栃木県宇都宮市の整備工場
TEL 028-656-2588
月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

ご注意

ブログ内の整備・修理等各記事の作業内容や作業方法のご質問にはお答えできません。 また、作業料金についても車両を当社まで入庫いただき、実際に見させていただいてからのお見積りとなります。 概算の金額についても電話やメールではお答えできませんので、あらかじめご了承ください。

故障修理・整備 フィアット ランチア

ランチア Y(イプシロン840) エアコンの風が出ない

ランチア Y(イプシロン840)のご入庫

エアコンの風が出なくなってしまった、以前から4速(HI)のみしか出なかったが今はその4速も出なくなったとの事。

確かに入庫時はエアコンの風は全く出ない状態でした。

マニュアル操作のブロアファンですので構成としてはシンプルなものになります。

①ブロアファンモーター
②ブロアレジスター(抵抗器)
③ファンコントロールスイッチ

この3点の構成で成り立っています。

まずは①のブロアファンモーターに電気が来ているか確認しました。
  

電気がモーターに来ていませんでしたが、モーター自体壊れている可能性もありますので直接12ボルトをモーターに掛けると回りましたので、モーターが正常なのは確認することができました。

 

モーターが正常でかつ電気が来ていませんので、手前の②ブロアレジスターか③のファンコントロールスイッチが怪しいとみられます。

次に②のブロアレジスターの点検をします。

レジスター(抵抗)でここを電気が通ることでモーターの回転数を落とす役割をします。

抵抗なので電気が流れると発熱するためブロワモーターファンのそばで風が当たることで冷却するようになっています。

点検すると導通が無くなっていましたのでこの部品が壊れているのがわかりました。

交換後は1から3速の風は出るようになりました。

しかし4速は出ないままで、かつ時折1から3速でも風が出ない時があります。

 

残るは③のファンコントロールスイッチです。

   

ブロアコントロールスイッチ

スイッチを回すとファンが回るのですが時折止まります、スイッチノブを少し揺すると回ったります。

スイッチに何かしら起きていますので、分解してコネクターを外すと端子が溶けていました。

電気抵抗が起きて発熱して溶けてしまった結果です、端子を磨くことで、ここは対処します。

 

コネクタ端子が溶けるということはスイッチ自体も怪しいので分解します。

やはり内部はかなり劣化していて接点も黒ずんでいましたのできれいに磨きなおしてグリスアップします。

接点を磨くことで抵抗を減らして電気の流れを良くします。

ここまでの整備を行いエアコンの風量コントロールは正常に作動するようになりました。

原因の一つは②のブロアレジスターでここが壊れたことで1から3速の風が出なくなりました。

ユーザーはこの状態でも4速(HI)が回っていたのでそのまま使用していましたがスイッチ端子に流れる電流が大きくなりコネクター端子を溶かしたりスイッチ接点を傷ませたという流れで最終的に電気が流れなくなりファンが回らなくなったと思われます。

 

この手のアナログのシステムではファンコントロールはレジスターで行っており、Hi以外はレジスターを通ってモーターの回転を制御します。

そのためHiは回るけど他は回らない場合といった症状の場合はレジスターを疑います。
同様の故障事例リンク

しかし今回はHiも回らなかったのでモーターを含めてすべてを点検する必要があったわけです。

 

簡単な診断とはいえ部品入手が難しくなった車両では既存の部品自体も傷んでいますので注意深く診断を進める必要があります。

 

 

 

栃木県宇都宮市の整備工場月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

MASUTAKAブログ最新情報

ダイハツ  ロッキー(F300S)ステアリングアイドラアームのガタ

ダイハツ ロッキー(F300S)のご入庫 初代ロッキーで平成6年式になります。 エンジンオイル交換の際に重大な不具合を発見しました。 ステアリングアイドラアームのボールジョイントが外れ掛かっています。 揺するとボールジョイントはガタガタになっていました。 https://masutaka.co.jp/images/VID_20221119_113630.mp4 アイドラアームの支点部分のブッシュにもガタが発生していました。 ステアリングの操作を伝える重要な部品でもし外れた場合はハンドル操作が出来なくなる重 ...

続きを見る

ゴールデンウィーク期間の休業日のお知らせ

    ゴールデンウィーク期間は4月28日(日曜日)から5月6日(月曜日)は休業させて頂きます。  

続きを見る

トヨタ ランドクルーザー(URJ202)2次空気噴射装置故障

トヨタ ランドクルーザー(URJ202)のご入庫 以前、2次空気ポンプの故障修理を行った(リンク)こちらの車両、修理から半年後再度同様のチェックランプが点灯したとのご連絡。   診断機を使用して故障コードを読み出します。 以前検出した空気ポンプやドライバーとは違う2次空気圧力センサーのエラーを検出しました。 2次空気噴射装置は前回交換した空気ポンプで圧送された空気をエキゾーストマニホールドに送り込むのですがV型6気筒のこのエンジンではエキゾーストマニホールドが左右バンクで別れるためそれぞれのバン ...

続きを見る

トヨタ ランドクルーザー(URJ202)2次空気ポンプ故障

トヨタ ランドクルーザー(URJ202)のご入庫 エンジンチェックランプが複数点灯したが特に走っていて症状は感じないとのこと 診断機を使用して故障コードを読み出すと2次空気ポンプに関連するエラーを検出しています。 2次空気システムとはエンジン始動時に排気管に外気(酸素)を送り込むことにより排気ガス中の未燃焼ガスを完全燃焼させる事と、同時に燃焼により触媒の温度も上げることで触媒の効率を素早く上げることを目的にした排気ガス浄化装置になります。 この車両の場合2次エアポンプと呼ばれるベーンモーターが車両右前に装 ...

続きを見る

VW up! EPCランプ点灯

VW up!のご入庫 メーター内にEPCというランプが点灯して加速が悪くなったとの事 EPCとはエレクトリックパワーコントロールの略で複数のシステムをまたいで不具合を警告するのですが、今回はこれ以外にエンジンチェックランプも点灯したようなのでエンジンに関連する不具合が発生した模様です。 診断機を使用して故障コードを読み出します。 スロットルバルブとミスファイヤ関連の故障コードを検出しました。 スロットルバルブは内部センサーの一つが検出できなくなっていたため内部不良と判断して交換します。   電子制御式のス ...

続きを見る

クライスラー イプシロン(312)ツインエアー加速中息つき

クライスラー イプシロン(312)のご入庫 ゆっくり加速しているときは問題ないが、少し強めに加速をすると息つきのようにガクガクするとのこと。 こちらのエンジンはフィアットのツインエアと呼ばれる2気筒ターボエンジンなります。   アクセル開度を少なめな低負荷時には何も違和感は感じませんが少し強く踏み込んで負荷を上げるとエンジンがクシュンクシュンと息継ぎのような症状が起き加速不良で車体もガクガクします。 その時にエンジンチェックランプも点灯します。 診断機で故障コードを読み出すとイグニッション(火花 ...

続きを見る

スバル レガシィ(BMG)トランスミッション エラー

スバル レガシィ(BMG)のご入庫 シフトチェンジがギクシャクした感じになりトランスミッションシステム点検等の警告灯が複数点灯したとの事。 入庫時はアクセルに対してギクシャクした動きをしていますし警告灯も点灯していました。 警告灯が点灯していますのでまず診断機で故障コードを読み出します。 P2762 ロックアップデューティソレノイド誤作動検出しました。 ロックアップとは、ある回転以上ではトルクコンバーターをロックアップ(直結)して効率よく動力伝達をするためのものですが、その制御がうまくいかないためギクシャ ...

続きを見る

ルノー ルーテシア4 突発的ユニット故障、原因の推測と対策

ルノー ルーテシア4 エンジンが掛からないとのご連絡。 電話で問診をすると”2週間くらい乗らなかったのでバッテリーがダメになってエンジンが掛からないのでは”とご本人。 しかし、よくよくお話を聞いていくとバッテリーではないのではないかと思われる節がありました。 とはいえ遠隔で直せるわけではないのでロードサービスで運んでもらいました。   入庫して早速点検を進めます。 バッテリーは単体点検でやはり正常レベルのため問題なくシロでした。 バッテリーは正常なのですがスロットにカードキーを差し込んでもうんと ...

続きを見る

FIAT500(312)ブレーキシューからライニング剥離

FIAT500のご入庫 ブレーキを掛けると後ろのタイヤからゴーゴー音がするとの事 後輪ブレーキはドラムブレーキを採用していますがドラムを外すと大変なことが起きていました。 ブレーキシューには摩擦材であるライニングが接着されているのですが剥離してしまっています! ライニングとは摩擦材で、ドラムの中でシューが開くと摩擦材であるライニングがドラムの回転を抑えてブレーキが効くようになっています。 ライニングが外れてしまったため、鉄であるシューとドラムがぶつかり合いゴーゴーと音が出ていました。 剥がれたライニングが ...

続きを見る

車両購入は購入先の信用度も大切です

MINI クラブマン(R55)のご入庫 冷却水が漏れているようで水を足して走行しているので診て欲しいとのご依頼。 漏れ箇所に関しては定番のサーモスタット回りです。 この修理に関しては定番作業のためリンク先をご覧ください。 同様の故障事例 リンク 冷却水漏れに関しては問題なく作業は終了しました。   次に入庫した際からライト切れの警報が点灯していた為どこのライトが切れているか点検をしていたところ非常に重篤な事態がこの車に潜んでいることがわかりました。 警告ランプはヘッドライトとリヤのフォグランプ切 ...

続きを見る

-故障修理・整備, フィアット, ランチア

© 2024 増高自動車工業有限会社