ダイハツ ミラ ジーノ(L700S エンジンEF)エンジン掛からないとのことで引取りです。

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症状は、クランキングは勢いよくするがエンジンは掛かりません。初爆も全くありません。

まず、スパークプラグを点検したところプラグはガソリンでビショビショになっていますが、イグニッションコイルからは火花は勢いよく飛んでいます。

そこで診断機を使いダイアグノーシス(自己診断)で故障コードが入力されていないか確認したところ故障コード73が記録されていました。

故障コード73は、VVTコントロール系統の不具合です。

VVTとは?

可変バルブタイミング機構のことで、カムタイミングを進角・遅角させることで低回転から高回転までエンジン出力向上を狙ったシステム。

カムカバーにVVTのオイルコントロールバルブがついていて、単体点検をしましたが異常はありません。

いよいよVVT本体を点検してみるしかなさそうです。

ヘッドカバーを開けます。

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実はダイハツのこのエンジン VVT故障が非常に多くVVT内部破損の場合カムの位置が大幅にずれるので確認しました。

しかし、カム位置はそんなにずれているようには見えません。

これ以上は外観からは判断できないので分解します。

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赤丸がVVT本体です、この中の油圧のコントロールをすることでカムの位置をずらす仕組みになっています。

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カムを取り外したところVVTを固定するナットが緩んでいました!!

さらに分解してみると、ナットが緩んでいたことで固定ピンのところがガタガタになっていました。

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さらにVVTのカム取付部もピンにより傷だらけになりさらに!亀裂まで入っていました!

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エンジンが掛からなかった原因はVVT内部破損ではなく、VVT固定ナットが緩みVVT自体がずれ、適切なカムタイミングが取れなくなり良好な圧縮が得られず始動できなかったようです。

本来であれば、傷だらけなVVT・カムシャフト一式交換しなければなりませんが、お客様と相談して次のお車の購入を考えているとのことなので、再度組みなおし、ナットをしっかり締め付け復元することになりました。

エンジンは組み付け後正常に掛かりました。

今回は、次のお車の購入を検討しており、それまで持ってくれればよいということでしたので、部品の交換はしませんでしたが、もししっかり直す場合はかなりの修理金額になります。

このEFエンジンはこの部分の不具合が非常に多のですが、防ぐ手立てが余りありませんので大変困ります。しいて予防策があるとすればオイルのメンテナンスくらいしかありませんがそれでも全て防げるわけではないので、自動車メーカーでもっとしっかりしたエンジンを開発してもらいたいものです。