ニッサン マーチ12SR(K12)のご入庫
ご用命はエアコンの冷風は出るが暖かい風が出てこないとの事。
助手席の足元からエアミックスアクチュエーターの動きを見るとフラップの軸が折れてリンクがおかしな動きをしていることを確認できました。
お客様にはこのフラップの交換をするのは非常に大掛かりな作業になることをご説明の上で取り掛かります。
この部分の修理はエアコンユニットの取り外しが必要でユニットを取り外すためにはこのような状態にしなければなりません。
ダッシュボードを取り外してようやくユニットを外すことが出来ます。
エアコンユニットを取り外してようやくフラップを交換することができます。
実はこのフラップ軸の強度不足に対してメーカーでは対策品を供給することで対策を行っています。
マニュアルでもオートエアコンでもこの部品は共通部品です。※リンクのみ専用品が両方付属します。
かつて同様モデルのキューブでもこの不具合は有りましたが車両も減ってきてあまり作業として行うことはなくなりました。
この部分を交換してご依頼の不具合は解消します、しかしここまで分解してみて少し気にかかる部分を見つけました。
冷却水が循環するヒーターコアの先にヒーターバルブが付くのですがここにわずかに冷却水が漏れた跡が見られます。
ヒーターバルブは樹脂製ですので経年劣化で割れたりする可能性がありますがここの部品を交換するとさらに修理費がかさみますが、組み直した後から漏れた場合同様の作業をまた行わなくてはなりません、予算のご都合もありますのでお客様に判断をゆだねます
お客様の判断でここまで分解したのだから安心して乗れるようにヒーターコアも交換することをご依頼されました。
たびたびご紹介するエアコンユニットのトラブルは、走る・曲がる・止まるの車両基本性能にあてはまりませんが、壊れると非常に不便なため修理依頼を受けるのですが、思いのほか高額修理になることが大きなハードルになります。