ニッサン NV350（キャラバン）の車検でのご入庫
ご用命として”ブレーキの効きが悪いのでよく見てほしい”との事。
重量級で重心も高いこのお車、ブレーキに掛かる負担はかなりのものです。
まずは、前側のブレーキです。
お客様のご用意した、ブレーキパッドとブレーキローターで交換します。
NV350は、ハブごと外さなければローターを外すことが出来ません。
同時に距離も伸びてきていますので、キャリパーのオーバーホールも行います。
キャリパーは、引きずりなどトラブルが起きるまでオーバーホールをすることが少ない部品です。
しかし、ピストンシールと呼ばれるゴムリングのたわみを利用してピストンを引き戻すのでピストンシールの劣化は気にしたい部分です。
ピストンシール
四角断面構造で、ピストンが出てひし形に変形したゴムシールが四角に戻るのを利用してピストンを戻すようにできています。 当然ゴムですので劣化します。
シリンダーに錆は発生していませんでした。
フローティングタイプと呼ばれるキャリパーはこのスライドピンの動きも非常に重要になります。
よく錆で動きが悪くなり引きずりを起こすトラブルの原因になります。
ここも綺麗に清掃したうえでグリスアップしてブーツを交換します。
お客様のご意向で、故障レベルまで達していないにもかかわらずここまでのメンテナンスを行っていただきました。
故障に至ってなくても、劣化・汚れ 場合によっては錆などで性能低下は必ず起こっています。
キャリパーオーバーホールは予算の都合上、壊れるまで行わないという方のほうが多いとは思いますが、壊れても気が付きにくい部分でもありますので距離・年数が経ったお車では行って欲しい部分です。
過去のキャリパー故障事例です。
次回、後ブレーキ整備を紹介します。
月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00
