アルファロメオ ミト
メーターパネルが全く作動せず真っ黒になったとの事
レッカー搬送されました。
詳しく状況を聞き出すとはじめESP(横滑り防止)の警告灯が点灯した後、メーターの電気が消えて全く表示されなくなったとの事。
その後にブレーキランプも点かなくなっていることに気が付いたそうです。
メーターにしろブレーキランプにしろ電源消失しているようなのでまずはヒューズを点検します。
すると5アンペアヒューズが切れていました。
このヒューズはメーターとブレーキランプの電源になるもので症状と一致します。
ヒューズを交換するとメーターもブレーキランプも正常に作動するようになりました、しかしこれで作業は完了というわけにはいきません、なぜヒューズが切れたのか故障探求が必要です。
そこで故障探求のヒントになりそうなことを思い出しました。
それはこの車両は以前入庫時にBOOT(リヤハッチ)半ドア警告灯が点灯していたのでお客様にお話を伺ったところ、以前リヤハッチがうまく作動しなくなったことがありディーラーで診てもらったところリヤハッチのロックアクチュエーターか何かが壊れていて修理代が掛かるので応急的に何か処置してくれたことがあるとのことでした。
しかしこの車両はBOOT警告だけではなくリヤワイパーも作動しない状態だったのですがその時のご用命は別のものだったためお話を伺っただけで特に何も行いませんでした。
その件と今回の件がどうも関連性があるのではないかと思ったのです。
そこで今回のブレーキランプが点灯しないようなリヤハッチ関係での電気的な不具合が複数起きているので、リヤハッチでありがちな故障とすれば電気ハーネスの不具合が思い浮かびました。
そこでハッチヒンジ部の配線ブーツをめくってみると・・・
複数の配線がむき出しになって切れています!これではショートしてヒューズが切れるのは当然です。
配線を修理してリヤハッチの警告灯も消えましたし以前から作動しなかったワイパーも作動するようになりました。
もちろんメーターのヒューズ切れも解消しましたのですべての不具合は解消しました。
ESPランプが点灯したり、メーターが全く作動しなくなったりBOOT警告やリヤワイパーの不作動など関係なさそうな症状のオンパレードでしたが答えが出ればうなずけます。
この車種に限らずリヤハッチの配線は切れるトラブルが多く、切れた配線によって起こる症状も違ってきます。
一見関係なさそうな症状でもよく問診することで故障個所の絞り込みが出来ます。