フォード エクスプローラーのご入庫
警告灯が点灯して、警告音もすごい音量で鳴るとの事でご入庫
メーターにはRSC異常を表示しています。
RSCとはロールスタビリティコントロールというフォードの名称で一般的には横滑り防止装置のことです。
診断機で何のエラーを検出しているか診てみると・・・
ECUの内部故障です。(´;ω;`)
これはコンピューター内部の故障を表示していますのでABSコンピューターの内部異常を表します。
コンピューター故障は専門の業者さんがいるので直せるか確認したところこのモデルは新品での対応しかないとの事。
部品の在庫と価格を確認すると価格は20万円以上、かつ日本国内に在庫もありませんでした。
仕方がありませんので本国アメリカで探してみると当たり前なのですが安くて在庫もあります。
お客様にはしばらく待っていただくことになりました。
そして到着したコンピューターユニットを交換します。
四角い黒いかたまりがコンピュータユニットです。
新しいコンピューターを組み付けてブレーキフルードエア抜きを行い作業終了です。
しかし、まだ警告灯は点灯したままですがRSCの警告はつきません。
現代の車両では新しいコンピューターを取り付けた際は車両識別を認識させなければなりません。
この”認識がされていませんよ”という警告で点灯しているのです。
フォードではコンフィグレーションと呼んでいますが、ディーラーで書き込み認識させて作業は完了いたしました。
このようにコンピューターに個体識別を書き込んでしまう為、中古のコンピューターを他の車両に付けても作動はしてくれません。
現代車はコンピューター制御で複数のコンピューター同士を連携させて走らせているため違う車両のコンピューターが紛れ込めばエラーを発します。
昨今はこのような基盤故障(コンピューター)の修理が非常に多く(ABSに限らず)高額修理になってしまうことが悩ましい問題です。