AUDI A6オールロードのご入庫
ご用命はエアコンが効かずぬるい風しか出ないとの事。
まずはガスが入っていなければコンプレッサーは回りません(回さない)ので、ガスが入っているか見るとチャックから噴き出るのでコンプレッサーを回すだけの最低限のガスは入っているようです。
診断機を使い故障コードなど検出していないかみてみますと、エアコンガスの圧力センサーからの信号不良の故障コードを検出しています。
これは冷媒回路内のガス圧力をモニターするセンサーからの信号がないことを訴えてきているので、車両はコンプレッサーを回さないように制限を掛けていると思われます。
先ほどは簡易的にガスが入っているか見たのですが、今度は専用機で実際にガスがどれくらい入っているか測定してみると400g抜き出すことが出来ました。
こちらの車両の規定値は500±25gですのでやや少ないですが圧力センサーが全く反応しない圧力ではありません。
ひとまず規定量を入れて圧力センサーを見ましたが、それでも反応していないようなので圧力センサーを交換することにしました。
このようセンサーです。
交換後はしっかり圧力を測定するようになり、コンプレッサーの制御信号に対してガス圧がリニアに変動するようになったのがわかるかと思います。
エアコンの効きは当然よくなりましたが、可変容量のコンプレッサー焼き付きのトラブルが非常に多いためガス補充と一緒にオイル添加剤の補充も忘れてはいけません。
VWグループで採用されている圧力センサーは今回のような動作不良以外にもガス漏れなど良く起きますので注意が必要です。