ルノー カングーのご入庫
各部点検している際、目を疑うほど摩耗に差が出ている部分を発見しました!
これは右前輪のブレーキですが外側のブレーキパッドはほぼ残量が無い状態まで摩耗してしまっていました。
しかし、内側のパッドはまだまだ残っていますし、左前輪のキャリパーは内外共にまだまだパッドが均等に減っていて残っているような状態でした。
これはブレーキキャリパーの摺動不良により部分的に引きずりを起こしたことが原因です。
ブレーキキャリパーはゴム部品と金属部品の集合体でゴムのたわみやスムーズな金属の摺動が行われないと今回の様にブレーキが掛かったままの状態になりパッドが異常摩耗してしまうのです。
ブレーキキャリパーのオーバーホールを行うことになったのですが、国内ではキャリパーキットの設定は行われていないため海外から部品を取り寄せました。
キャリパーを分解して各部品を洗浄して新しいシールキットで組み上げます。
中には錆でピストンが使い物にならないようなものもあるのですが、若干傷などありましたがラッピングして今回は無事でした。
スライドピンもキャリパーの動きで重要ですので綺麗に清掃してグリスアップします。
錆で固着するだけではなく、中に入っているグリスが劣化により固まってしまったりシールの弾力が無くなったことでピストンの戻りが悪くなったりなんてこともあります。
構造的にどこのメーカーでも変わらないので定期的なオーバーホールは必要です。