栃木県宇都宮市の整備工場
TEL 028-656-2588
月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

ご注意

ブログ内の整備・修理等各記事の作業内容や作業方法のご質問にはお答えできません。 また、作業料金についても車両を当社まで入庫いただき、実際に見させていただいてからのお見積りとなります。 概算の金額についても電話やメールではお答えできませんので、あらかじめご了承ください。

故障修理・整備 用品・タイヤ・ボッシュ

タイヤの管理とは

突然ですがタイヤのお話です。

タイヤは唯一地面に接している重要な部品ですが、普段はタイヤの状態次第で安全に大きく左右しているということはあまり皆さん意識なさっている方が少ないようです。

道路運送車両法という公道を走る車両に対する法律があるのですが、タイヤに関するルールはこのようになっています。(車検というのはこの法律に適合しているかを検査する行為です)

(1)自動車の積車状態における軸重を当該軸重に係る輪数で除した値であるタ イヤに加わる荷重は、当該タイヤの負荷能力以下であること。

(2)接地部は滑り止めを施したものであり、滑り止めの溝(最高速度 40km/h未 満の自動車、最高速度40km/h未満の自動車に牽引される被牽引自動車、大 型特殊自動車及び大型特殊自動車に牽引される被牽引自動車に備えるもの を除く。)は、タイヤの接地部の全幅(ラグ型タイヤにあっては、タイヤの 接地部の中心線にそれぞれ全幅の4分の1)にわたり滑り止めのために施さ れている凹部(サイピング、プラットフォーム及びウエア・インジケータ の部分を除く。)のいずれの部分においても1.6mm(二輪自動車及び側車付 二輪自動車に備えるものにあっては、0.8mm)以上の深さを有すること。こ の場合において、滑り止めの溝の深さについての判定は、ウエア・インジ ケータにより判定しても差し支えない。

(3)亀裂、コード層の露出等著しい破損のないものであること。

(4)タイヤの空気圧が適正であること。 かじ取装置 第 169条 自動車のかじ取装置の強度、操作性能等に関し、保安基準第 11 条第 1 項の告

法律なのでなにやら小難しいことが書いてありますが、要は 溝が1.6mm以上あって空気もちゃんと入れて亀裂なども著しくない状態で走らせないとだめですよ、ということを示しています。

逆に言えば溝が1.6mmでも法律違反ではないということです。

しかし問題は、法律を守っていれば安全に走行できるという意味ではないということなのです。

元々タイヤの溝は、新品で8mm前後あります、1.6mmということは1/4も残っていないことになります。

では、そもそも溝が無いと何がいけないのでしょうか? 

その差は雨の日に歴然と出ます、機会があれば新品の状態と半分くらいに減った状態で安全なところでいつもより強くブレーキを掛けてみてください。(こんなに踏み込んだことないと思うくらいに)

制動距離が全然違うことがわかると思います。

よくこんなことを言われることがあります。”自分は事故を起こさないから大丈夫” ”ぶつけられることはあってもぶつけることはないと思う” 何を根拠に言われているのかわかりませんが事故や故障に100%合わない人はいません。

むしろ急制動をしたことがあるという人のほうが多いのではないでしょうか?その急制動の時に大きな差が出てしまうことが危険なのです。

 

最近このようなお客様が見えました。

”ガソリンスタンドでタイヤ交換しなきゃダメだって言われたんだけどどうですか?”

・・・

溝が無いのはおろか、中のワイヤーまで出てきてしまっています!!

法律違反なんて次元以前に、凶器を乗り回しているようなものです。すぐにでも交換しなければいけません。

ここまでくると制動時の危険もありますが、走行中のタイヤの破裂(バースト)がいつ起きても不思議はありません。

スピードの高い時に、バーストした場合車両を制御できるのでしょうか?そのとき周りの人を巻き込まないという確証はあるのでしょうか?

本来の性能が維持出来るのは、タイヤ溝が新品の半分くらいまでの量と言われていますし、こんな状態で車の管理をしていないことが自体言語道断です。

タイヤはどんな車両でも金額の張るものですが、事故や故障はもっと高くつきます。

このようなお客様は、タイヤ交換は高いからもったいないと言うことがほとんどなのですが、目先のことばかりでなくトータルでみればそんなことはないと思います、実際痛い目にあったことのある方は、自動車に対する維持・管理の仕方をかなり重要視するようになります。

二度とあんな思いしたくないから、よく見てなんて言われることも多いんです。

何度もブログでお話ししていますが、法律は最低ラインを提示しているだけで本当の安全ラインを義務づけているわけではないので、車検に通ったからとか事故にあったことがないからなんて、事が起こってしまったら何の言い訳にもならないのです。

現在の車は性能が上がったことで、平均スピードの速度域が上がっています、それだけ危険も増えていると考えてよいでしょう。

自動ブレーキが付こうと自動運転になろうと、自動車には消耗部品がたくさんありユーザーはそれを管理をする義務はなくならないということを肝に銘じて乗ってもらいたいものです。

タイヤの溝の深さ・空気圧・亀裂などの劣化はある程度ユーザーでわかると思いますし、全く自動車に疎いという方でしたらプロに定期的に診てもらうようにしてください。

すべては安全のために・・・

栃木県宇都宮市の整備工場月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

MASUTAKAブログ最新情報

アルファロメオ 147TS 走行中ゴー音

アルファロメオ 147TS のご入庫 別件のご依頼でお預かりしていましたが走行テストで異音が発生していることに気が付きました。 スピードに比例してゴーと低い音が後方から聞こえてきます。 考えられる事として車輪軸の軸受けであるハブベアリングの不良です。 車両をリフトアップして後ろ車輪を手で回すとゴーと音が出ます、手で回したくらいでこれだけの音が出るのでは走行中はもっと大きな音になるのは当然です。 異音が出ている後輪のハブベアリングアッセンブリーを交換します。 ディスクローターを外すとハブアッセンブリーがあら ...

続きを見る

マツダ デミオ (DJ5)スピードメーター故障

マツダ デミオ(DJ5)のご入庫 スピードメーターが壊れて表示されないとの事 デジタルメーターですがデジタルが目まぐるしく動きスピード表示が出来ません。 https://masutaka.co.jp/images/VID_20240620_143921.mp4 それほど年式が経っていないようですがこの時代のマツダ車は比較的このような故障が多いそうです。 しかしメーターを新品に交換すれば部品代は非常に高額ですし、オドメーターの距離も変わってしまいます。 そこでメーター修理業者に相談して何とかこの表示部分の不 ...

続きを見る

スバル レガシィ ツーリングワゴン(BH5)ステアリングラックボールジョイントのガタ

スバル レガシィツーリングワゴン(BH5) ステアリングラックブーツが劣化により破れていますが、どうもブーツだけでは済みそうにはありません。 このブーツはステアリングラック内部に汚れなど入らないようにするのと、この中にあるボールジョイントの保護が目的になります。 破れたまま使用していると水や汚れが入り込みボールジョイントの潤滑グリスを流してしまったりグリス自体に砂など硬い不純物を取り込んでしまいボールジョイントやラック本体を壊してしまいます。 ブーツを外してボールジョイントを診てみます。 グリスが洗い流さ ...

続きを見る

BMW X5(E70)駐車後 車体が傾く

BMW X5(E70)車検でのご入庫 ご用命で2~3日駐車後に右後ろの車体が下がっていることがあり、エンジンを掛けると元に戻ることが気になるとのことでした。 一般的な金属バネを使用している車両ではこのようなことは起きませんがエアサスペンションを搭載してモデルではこのようなことが起きます。 この車両は前輪は金属バネ・後輪は空気バネを採用しています。 エアサスペンションはベローズと呼ばれる風船をバネとして使用しますが、このベローズはゴムでできているため空気が漏れてつぶれてくることで車体が傾きます。 右後輪が傾 ...

続きを見る

プジョー308(T7) スロットルモーター異常

プジョー308 チェックランプが点灯して加速が緩慢でスピードが出ないとの事 診断機で故障コードを読み出すとスロットルバルブに関係した故障コードを検出しています。 スロットルボディ内部のエラーなのでスロットルボディの交換を行いました。 交換後はエラーの検出もなく正常に走行するようになりました。   エラーを起こしたスロットルボディを分解してみます。 樹脂製のボディで非分解の作りです。 ボディを割ってみると・・・ 内部がオイルでビチョビチョになっています!   このオイルはエンジンオイルですがこれだ ...

続きを見る

メルセデスベンツ320CDI(W211)ブレーキペダルが硬く効かない

メルセデスベンツ320CDI(W211)のご入庫 ブレーキペダルが硬く感じるときがあり強くペダルを踏んでいないとクリープで車両が進んでしまう時があるとの事。 症状は常に起きるのではなく時々起きるそうで、症状が出るときはブレーキペダル前方で”シュー”と音がするそうです。 入庫時は症状が発生しておらずペダルに違和感は感じませんでした。 お話をお聞きしてブレーキブースター関係の不具合のように感じますがブースターの機能点検では異常はないように思われました。 ブレーキブースター(マスターバック)とはブレーキペダルの ...

続きを見る

ダイハツ ハイゼットトラック(S211P)コンプレッサーが頻繁に入り切りする

ダイハツ ハイゼットトラック(S211P) エアコン(冷房)が効かず、何かカチカチ音がするとの事 カチカチ音はすぐにわかりました。 https://masutaka.co.jp/images/VID_20240527_210656.mp4 エアコンコンプレッサーのマグネットクラッチが頻繁に入り切りを繰り返している音でした。 マグネットクラッチがONするとコンプレッサーが回り冷媒を圧縮するのですが、すぐに切れてしまいますのでコンプレッサーは回らずこれでは冷房は効きません。 マグネットクラッチはをONするにも ...

続きを見る

ニッサン デイズルークス(ML21S)エアコン重複故障

ニッサン デイズルークス(ML21S)のご入庫 エアコンが温風しか出ないとの事 エアコンの冷房が効かない云々よりも温風しか出ませんので、エアコンコントロールがヒーター側で固定されているようです。 オートエアコンで自己診断機能がありますので操作パネルを操作して読み出すとパネルに20.3という数字が出ました。 この数字は故障コードのことで20.3はエアミックスアクチュエーターの故障コードを表しています。 エアミックスアクチュエーターとはエアコンユニット内部の温かい所と冷たい所に風を振り分けるフラップをコントロ ...

続きを見る

ルノー メガーヌⅢRS 冷房が効くときと効かない時がある

ルノー メガーヌⅢRSのご入庫 エアコン(冷房)が効くときと効かない時があるとの事。 ご来店時は効いているとの事で確かに冷たい風は出ていました。 しかし冷媒ガスのメンテナンスは行った記憶が無いとの事でしたのでまずはガス量が適正なのかを確認するために冷媒ガスのメンテナンスを行うことにします。 冷媒ガスを車両から専用機に抜き出して測量すると規定値510gに対して320gしか回収できませんでしたので190gほど減っている状態でした。 これは漏れているというよりもゴムホースやジョイント部分からわずかに大気に放出し ...

続きを見る

ホンダ アコード(CF3) エンジンオイル漏れ

ホンダ アコード(CF3)のご入庫 エンジンオイルが地面まで垂れているとの事。 漏れ箇所はエンジン後端部でオイル漏れをたどるとそこにはディストリビュータがありました。 この部品はカムシャフトで駆動するため中に回転するシャフトがありますが、シールが悪くなりエンジンオイルがシャフトを伝わり漏れ出していました。 デスビキャップ内側にもオイルが飛び散って掛かっています。   まだこの部品自体リビルトの供給がありましたのでリビルトアッセンブリーで交換します。 ディストリビューターの役割は複数シリンダーを持 ...

続きを見る

-故障修理・整備, 用品・タイヤ・ボッシュ

© 2024 増高自動車工業有限会社