最近、フィアット500(チンクエチェント)を中古車で購入してからの点検依頼を良く受けるのですが、”購入前に聞いておけばよかった”などというお話になる事が多いので今回紹介させていただきます。
フィアット500は愛らしいスタイルと発表からだいぶ経ち価格が下がっていることで、前から乗ってみたかった方たちが中古車で購入なさっているようです。
1000cc前後のお車ですので国産のコンパクトカーと変わらない感覚で乗ることが出来て輸入車だからという敷居も低いのが人気の秘密です。
しかし、そこは外国の車ですから自動車に求められる信頼性などは国産車には及びませんし、消耗品に対する交換サイクルもかなり短いものもありますので自動車に対するメンテナンスなど考え方が国産車とは違うという認識も必要になってきます。
では、購入時に確認してもらいたい注意点を上げます。
①タイミングベルト
1.2L 1.4Lモデルではタイミングベルトが採用されています。交換サイクルは4年もしくは4万kmのどちらか早期到達時点での交換をお勧めしています。
※国産車では10万km毎と指定されていることが多いので半分以下ですね。
タイミングベルト交換 リンク
②デュアロジック トラブル
自動変速モデルに採用されているAMTですね。走行距離だけでは判断できない部分です。
これに関しては故障事例が多岐にわたりますので当店の過去のブログを読んでいただけると参考になるかと思います。
実際には走らせないとわからない部分です。
デュアロジック トラブル リンク
③サーモスタット
どのエンジンモデルでも漏れたり、特性ずれを起こしますので定期的に交換が必要です。
故障事例 リンク
④ブレーキ後輪
ドラムブレーキ車では、ほとんど交換されずに乗られていて漏れていることが多い部分。
整備歴が無いお車では予防も込めて購入時には交換を進めします。
故障事例 リンク
⑤ブレーキ ディスクタイプ
パッド・ディスクローター共に摩耗は国産車よりも早いです。ディスクも同時交換になることがほとんどですので費用はかさみます。
摩耗が速いのは設計思想の違いですので仕方がありません、欧州車では全般的に早いです。
交換事例 リンク
⑥スペアキー
中古車購入時、1本しか渡されないことが多いです。スペアキーの作成は思いのほか高額ですので確認したほうが良い点です。
⑦コードカード
スペアキーとともに渡されないことが多いものでコードカードと呼ばれるもので、車両の暗証番号のようなものです。コンピューターの故障時やスペアキーの作成に必要になります。
無い場合、コードカードの再発行にも費用が掛かります。
純正オーディオ用のコードカードも別にありますが、バッテリーを切り離した際などのオーディオにコード入力が必要になりますのでとても大切なものです。
大きなものでは、上記のものになりますが他にも細かなものももちろんあります。
中古車市場が活性化されますと、専門店以外でも販売が始まります、売り手が車のことを知らずに販売するなんてことも日常茶飯事です。
出来ることならば、専門店か保証がしっかりしているところからの購入をお勧めします。
とはいえ、FIAT500に惚れ込んでの購入検討だと思いますので、いろいろとアラがあったとしても個性と認識してかわいがってあげてほしいです。