ザ・ビートルのご入庫
エンジンチェックランプが点灯してエンジンがブルブルして進まないとのこと。
診断機で故障コードを読み出すとミスファイヤー(失火)を検出していました。
ガソリンエンジンの3原則のひとつ点火系統を点検していきます。
この1.2L CBZエンジンはプラグコードを使用しています。
プラグケーブルをプラグから抜くと4番シリンダーだけスッと抜けてしまいました。
原因はこちら
プラグケーブル先端の絶縁ゴムが劣化によりちぎれてプラグに残っています。
プラグケーブルはこのようになっていました。
このエンジンのプラグケーブルによく起きる事象で、劣化により絶縁ゴムが切れてスパーク電圧が漏れてしまうためエンジン不調を引き起こします。
同様の故障事例リンク
プラグコードセットを交換します。
ケーブルに不調が起きているのでしたらもちろんスパークプラグも交換です。
こちらも純正スパークプラグでよく起きる事象で、接地電極のチップが無くっていました。
これではプラグギャップが広がりすぎてうまくスパーク出来なくなってしまいます。
現代車ではメンテナンスフリー化が進み当然のように”10万㎞持ちます”ということがまかり通っていますが、このエンジンではプラグもケーブルも10万㎞は持ちませんので定期的なチェックやメンテナンスは必要といえます。
本来簡単にアクセスできず容易に点検が出来ないような構造でしたら長寿命な部品を組み込む必要がありますが、このエンジンのように簡単にチェックができる構造であれば”ちゃんと点検してください”とも言えます。