感じあまり汚れていないように見えます。 ...

続きを見る

いすゞ エルフ(NJR85)DPD分解洗浄①

いすゞ エルフ(NJR85)のご入庫 DPDの堆積限度を超えてそのたびに対策していましたが(事例リンク)いよいよ強制再生もできなくなってしまいました。 正常な状態ですとDPDの差圧が大きくなるとススで詰まっていると判断して自動的に強制再生が始まります。 しかし、"強制再生を無視したり" "使用過程の不利な癖"などで詰まりが解消しないことが続くとエンジンチェックランプを点灯させてフェイルセーフを掛けます。 ※フェイルセーフはメーカーによって条件や作動の仕方は変わります。   こちらの車両、チェック ...

続きを見る

FIAT パンダⅢ(312)ダブルマスフライホイール破損

FIAT パンダ(312)のご入庫 ディーラーでダブルマスフライホイールの故障を指摘されて当店にいらっしゃいました。 まだ走行できる状態でご入庫されましたがエンジン振動が大きいのとデュアロジックシステムもエラーが出てギア抜けを起こしたそうです。 ディーラーで診断済みとの事ですが、当店でもディーラーでの診断結果と実車を確認した上で同様の診断結果となりダブルマスフライホイールの故障が起きていると判断しました。 基本はクラッチオーバーホールと同様の作業になりますのでトランスミッションを取り外してクラッチを点検し ...

続きを見る

MINI クーパーSDクロスオーバー(R60) チャージランプ点灯

MINI クロスオーバークーパーSD(R60)のご入庫 チャージランプが点灯するとの事。 チャージランプとはバッテリーの形をした警告灯ですがバッテリーの良否を表示しているわけではなく充電系統に異常があることを警告するランプになります。 充電系統のカナメである発電機であるオルタネータを点検すると何やらゴムカスのようなものがベルト周りに多数飛び散っているのがわかりました。 このディーゼルエンジンでよく起こる不具合の可能性があります。 結果として予想通りクランクプーリーのダンパーゴムが剥離したことでプーリー自体 ...

続きを見る

-故障修理・整備, フォルクスワーゲン

© 2026 増高自動車工業有限会社