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故障修理・整備 スバル

スバル アルシーネ(AX-9)オイル・冷却水漏れ修理②

前回に引き続きスバル アルシオーネ(AX-9)の冷却水・エンジンオイル漏れ修理のご案内です。

 

交換の際取り外したラジエータにも冷却水漏れがありました。

ドレンコックも劣化でポキです。

ラジエータを修理に出したところコアは劣化でピンホールが開いているので交換が必要で、サイドのタンクは片側はすでに樹脂から真鍮製に交換されていたが、残った側の樹脂タンクももう限界でなので真鍮作製するしかないとの事でしたのでタンク作成も含めてオーバーホールしました。

このくらいの年代から樹脂部品の採用が増えてきましたが、樹脂部品はこのように経年劣化で必ず壊れます、金属は作成しやすいですし傷むこともありますが再修理が比較的容易になります。

 

これで冷却水漏れ及びエンジンオイル漏れは解消したと思いますので、テストを続けていると左バンクのヘッドカバーからオイルが垂れてきます。

テストを繰り返しているとカムシャフト前面周りからのオイル漏れがあまりにも酷かったため、いままでわからなかった他のオイル漏れ箇所が見えてきました。

社外品のヘッドカバーパッキンを使用していましたが、このパッキンは現在入手困難なため丁寧に清掃してカーブ部分に液状ガスケットを塗布して組み付け治しました

シールワッシャはしばらく交換した感じはなく潰れていましたので新しいものに交換します。


ゴムの圧力でヘッドカバーを押さえるので、劣化して潰れてしまうと押さえる力が落ちて漏れやすくなります、実は重要な部品です。

次にエンジンのオイルパンからもオイル漏れが見つかりました。

取付ボルト部分からオイルがにじみ滴化しています。

オイルパンを取り外してパッキン部分を見てみるとコルクパッキンが潰れて切れてしまっていました。

新しいコルクパッキンに交換して組み付けます。

これらの一連の作業を行いオイル漏れ・冷却水漏れがようやく解消しました。

 

番外編で海外から予備で部品入手することが出来ていたディストリビューターのキャップとロータも交換します。

ディストリビューターはイグニッションコイルで発生したスパーク電圧をそれぞれのシリンダーに分配する役目をするのですが、キャップ内部でもローターとセグメント間でスパークして摩耗するので定期的に交換が必要な消耗部品となります。

エンジンに取り付けたままで外せるはずなのですが、長年触れていなかったようなのでディストリビューター本体ごと外して交換します。

ディスクローターとはこのように近づきスパーク電圧を分配します。

ディストリビューター本体には、今ではお目にかかることの出来ない光学式クランク角センサーが搭載されています。

当時はコンピューター自体が今ほど賢くなかったため、センサー自体に高精度検出が求められていました。
今はコンピューターが賢くなったためセンサーは昔ほど細かく検出しなくても済むようになりました。

細かなスリットが開いていてそこ通った光を読み取りエンジンのクランク位置や気筒判別を行っていました。

実物を見るとその細かさに驚きます。

若い世代の整備士ではディストリビューターはもちろんのこと、このようなセンサー自体実物を見る機会は少ないでしょう。

 

オートマチックトランスミッションのオイルパンも漏れがあったためガスケットの交換

マグネットに鉄粉がかなり付着しています。

綺麗にして組み付けます。

内部に残ったフルードは外付オイルクーラーで圧送交換します。

アイドリング回転の不安があるようですのでアイドルコントロールバルブとスロットルバルブを洗浄します。

アイドリング中はスロットルバルブをバイパスした空気をこのバルブで調整してアイドル回転数をコントロールしています。
中は結構汚れるので定期的な洗浄が必要です。

洗浄後

スロットルバルブ

洗浄後

今回、修理も含めて多くの整備を行いましたが、この時代の車両の部品入手は非常に困難で整備自体よりも部品探しの方が時間が掛かります。

当然部品があったとしても部品代も高くなりがちですし時間もかなり掛かります、そのような負担も含めてユーザーには覚悟が求められます。

この車両のオーナー様は大きな覚悟をしていただいたため、ここまでの修理を行うことが出来ました。

車両にとってもこちらのオーナー様に巡り合えたことは幸せなことだと思います。

 

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