ニッサン ローレル(HC33)のご入庫
アイドル回転が高いとのこと。
入庫時アイドリングは1,800回転ほどでかなり高い状態でした。
アイドル回転数はISCV(アイドルスピードコントロールバルブ)で回転を調整していますが、これだけ高いのは何かおかしいです。
30年ほど経っているいるお車なのでインテーク周辺のバキュームホースなどが破けてエアを吸ってしまい回転が高くなってしまうなどということもよくある故障です。
注意深く観察するとインマニ周辺でエアを吸い込むようなシューシュー音が聞こえます。
4番インジェクターの取付部分にパーツクリーナを吹きかけるとエンジン回転に変化が見られます。どうもこの部分が怪しいためインジェクターを取り外すことにします。
インジェクターを外して答えはわかりました。
これはインマニのインジェクター取付穴なのですがパッキンであるオーリングが変形して吸い込まれています。
これでは気密が保つことが出来ずエアを吸ってしまい回転が上がってしまいます。
しかしこれは正常に組付けていればこのようには決してならない構造です。
1番インジェクターの色が違いますので以前インジェクターを交換する際の組付けミスと思われます。
何らかの不具合で1番シリンダーのインジェクターを交換した際に4番シリンダーのオーリングの組付けが悪く、始めは気密が保てていたのがオーリングの劣化で負圧により吸われてしまい気密不全で今回の症状が発生したと推測できます。
インジェクター先端のオーリングと燃料デリバリーパイプとのパッキンすべて交換して作業完了しました。
年数の経過した車両のため経年劣化による不具合かと思われましたが人為的なミスが原因でした。