栃木県宇都宮市の整備工場
TEL 028-656-2588
月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

ご注意

ブログ内の整備・修理等各記事の作業内容や作業方法のご質問にはお答えできません。 また、作業料金についても車両を当社まで入庫いただき、実際に見させていただいてからのお見積りとなります。 概算の金額についても電話やメールではお答えできませんので、あらかじめご了承ください。

故障修理・整備 フィアット ランチア クライスラー

クライスラー イプシロン(312)エアコンコンプレッサー圧縮不良

クライスラー イプシロン(312)ご入庫

エアコン(冷房)が効かないとの事。

入庫時は効きが甘いとはいえ冷風は少しは出ていますのでエンジンルームを確認するとコンプレッサーは回っています。

初めに冷媒システムの基本であるガス量の確認から行っていきます。

この車両は500g±40gが規定量ですが80gしか回収できませんでした。

冷媒ガスが完全に足りない状態です、これでは当然冷房は効かないのは当然なので規定のガス量に充填して点検を進めます。

しかし、規定のガス量を入れても冷風はあまり出てきませんので、規定のガス量充填のもとでガス圧力を点検します。

すると、アイドリング状態でほぼ圧縮しておらずエンジン回転を上げてわずかに圧縮圧力が上がる程度であることがわかりました。

この車両のコンプレッサーは定容量タイプで複雑なシステムではないので、単純にコンプレッサー自体での圧縮不良と判断してコンプレッサー交換を行います。

コンプレッサーを交換して圧縮は回復しますが、忘れてはいけないのは当初ガス量が少なかった原因であるガス漏れの修理です。

このモデルの定番であるエキスパンションバルブ周辺がコンプレッサーオイルでびちゃびちゃなのでバルブとオーリングを交換します。


コンプレッサーとエキスパンションバルブを交換して再度既定のガス量を充填します。

充填後はアイドリングでもしっかり圧縮圧力が出て正常に作動するようになりました。

今回の不具合は2つの原因があります。
①エアコンガス不足(ガス漏れ)
②コンプレッサー圧縮力低下
それぞれを修理しないと根本的な修理になりません。

何よりも2つの不具合は密接に関連性があり、エキスパンションバルブ周辺からのガス漏れで、漏れ出たエアコンガスともにコンプレッサーオイルも漏れ出してしまいます。

冷媒回路のオイル量が減少してかつ循環しているガス量も少なくなっていますのでコンプレッサーにオイルがいきわたらなくなり傷がつき圧縮不良に至るという流れになることが考えられます。

もしかしたら冷房が効かないため単純に漏れたエアコンガスだけを補充してコンプレッサーオイルはつぎ足していなかったなんてこともあったのかもしれません。

冷媒システムの故障探求の道筋としては、まずはガス量が正常な量入っているかというところがスタートで、ガス量が適量の上でガス圧力などが正常値を示すかなどの判断で正しい診断を行うことが出来ます。

また、現代車ではオートエアコン車両が増えていますので冷媒システムが正常でもエアミックスでうまく作動できていないなどのパターンもあります。
故障事例 リンク

エアコンの冷媒システムは正常な状態でも少しづつ冷媒ガスは減りますし、コンプレッサーオイルの交換作業は基本的にありませんのでガス調整の際にオイル添加剤などでオイルの補填をすることも重要です。

 

栃木県宇都宮市の整備工場月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

MASUTAKAブログ最新情報

FIAT パンダⅢ(312)ダブルマスフライホイール破損

FIAT パンダ(312)のご入庫 ディーラーでダブルマスフライホイールの故障を指摘されて当店にいらっしゃいました。 まだ走行できる状態でご入庫されましたがエンジン振動が大きいのとデュアロジックシステムもエラーが出てギア抜けを起こしたそうです。 ディーラーで診断済みとの事ですが、当店でもディーラーでの診断結果と実車を確認した上で同様の診断結果となりダブルマスフライホイールの故障が起きていると判断しました。 基本はクラッチオーバーホールと同様の作業になりますのでトランスミッションを取り外してクラッチを点検し ...

続きを見る

MINI クーパーSDクロスオーバー(R60) チャージランプ点灯

MINI クロスオーバークーパーSD(R60)のご入庫 チャージランプが点灯するとの事。 チャージランプとはバッテリーの形をした警告灯ですがバッテリーの良否を表示しているわけではなく充電系統に異常があることを警告するランプになります。 充電系統のカナメである発電機であるオルタネータを点検すると何やらゴムカスのようなものがベルト周りに多数飛び散っているのがわかりました。 このディーゼルエンジンでよく起こる不具合の可能性があります。 結果として予想通りクランクプーリーのダンパーゴムが剥離したことでプーリー自体 ...

続きを見る

シトロエン C3 納車整備?

シトロエン C3のご入庫 中古で購入したこちらの車両、購入時車検を取ったうえで納車されたようですがブレーキが無いように見えるので点検してほしいとのご依頼。 走行距離4万㎞台なのでそれほど傷みはないかと思われますが、ブレーキを簡単にチェックするとフロントブレーキパッドがほとんどありませんしブレーキディスクローターの摩耗も激しいのがすぐにわかりました。 車検は購入時に取っているがちゃんとした整備が行われていないようですので当社で法定点検を行いリセットの意味で全体をメンテナンスを含めた点検整備行うことになりまし ...

続きを見る

メルセデスベンツ CLA180 エアバック警告灯点灯

メルセデスベンツ CLA180 メーター内にエアバックの警告灯が点灯したとのこと 診断機にて故障コードを読み出します。 B005013 運転席シートベルトバックル機能障害・断線 このようなエラーコードを検出しました。 シートベルトバックルとはシートベルトを装着するときに差し込む部分のことで、この部分の機能障害を訴えてきました。 バックルアッセンブリーを交換します。 交換後はエラーの検出も収まりました。   従来からシートベルトバックルにはシートベルトをしないと警告灯や警告音を発報するスイッチが内 ...

続きを見る

FIAT 500L ツインエア ドックボーンマウント切れ

FIAT500Lの車検でのご入庫 500Lは正規での日本未導入車両で、こちらは500Lのツインエア搭載モデルになります。 車検整備はいつも通りの内容ですが点検時交換必要か所を発見しました。 エンジン下部にあるエンジンマウントですが切れてしまっていてエンジン全体が前後に大きく動いてしまっている状態です。 ドックボーンマウントなどと呼ばれるロアマウントになります。 FF車ではこのように下側でエンジンの動きを抑制するマウントは良く採用されています。 交換が必要ですが並行車両なので日本国内で部品の流通が無いため海 ...

続きを見る

ルノー ルーテシアⅢ(クリオ)エンジン掛からない

ルノー ルーテシアⅢ(クリオ) エンジンが掛からないとのことで搬送されました。 症状が起きた時のシチュエーションをまとめます。 ・マニュアル車でギアを入れたたままでクラッチを踏まずにクランキングをしてしまった。 ・その直後からクランキングが出来なくなった。 ・ジャンピングをしてもうんともすんとももいわない。 ・メーターの表示も作動せず黒いまま 上記状態で搬送されましたので、車両の状況を確認していきます。 ・キーを回してもメーターの作動は無くスターターモーターも全く反応していない状態。 ・バッテリーの測定値 ...

続きを見る

年末年始休業日のお知らせ

年末年始は、28日(日曜日)から4日(日曜日)は休業させて頂きます。 10.11.12.18.25日も休業となります。      

続きを見る

整備の質

以前から時折見かけてはいましたが最近あまりにも多いブレーキドラムの給油方法。 雑すぎる給油が気になって仕方がありません。 ドラムブレーキのドラムを外すとこのようになっています。   写真ではよくわからないかもしれませんがグレー色のモリブデングリスを塗りたくっています。 金属部分同士がこすれる摺動部分に給油が必要なのですが、必要個所以外にもグリスが大量に付着していて、バックプレートなどは全体にわたってグリスが付着しています。   関係のない所にもたくさん付着しています。 グリスの付着具合から当社で ...

続きを見る

ホンダ ステップワゴン(RP3)安全支援システムエラー

ホンダ ステップワゴン(RP3) メーターに警告が次々出てくるとのこと。 警告灯の内容から安全支援システムに絡む故障が起きているようです。 診断機を使用して故障コードを読み出します。 P3000-49 マルチパーパスカメラ内部故障 カメラの内部故障を検出しています。 安全支援システムのカナメであるカメラの故障を検出したため安全支援システムのそれぞれの機能に対する警告灯が次々と出てきたのです。 カメラを交換 新品のカメラを付けなおしただけではこのようなエラーが出てしまいます。 エーミングが終わっていないとい ...

続きを見る

VW ゴルフ7 イグニッションキー回らない

VW ゴルフ7    イグニッションキー回らないとの事で連絡が入りました。 イグニッションキーが回らないことですので、エンジンが掛からないばかりかハンドルを切ることが出来ない、シフトはニュートラルにできない、電動パーキングが解除できない状態ですのでこのような状態での搬送になります。 この故障に関してはゴルフ6のころからよく起きる事象で定番故障になります。 まずはロックユニットアッセンブリーで取り外します。 しかしキーが回らなくなった状態ではここからひと手間掛かります。 それはロックユニットからキ ...

続きを見る

-故障修理・整備, フィアット, ランチア, クライスラー

© 2025 増高自動車工業有限会社