以前から時折見かけてはいましたが最近あまりにも多いブレーキドラムの給油方法。
雑すぎる給油が気になって仕方がありません。

ドラムブレーキのドラムを外すとこのようになっています。

写真ではよくわからないかもしれませんがグレー色のモリブデングリスを塗りたくっています。
金属部分同士がこすれる摺動部分に給油が必要なのですが、必要個所以外にもグリスが大量に付着していて、バックプレートなどは全体にわたってグリスが付着しています。




関係のない所にもたくさん付着しています。
グリスの付着具合から当社でも使用しているスプレータイプのグリスを使用していると思われます。
あくまでも金属同士の接触・摺動面の保護ですのでピンポイントで塗布するということは当たり前のことなのですが、先ほどのような状態ではあまりに雑でやみくもに吹いているのではないかと思わざるを得ません。
過剰に塗布されたグリスをきれいに洗浄して給油し直します。


必要か所にピンポイントに適量を吹いたうえでブレーキのすき間調整などを行います。
スプレータイプのグリスなのでよりピンポイントに適量吹き付けることが出来るはずなのですが、なぜかこのような姿を見かけることが多くなりました。
この車両は前回の車検は量販店で行ったようなのです。量販店が悪いというのではなくちゃんと教育を受けた整備士を使っているかが問題です。
あくまでもグリスですので摩擦材に付着してはいけませんので過剰に塗布することはご法度なのですが・・・
それと車検整備を行った後でもブレーキすき間の調整がされていない車両をよく見かけます。
自動調整機能が付いているからといって調整しなくていいというものでもないような気がするのですが・・・
特にドラムブレーキは整備が終わった後はドラムをかぶせてしまうため外から見えないので整備の質にゆだねるしかありません。
今回のような状態が頻繁に見受けられるということは、なんとなく整備士の質もしくは店舗経営方針が一段と落ちてきている感じがします。