栃木県宇都宮市の整備工場
TEL 028-656-2588
月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

ご注意

ブログ内の整備・修理等各記事の作業内容や作業方法のご質問にはお答えできません。 また、作業料金についても車両を当社まで入庫いただき、実際に見させていただいてからのお見積りとなります。 概算の金額についても電話やメールではお答えできませんので、あらかじめご了承ください。

故障修理・整備 スズキ

ワゴンR スティングレイ(MH22S)O/Dランプ点滅

ワゴンR スティングレイ(MH22S)のご入庫

ご用命は、”O/D OFFランプが点滅して車がギクシャクする”との事

確かにメーター内のO/D OFFランプが点滅しています。(動画)

このランプは、オートマチックトランスミッションのオーバードライブをOFFしたときに点灯して知らせるランプです。

オーバードライブとは?
4速オートマチックでしたら4速がオーバードライブとなります。要はエンジンの回転よりも増速したギアのことを言います。
OFF にすること4速に入らず3速までの変速になります。

 

通常はO/Dを使わないことを教えるためのランプですが、このランプが点滅した場合はその役割はトランスミッションの故障警告灯へ変わります。

トランスミッションの故障を知らせているので、診断機で何を検出したのか読み出します。

P0962 ライン圧制御ソレノイドの電圧低下を検出しました。

オートマチックトランスミッションは、内部にソレノイドバルブと呼ばれる電磁式の油路切換え弁が付いていてその中でもライン圧と呼ばれる基本になる油圧をコントロールするソレノイドバルブに異常があることを検出したのです。

点検を進めます。

まず、ライン圧ソレノイドは電磁式ですので内部抵抗が正常なのか測定してみます。

ミッションの外側のコネクターから、測定してみると基準の抵抗値が2.6~3.2Ωでなければならないのに対して0.9Ωと半分以下の測定結果となりました。

ソレノイドバルブの異常は間違いありません。

その他にも、コンピュータとソレノイド間の配線に異常が無いことを確認してソレノイドバルブを交換することになりました。

 

オートマチックミッションの内部にソレノイドバルブはありますのでオイルパンを外します。

このように似たようなソレノイドバルブが何個も付いていて油路の切り替えを行い自動変速をする仕組みになっています。

再度、単体でもソレノイドバルブの抵抗値を測定します。

やはり、外部から測定した結果と変わりなく抵抗値がくるっています。

ソレノイドバルブと、内部フィルターを交換します。

走行距離7万kmほどですが、フィルターにもかなりの不純物が付着して汚れていました。

ソレノイドバルブ交換して治りました、と言いたいところでしたがまだO/D OFFランプは点滅しています!

!!!

確かにソレノイドバルブは直したはずですし、配線にも異常はなかったはず!

しかし、治っていないことは事実ですので気を取り直して故障探求を再度始めます。

 

データモニターでライン圧ソレノイドの出力値を見てみると、デューティー出力が常に100%になっています。実際にソレノイド端子に掛かる出力も100%ですのでデーターモニタも間違っていないようです。

ライン圧ソレノイドをコントロールする出力値が出っぱなしになってしまっています。

こうなると、残るは原因はコンピューターしかありません。

コンピューターを交換後、出力値は走行に合わせてリニアに変化するようになり不具合は解消しました。

ソレノイドバルブが壊れたことで、コンピューターが壊れたのか、その逆なのか、または全く別に壊れたのかわかりませんが、今回は2個の部品が壊れていたということになります。

 

故障探求は、一つの不具合箇所を発見するとそこが原因と決めつけてしまうことが多いのですがこのように複数の不具合原因が潜んでいることも時折あります。

初めに修理見積もりを出していても追加が発生してしまうというのはこのような故障の場合に起こります。

故障探求の難解さを、このブログを通して知っていただけたら幸いです。

 

栃木県宇都宮市の整備工場月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

MASUTAKAブログ最新情報

ルノー カングーⅠ エンジンコンピューター故障

ルノーカングーⅠ エンジンの調子が悪いとの事で積載搬送されました。 エンジンはエンストするほど回転が不安定な状況。 診断機を使用して故障コードを読み出します。 故障コードでは2番と3番シリンダーの回路故障と失火を検出しています。 実際にパワーバランスを診ても2・3番シリンダー両方とも反応がなく失火しており1・4番シリンダーの2気筒でギリギリ掛かっているようです。 ガソリンエンジンの3要素の火花を診ても2・3番シリンダーは火花が出ていないようなので火花が出なくなる要素を探求していきます。 まずは点火系統の末 ...

続きを見る

ホンダ N-VAN VSA警告灯点灯

ホンダ N-VAN 時々チェックランプが点灯するときがあるとの事。 何のチェックランプが点くのかお話を聞くこのマークが点灯するとの事でした。 これは横滑り防止装置の警告灯になり、ホンダではVSAと呼ばれるシステムの警告になります。 診断機をつないで故障コードを読み出してみると、マニュアルミッション車でクラッチスイッチB/Dのエラーを検出していました。   クラッチが横滑り防止装置に関連があるの?と思われるかもしれませんが横滑り防止装置は様々なセンサーなどからの情報で車両の状態を瞬時に読み出して制 ...

続きを見る

クライスラー イプシロン(312)クラッチ異音/走行不能

クライスラー イプシロン(312)のご入庫 エンジンの方から大きな音がしてギアもニュートラルで走行不能になったとの事でレスキューにてお預かりしました。 エンジンを掛けるとクラッチ付近からギャーという大きな異音が発生してギアもつながらない状態です。 こちらの車両は、FIAT500でおなじみのデュアロジック(AMT)を搭載しています。クライスラーなのでデュアロジックとは呼ばずデュアルファンクションという名称になります。 同じものですがややこしいのでデュアロジックという名称でご紹介します。 異音の出どころとして ...

続きを見る

VW ゴルフ6 ヘッドライトの曇りを放置した結果

VW ゴルフ6のご入庫 ヘッドライトが点かないとの事。 確かにヘッドライトは点灯しませんが原因は想像できます・・・ 大量の水がヘッドライトに浸入しています。   診断機も掛けますが当然エラー検出。   ヘッドライトのシーリングが悪くなり雨水が浸入しているのですが、水が入ってよい訳がありません。 どのようになるかと言いますとこのようになります。 ヘッドライトユニットは単に電球が入っているわけではなくHIDのバラストユニットやアクティブヘッドライトのコントロールユニットなども一体になっています。 こ ...

続きを見る

ブレーキランプの不思議な点灯

ブレーキランプが切れているとの事でご入庫。 しかし点灯確認すると何かおかしいです。 ヘッドライトを点灯させます。 するとブレーキを踏んでいないにもかかわらずハイマウントストップランプが点いてしまいます。 ブレーキは踏んでいませんのでハイマウントストップランプは消灯していなければなりませんし、ナンバー灯が点灯しているので本来なら左右スモールランプは点灯しなければなりませんがこちらは左右とも点いていません。   今度はブレーキを踏むとブレーキランプ部分はかなり弱弱しく点灯していますが暗くてブレーキを ...

続きを見る

ルノー カングーⅡ後期 突然の加速不良

ルノー カングーⅡ こちらはカングーⅡの後期モデルで1200㏄ガソリンエンジン ターボチャージャー付になります。 エンジンチェックランプが点灯してアクセルを踏み込んでも進まなくなったとのことで積載搬送されました。 エンジンは掛かりますが空気を吸う吸気音が大きいです。 音の出所をたどるとターボチャージャーから出てくる樹脂製の加給パイプがパックリ開いてしまっていました。 この部分は樹脂を溶着させて組まれているのですがそこが剝がれてしまっていました。 従来は金属で作られていたこのような部品も樹脂を使用するように ...

続きを見る

VW ゴルフ5GTI ハブベアリングの故障あれこれ

VW ゴルフ5 GTI 年数・距離共に大分伸びてきたこの時代の車両、ハブのベアリングもそろそろ限界を迎えることが多くよく見かけるます。 同型モデルで違う車両ですが、それぞれのハブベアリングの不具合症状例を紹介します。 走行中ゴーゴー音が聞こえるためタイヤを変えたが音がやまなかったとの事でご来店。 走行テストを行うと低い音でゴーという音が60㎞/h位から車内に響きます。 感覚的には車両後方から聞こえる気がします。 リフトで車両を持ち上げてタイヤを手で回すと右後輪の車輪からゴー音が出ていることが確認できました ...

続きを見る

VW ティグアン(AD1)パークセンサー エラー

VW ティグアン(AD1) メーターにパークセンサーエラーの表示がされるとの事。 パークセンサーとは障害物に近づくとピーピーと警報音やモニターなどに表示されるシステムのセンサーで、超音波で障害物との距離を測っています。 診断機でどこのパークセンサーのエラーが検出されているか点検すると左後方のセンサーのエラーを検出しました。 エラーを消去しても消えませんので現在故障として検出しています。 センサーにつながるコネクターの接触も悪くないのでセンター自体の故障判断して交換します。   交換後は正常に作動してエラー ...

続きを見る

アルファロメオ ジュリエッタ オーバーヒートランプ点灯

アルファロメオ ジュリエッタ1.4のご入庫 オーバーヒートランプが点灯したとの事 この警告ランプは危険ですのでロードサービスで搬送してもらいました。 症状が発生した時の様子をお聞きするとエアコン(冷房)の効きが急に悪くなったためガソリンスタンドで診てもらおうと立ち寄ったところ今度はオーバーヒート警告灯が点灯したとの事。 ガソリンスタンドでは電動冷却ファンが回っていないのではないかと言われたようです。   点検を始めます。 エアコンを掛けると回るはずの電動ファンはやはり回っていません。そこで電動フ ...

続きを見る

ニッサン ノート(E12)突然の異音とエンスト

ニッサン ノート(E12) 走行中突然変な音がエンジンからして、吹けなくなりエンストもするようになったとの事。 エンジンからもヒュンヒュン変な音がするそうです。 ロードサービスで積載搬送して入庫となりました。 エンジンは掛かりますがDやRレンジにシフトするとストンとエンジンが止まってしまう時があります。 それに空ぶかしをするとヒュンヒュンとかなり大きな音が響き渡ります。 音の出どころを探ると一目でわかる故障個所がありました。 これはスーパーチャージャーの出口で加給圧の掛かった空気が通るダクトです。 樹脂製 ...

続きを見る

-故障修理・整備, スズキ

© 2024 増高自動車工業有限会社