栃木県宇都宮市の整備工場
TEL 028-656-2588
月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

ご注意

ブログ内の整備・修理等各記事の作業内容や作業方法のご質問にはお答えできません。 また、作業料金についても車両を当社まで入庫いただき、実際に見させていただいてからのお見積りとなります。 概算の金額についても電話やメールではお答えできませんので、あらかじめご了承ください。

故障修理・整備

エンジンオイル交換を怠ったツケは・・・

エンジンオイル交換は皆さんご存知のメジャーなメンテナンスの一つですが、怠るとどうなるかは実際に見る機会は少ないかと思います。

我々整備士はメンテナンスを怠り不調を起こした車両を診る機会が多いので、口が酸っぱくなるくらいメンテナンスの重要性をお話しするようになります。

今回もエンジンから、けたたましくカンカンと異音を鳴らしてお車が入庫なさりました。

音を聞いてすでにエンジン内部に大きな破損が起きていることは容易に判断出来る状態でした。

 

お客様の要望で中古エンジンに乗せ換えることになりました。

不調を起こしたエンジンの中身はご覧のような状態です。

ヘドロ状に堆積したスラッジは結果として油路を塞ぐことでオイルが行き渡らなくなり油膜が切れて金属同士がこすれ焼き付きを起こします。

このエンジンはコンロッドのメタルが焼き付いたことで擦り切れて隙間が大きくなり異音を発生させました。

手で動かしてこれだけの音が出るのですからエンジンが掛かっているときはもっと大きな音が出るのは当然です。

メタルはここまで薄くなってしまっていました。

このようになったものはいくらオイルを交換したり添加剤を入れても元には戻せません。

 

エンジンはガソリンでもジーゼルでもオイル交換は必須事項です。

しかし、どれくらいのサイクルで交換したらよいかということは自動車が発明されて100年以上経った今でも賛否両論様々な考え方があるのは非常に不思議なことです。

まず、自動車メーカーからの交換指定サイクルがまちまちなことも、このような状態を引き起こしている要因だと思います。

 

当然エンジンオイルも日々進化してより良いものは出てきていますし、車両自体も工作精度の高まりや細かな制御を行うことで燃えカスなどが出にくくすることなどできているので昔に比べればよくなってきているのは間違いありません。

しかし、根本的なエンジンの仕組みとして化石燃料を燃やしていることに変わりがない事と、エンジンの細かな制御のために油圧を作動油として使用するなど従来なかった性能も求められるようになっています。

油圧を使用するということは細かな油路や制御バルブが存在するためエンジンオイルの汚れはそれこそ致命的なものになってしまいます。

今回ご案内したエンジンのような状態は論外ですが、自動車メーカーそれぞれ交換サイクルの指定が違うということは設計の思想やその国の環境問題への意識、さらには自動車販売に関する思惑など様々なものが絡み合っているからなのではないでしょうか。

高性能オイルを長めに使う、安いオイルをこまめに替える、ロングライフオイルで継ぎ足しながら使う様々なエンジンオイルに対する考え方があるかと思います。

私個人の考え方としては、基本はやはり半年もしくは5000km毎にオイル交換をすることをお勧めしています。

エンジン自体に汚れを堆積させないようにしたり、オイルへの燃料希釈によるシール類の攻撃性軽減などを期待しますし、交換作業時にエンジン以外の簡易的な点検も出来ますので結果として車両全体の健康寿命を延ばすことになると思います。

あくまでも一個人の考え方ですが、ご参考までに。

 

 

 

 

 

栃木県宇都宮市の整備工場月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

MASUTAKAブログ最新情報

ニッサン NV350ディーゼル EGRクーラーバイパスバルブ故障

ニッサン NV350ディーゼルのご入庫 車検でお預かりしましたがエンジンルームを点検すると部品の破損を発見しました。 アクチュエータのロッドがポッキリ折れてしまっています。 これはEGRクーラーに付く部品なのですがバイパスバルブをコントロールするアクチュエーターになります。 樹脂製のロッドなので折れてしまっていますが問題はこの先にあるバイパスバルブです。 完全に固着してしまい動かすことが出来ず、この固着によりロッドが折れてしまっているという不具合です。 当然バルブは作動していませんのでEGRクーラーをコン ...

続きを見る

ルノー トゥインゴⅢ 燃料漏れ

ルノー トゥインゴⅢのご入庫 エンジンオイルのご依頼で作業を進めていましたが何かガソリン臭がするため注意深く観察すると燃料タンク付近にガソリンが漏れた形跡があることを発見しました。 しかしこの車両はサービスホールがフロアに開いていませんのでタンクとフロアの隙間からのぞきますがよく見えません。 この部分にあるのは燃料ポンプですので燃料ポンプ自体に何かが起きて漏れているのは間違いありませんので燃料タンクを降ろします。 やはり燃料ポンプ上面にはガソリンが漏れて乾いた茶色い跡があります。 ポンプを取り外すと吐出口 ...

続きを見る

メルセデスベンツ S300h(W222)         アドブルーシステムエラー

メルセデスベンツS300h(W222) アドブルーの警告灯が出たので、アドブルーを給油したが警告が消えず”エンジン始動不可”の走行距離カウントダウンが進んでくるとの事。 AdBlueとは排気ガス中の窒素酸化物(Nox)低減させる尿素SCRシステムに使用する高品位尿素水のことでAdBlue(アドブルー)の商標名で一般的に知られています。 ディーゼルエンジンは窒素酸化物の排出が多いため排気ガスにアドブルーを噴霧することで排気ガス中の有害物質(Nox)の低減をさせるシステムになります。 仮にアドブルーが無くなっ ...

続きを見る

ルノー ルーテシアⅣ ブレーキからゴーゴーする時がある

ルノー ルーテシア(クリオ)Ⅳ 時々、ブレーキを踏んだ時にゴーとすごい音がする時があるがいつも起きるわけではないとの事でご入庫   走行テストを行うと特に異音は感じられません、そこで強くブレーキを踏み込むと突然大きなゴー音とともにざらざらした感じがブレーキペダルに伝わりました。 明らかにブレーキに異常がありますので点検したところブレーキディスクに擦れた跡があるのを確認できました。 ブレーキパッドの残量が無くなりパッドの裏金(鉄製)がディスクローター(鉄製)と接触したため鉄同士の激しい音が出ました ...

続きを見る

ニッサン NV350 エアコン操作不安定

ニッサン NV350 エアコンの風自体が出たり出なかったりする エアコン操作パネルの風量ダイヤルを回すとエアコンの風が出ないところがあり特に2速あたりが酷く、その時にA/Cスイッチのランプも点いたり消えたりします。 A/Cスイッチも切れるのでコンプレッサーも連動して止まってしまうため冷房が効かなくなってしまいます。 https://masutaka.co.jp/images/VID_20250908_132043.mp4 ブロアスイッチの接触が悪く風が出るときと出ない時があり、その不具合に引っ張られてA/ ...

続きを見る

アルファロメオ155 ディマースイッチ グラグラ

アルファロメオ155 ウインカースイッチがグラグラしてステアリングを切るとカチャカチャ何か引っかかった感じがするとのこと。 コラムカバーを外してみるとディマースイッチ自体が壊れているのではなくスイッチが嵌る部分が割れてしまっています。 この部分はワイパースイッチ・ウインカースイッチ・イグニッションスイッチ・ハンドルロックを一体にする部品なのですが樹脂で出来ているため劣化で割れてしまったようです。 取り外すと粉々に割れてしまっていました。 新品は製造廃止ですので入手は難しいのですが何とか手に入れることで直す ...

続きを見る

FIAT500 ツインエア エンストの意外な原因

FIAT500のご入庫 エンストしたとの事 状況を詳しく聞き出すと信号などで停車しようとしたところ、停車と同時にエンジンも止まってしまったとの事。 入庫時はエンストもなくテスト走行しても特に問題なさそうです。エンジンの自己診断でも特に故障コードの検出もありません。 症状が再現できなかったのですがデュアロジックシステムにエラーが出ていたのでデュアロジックのメンテナンスを行いお返ししました。 しかしその後やはりエンストしたとの事でご連絡が入りましたので再度診させていただくことになりました。 再度よく問診させて ...

続きを見る

Jeep ラングラー(JL)フロントドライブシャフトブーツ破れ

Jeep ラングラー(JL) 他店で車検を受けたがドライブシャフトのブーツが破けていて車検に合格できないのでどこかで直してきてほしいと言われたそうです。 下回りを除くとフロントドライブシャフトブーツが破けてグリスが飛び散っています。 しかし問題はもう片方のドライブシャフトでした。 完全にブーツが無くなっています! いくら破けたといっても飛んで無くなってしまうということはありませんので故意に外されたのか何か応急で対策したのが取れてしまったものと思われます。 ドライブシャフトブーツは破けただけでも中のグリスが ...

続きを見る

アウディA6オールロード(C7) エアサスペンション連続故障

アウディA6 オールロード(C7) 長時間駐車後、後輪の車高が左右で違い車体が傾いているとの事。 エンジンを掛ければ車高はそれぞれ安定します。 この車両はエアサスペンションのため空気の圧力でベローズを膨らませてバネの代わりにしています。 後輪のベローズがスローパンクしているため空気バネが保持できず、少しづつ空気が抜けて車高が下がったことが原因です。 ベローズはこのような形をしていて簡単に言うと風船のようなものです。 いつものようにベローズを交換したのち姿勢変化が起きないことを確認して作業終了です。 同様の ...

続きを見る

マツダ ボンゴ バン(SLP2V)エアコン効かない

マツダ ボンゴ(SLP2V) エアコン(冷房)が効かず、エアコンスイッチを入れるとカチンカチンという音がするとの事。 まずは問診をします。 ・エアコンガスは他店で調整してもらったが症状は変わらず。 ・高速道路など一定速である程度速度が高いと冷たい風が出る。 上記の状態であるとのこと。 点検を始めます。 ガスは他店で調整しているとの事なのでひとまず信用してコンプレッサーの作動状態を確認します。 するとマグネットクラッチはオンして繋がりますがすぐに切れてしまいます。しばらくするとまた入りますが止まってしまいま ...

続きを見る

-故障修理・整備

© 2025 増高自動車工業有限会社