トヨタ パッソ(KGC10)のご入庫 ダイハツ ブーンのOEM車両ですね。
ご用命は、”Rレンジに入れるとキュキュと音がするのと、車が壊れるかと思うほど振動がする”とのこと
入庫時、確かにD・Rレンジに入れるとエンジンの振動が車体に伝わり壊れるのではないかと思うほど酷いです。
しかし、ニュートラルにするとその振動は伝わりませんし、エンジン自体も調子が悪いような振動は発生させていません。
Rレンジに入れるとキュキュと異音がするので確認してみると、ここから音は発生していました。
エンジンの前側(運転席側)のエンジンのマウントです。
マウントの上部を見るとアルミのブラケットとゴム部分が擦れているのがわかります。
これはエンジンの重さに耐えられなくなったマウントが下がりブラケットとマウントゴムが擦れてしまっているのが原因です。
新品と比べるとどれだけ下がっているかわかります。
(隙間が少ない方が下がっているということです)
しかし、エンジンを支えているマウントはこれだけではありません。
トランスミッション側にもマウントはあります。助手席側のバッテリーの下にあります。
こちらも同様に、マウントゴムがへたり下がっているのがわかります。
最後に、エンジンの下部についているドックボーンマウントです。
こちらはエンジンを吊るマウントに対して、車両前後方向に対しての動きを抑制する目的です。
このマウントも、ゴムの硬化やへたりで車体に振動を伝えてしまう為要注意です。
経年や過走行でマウントは痛み最終的に今回のような症状を発症します。
マウントがへたってもエンジンが落ちないような設計にはなってはいますが、振動や異音が大きくなったという事はマウントが寿命に達した考えてよいです。
あまり振動を放っておくと、不快なだけではなく二次的に別の部分が壊れてしまう事もありますので早めに交換をするようにしてください。