VW ゴルフ4 2.0Lステーションワゴンです。

当店にRECS施工でご来店・・・

ここから冷却系統の不具合が連発するなんて予想だにしていませんでした。

 

RECS施工してお客様が帰られ5分もせずに”オーバーヒートする”とのことで戻ってこられました。

RECS施工後にオーバーヒート?関連性が思い浮かびません、とりあえず点検を進めたところオーバーヒートしているにもかかわらずメインの電動ファンが回っていません。(サブの小さいファンは回ります。)

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ファンコントロールアンプかファン自体の不具合かと点検したところアンプからの電源正常で直接電動ファンのモーターに通電させても回らないことからメイン電動ファンの故障と断定しました。

しかし、腑に落ちませんこの季節走行していれば電動ファンが回らなくてもこんなに急激なオーバーヒートは起さないのでは? RECSとの関連性は? 少し気にかかりながらもまずは完全に壊れている部分を治してからと思い、電動ファンを交換します。

 

交換後はもちろん正常に電動ファンは回るようになりましたが・・・!

やはり、電動ファンは回っているにもかかわらず水温は上昇を続けます。予想通り何か他にも不具合があるのは間違いありません。

そこで、ラジエータホースのアッパーとロアーを触るとロアー側ホースは冷たいままです。

このような症状で考えられるのはサーモスタットの不具合です。

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サーモスタットは温度で開閉してラジエータへの行き来をコントロールする重要な部品です。

こちらのお車比較的サーモスタットの取り外しは簡単なのでエンジンが温かい状態でサーモスタットを取り外してみると・・

あれ?しっかり開いています???開いているということはラジエータに冷却水が送られるはずなのでオーバーヒートは起こらないはず?

そうなのです、このように周囲の部品が正常であるのにオーバーヒートを起すのであれば大元の部品の不具合が濃厚です。

その部品がこちら! ウォーターポンプです!

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ポンプと名がつくということは冷却水を各部に送り出すおおもとの部品です。そのポンプの羽根が真っ二つになっていました。

これでは冷却水は循環できませんのでオーバーヒートするのは当然です。

羽根が樹脂製ですので劣化が進むとこのように割れてしまうことがよくあります。今回はRECS施工時の空ぶかしがとどめとなり破損したと思われます。

このタイプのウォーターポンプはタイミングベルトでまわされていますがこのように破損すると当然タイミングベルト交換も同時に行うことになります。

ウォータポンプなどの寿命の短さが、欧州車のタイミングベルトの交換サイクルを短くしている理由のひとつです。

無事にウォーターポンプの交換を終えアイドリングで点検を進めます、水温計で90℃今度はオーバーヒートしませんばっちりです、残りは走行テストだけです。

しかし、ここで更なる問題発生です!!

走行テストを行うと先ほどまで90℃で安定していた水温計の針がみるみる落ちていきます!

今度はオーバークール!!

オーバークールを起す部品はひとつしかありません!サーモスタットです!

はじめにサーモスタットは点検をしたのですが症状がオーバーヒートだったので開くことに注視していました。冷めれば閉じることも確認してたのですがここに落とし穴がありました。

特性ずれです。

本来このサーモスタットは88℃でオープンするのですが、サーモスタットのスプリングのへたりでもっと低い温度でのオープンとなってしまっていました。

低い温度でサーモスタットが開いてしまえばどんどんラジエーターに冷却水が送られ冷ましてしまいます。これがオーバークールです。

はじめにサーモスタットを外したときに開閉だけでなく開弁温度も測っていればこんな二度手間にはならなかったのですが、オーバーヒートの原因追及に追われ見落としてしまいました。

もちろんサーモスタットを新しいものに替えてしっかりお車は直すことが出来ました。

少し時間が掛かってしまいましたが、ご理解のあるオーナー様でご納得していただくことが出来ました。

今回の不具合のように原因が二重にも三重にもあることもあります、不具合の影に別の不具合が隠れている。

奥が深いです。