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故障修理・整備 アルファロメオ

アルファロメオ スパイダー2.0(916)整備 後編

アルファロメオ スパイダー(916)

前編ではクラッチまわりの整備、中編ではタイミングベルト関係の整備をご案内しましたが、基本になる整備を終わらせいよいよエンジン不調の探求になります。

残っている不調として
・アイドリング回転の波打ち (ハンチング)
・エンジンのふけ上がりが悪い

まずはアイドリング回転を点検します。

アイドリング回転が上がったり下がったり波打ったような感じで変化する不調です。

このエンジンに搭載されているスロットルバルブはアクセルワイヤーでコントロールするタイプ(アクセルペダルにワイヤーで繋がりマニュアルで操作)ですが、アイドリングの微妙な回転補正はエレクトロバルブ(電気的に制御)で行います。

モーターでわずかにスロットルバルブ開度を調整してアイドリング回転域を調整する、現在の電子制御式のスロットルバルブ(全回転域)の走りと言えます。



エレクトロバルブは内部はモーターと歯車で構成されていて、良く壊れる部品でもあるのですがお客様から交換済と伺いましたのでエレクトロバルブ自体の故障は薄いと判断。

そこでよくスロットルバルブを点検してみるとバルブにガタがあり、エレクトロバルブが作動してもガタの分ダイレクトにスロットルバルブを動かせていないことがわかりました。

エレクトロバルブとスロットルバルブ間のガタをなくしてダイレクトに作動するように調整したところアイドリングの波打ちは解消しました。

 

次にエンジンのふけ上がりの悪さです。

診断機で故障コードを読み出してみますが特に関連したものは見受けられません。

全域もっさりしていますが特に4000回転以上では完全に吹け上がりません。

燃料の燃圧?いろいろ調べましたがおかしなところは見受けられません。

燃料噴射の基本となるエアマスセンサーがありますが低回転では安定しているので正常かと思いましたが、試しに別のエアマスセンサーと入れ替えると何事もなかったように綺麗にふけ上がりました。

原因はエアマスセンサーの特性ずれでした。

エンジンに入る吸入空気量を測るセンサーですが実際の吸入空気量とのずれがある(特に高回転域)ことで空燃比が合わずエンジンが綺麗にふけ上がらなかったのです。

エアマスセンサーも断線もしくはショートすれば故障コードとして検出しますが、特性がずれているような場合は故障として認識しませんので分かり辛い故障になります。

これでエンジンに関する不調もすべて解決してツインスパーク本来のふけ上がりやエンジン音になりました。

3部に渡り整備内容をご案内しましたがこれ以外にも細かな部分の整備を行いお客様にはツインスパークの本来のフィーリングを知っていただくことが出来て満足していただきました。

 

このように複数の不具合を修理するには、しっかりした整備メニューを決めた上で故障探求の道筋を考えなければいけません。

残念ながらバランサーベルトを取り外すとふけ上がりが良くなるというのは今回の整備であまり意味がない事がわかったと思いますし、その際にもっと深く故障探求をしていればユーザーは悩まずに済んだかもしれません。

それにエンジンだけ調子よくなってもクラッチのフィーリングが悪ければ車両としてのバランスは悪いので本来の運転操作の楽しさを感じることは出来ませんので、そこもよく考えなければいけません、そのためメニュー作り(整備方針)を行うことは整備を行うことと同様に非常に難しい作業になります。

当然この整備メニュー作りには、金銭的な負担や時間を虐げられるユーザーの協力があってのものになりますので、今回の様に大掛かりな整備は我々にとっても大変勉強になるとともにしっかりした答えを出さなければいけないので承る覚悟が必要になります。

 

 

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