栃木県宇都宮市の整備工場
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故障修理・整備 ニッサン

ニッサン キューブ(Z11)エンジン カラカラ音

 ニッサン キューブ(Z11)のご入庫

ご用命は”走り始めにエンジンからカラカラ音がする”との事です。

早速試乗してお客様のおっしゃっている音を確認してみます。

こちらのお車、CVTミッションですので30~40km/hで走るのにアクセルをほとんど踏まなくても走ることが出来ます。

エンジン回転で言うと1200~1500回転で走行しているとエンジンからカラカラと大きな音がしますがそこからアクセルを踏み込むとその音は消えます。

この音は、低速ノッキングと呼ばれる症状で本来ガソリンを爆発してもらいたいタイミングで爆発せずに異常に爆発してしまい異音として現れます。

主な原因としては、燃焼室や吸気ポートの汚れが考えられます。

そこでスロットルバルブの状態を確認してみると・・・!

かなり真っ黒の状態です!走行距離9万km 恐らく今まで清掃したことが無いのでしょう。

ここがこんなに汚れているということは、インテークマニホールド内も同様に汚れていることが想像できます。

このエンジンは、スパークプラグの交換をするにもインマニを外さなければなりませんので、とりあえずインマニを外してみます。

 

やはり想像していた通り真っ黒になっています。

エンジンには空気が吸い込まれるのですが、インテークポートと呼ばれる管を通りますその内壁が汚れると空気の流れがスムーズに行われなくなることで設計通りの機能を果たせなくなります。

また、現在の車は様々な性能(燃費等)を高次元で達成するためにかなり追い込んだ設計になっています、わずかな汚れでも性能を落とし今回のような不具合を起こします。

 

このエンジン(HR15)のインマニの吸気ポートは2系統になっていて、低回転時はコントロールバルブで片側を閉じて細い管にして吸気の流速を高めます。

高回転時は閉じていたポートを開き大量の空気を送り込めるようにします。
 

低回転時は、矢印の様に入ってきた吸気を縦の渦(タンブル)でガソリンと空気をかき混ぜることで燃焼性能を引き上げるようになっています。

しかし、吸気ポートが汚れるとコレステロールが溜まった血管のように、吸気の流れが悪くなります。

元々高次元で設計されている現代車ではわずかな気流の悪さでもうまく作動できなくなりその結果不具合現象として現れます。

1200~1500回転でノッキングが起きるということは、低回転時での制御ですので、この細い吸気状態で流れが悪くなっていることを意味します。

低回転時

ポートを綺麗に清掃して本来の気流を取り戻します。

 

次に初めに見たスロットルバルブも清掃します。

この部分は直接ノッキングにつながる故障というよりもアイドリング回転のコントロールが出来なくなるので清掃して学習値をリセットしてあげます。

スロットルバルブ清掃後、エンジンを掛けるとこのようになりました。動画

ハンチングという症状で、アクセルをあおっているわけではないのですが勝手に回転が上下しているのです。

この件を説明したブログはこちら リンク

これだけスロットルバルブが汚れていたのを補正していたということです。

 

最後に、燃料にNUTEC NC-220を添加しました。これは、洗浄と燃焼効果を高める添加剤で今回の清掃の効果をさらに向上する目的です。
(WAKO'S フューエル1とプレミアムパワーを合わせたような効果があります。)

各部分を清掃後は、低速ノッキングも解消しましたしアイドリング回転数も目標値になり安定しました。

 

当店では、吸気系統の洗浄にWAKO'S RECS(レックス)などお勧めして数多くの方に実施していただいていますが、今回のようにここまで汚れてしまった場合は、分解してしっかりした清掃が必要になってしまいます。

ここまで症状として表れるのはかなり末期の症状ですが、それ以前でも気が付かないレベルで性能は落ちています。(なんとなく前より遅くなったとか振動が増えたなど)

大切なことは、汚れを溜め込まないということです。

そういった意味でも、WAKO'S RECSやNUTEC NC-121で吸気系の洗浄を行ったり、燃料添加剤のWAKO'S フューエル1やNUTEC NC-220を添加することで、こまめに汚れを落とすことでしつこい汚れを溜めないようにすることが大切になるのです。

 

 

 

 

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