レクサス IS250(GSE20)のATF交換です。
走行距離 約9万km ATFは今まで一度も交換したことがないそうです。
当店おすすめのオイルパンを外しての交換方法で実施していただきました。
①オイルを抜き取りオイルパンを取り外す。
②一度、オイルパンを清掃してから仮組して新油を給油してミッションオイルを循環させます。(フラッシング工程)
③再度、オイルを抜き取りオイルパンを取り外して内部のフィルターを新しいものに取り換えて組み付ける。
④新油を給油してオイルレベルを調整(車種ごとにオイルレベルの調整方法は異なります。)
⑤走行テスト・診断機によりチェック
このような流れで行います。
以前にも、AT・CVTフルード交換の必要性・交換方法の重要性をお話ししました。
今回こちらのお車もオイルドレンから抜き新油を給油する方法(車種によってはチェンジャーでの上抜き)が一般的なのですが、無交換での多走行車では危険であることをご説明します。
この写真は、オイルドレンプラグの締まる部分をオイルパンの内側から見たところです。
お分かりでしょうか?これだけ高くなっているのでドレンプラグを外してオイルを抜いても約15㎜オイルがオイルパンの中に残るということです。もちろん底に沈殿した鉄粉を取り去ることはできません。
沈殿した鉄粉は新油を給油する際舞い上がってしまう恐れがあります。(ドレン穴周辺の底面に鉄粉が溜まっているのがお判りでしょうか?磁石だけで取り切れていませんそれにオイルパン全面に薄っすらと鉄粉が溜まっています。)
ドレンプラグは車両の一番低い位置になることが多いため、何か障害物に車両の底面が擦った場合ドレンプラグを直撃しないように引っ込めた取り付け方になっています。
そのためこのような高さが存在してオイルを抜いても100%抜き取ることが出来ないのです。
最近、見かける上抜き方法もチューブを入れて吸い出すのですがそのチューブがどこまで底にたどり着いているのかはわかりません。
ですので、オイルパンを外す方法が一番確実にきれいにすることが出来る方法なのです。
(距離の伸びていない場合やオイルパンを外してしっかりメンテナンスをした次回の交換では、通常の方法でもよいと思います。)
当然、チェンジャーでの交換と比べると、交換部品も工賃も多く掛かってしまいますがそれでもやるだけの価値があることがわかっていただけたと思います。