ダイハツ ハイゼット(S81P)のご入庫

ご用命は、エンジンが”タンタン”とうるさいとの事

こちらのエンジン、EBと呼ばれる型式のエンジンで懐かしい550ccの頃のエンジンです。

音を聞くとタペット音が大きいことがすぐにわかりましたのでタペットクリアランス(バルブクリアランス)を調整することにしました。

この時代のエンジンでは定期的にバルブすき間調整が必要で、ある程度距離が延びて音が大きくなった場合は調整が必要でした。
図の赤矢印部分のすきまを規定値に調整します。

※現代の車両はほとんどが油圧の自動調整でこのような作業は不要になりました。

シックネスゲージ(すき間ゲージ)ですき間を調整していきますが、思った通り基準値を大きく上回るすき間になっていました。

 

しかし、うまくすき間の調整が出来ないバルブがあるためよく見てみると、バルブの端部ががラッパ状に摩耗しているのを発見しました!

本来この部分は平らでなければならないのですが、摩耗が進み広がってしまっていました。

こうなってしまうとバルブを交換しなければなりませんがエンジンヘッドを外さなければ交換することはできません。

エンジンヘッドのオーバーホールを行うことになりました。

バルブをヘッドから外しますが摩耗したバルブはステムエンドが広がってしまっていて筒状のバルブステムガイドを通すことが出来ませんので切断して取り外します。

 

バルブをヘッドから取り外すと新たな不具合を発見しました!

バルブのシート当たり面の摩耗が酷いです。

ここまであたり面が摩耗してしまうとバルブは交換しかありません。

バルブを全数交換して、ヘッド側のバルブシートを新たにカットし直しました。

ヘッドオーバーホールでリフレッシュして最後はタイミングベルト・ウォーターポンプを交換しました。


平成元年式のお車で30歳ですが、不具合箇所をこのように手を掛けて修理してあげればまだまだ乗ることも可能です。

タペット調整など現代車ではなくなった整備ですが、少し手を掛けて調子を取り戻してくれるのはとても温かみを感じるものです。