メルセデスベンツ SL500(R230)のご入庫
クランキングが重くエンジンが掛かりづらい時がある、少し放置しておくと掛かるとの事
1年ほど前にバッテリー交換してあるとの事ですので何か他に不良があるのかもしれません。
入庫時もクランキングが非常に重い感じでした。
エンジンルームのバッテリーを点検するとまるでダメな判定、すぐにでも交換が必要です!
しかし、初めにお客様からお話を聞いた時には一年前にバッテリーは交換しているとの事?
エンジンルームのバッテリーの製造年・週を見ると14/11と記載があります。
2011年14週(4月)製造 という意味で今年は2019年ですので、よく持っていたなというレベルで、絶対に交換していません!
では、何を交換したのでしょう?
答えはこれです!トランクルームを見てみるとここにありました!補給用のバッテリーです!
点検すると1年前に交換しているとの事でとても元気な状態ですので、こちらを交換したのは間違いありません。
では初めに点検したエンジンルームにあるバッテリーは何なのでしょうか?
このバッテリーはスタータバッテリーと呼ばれていてスターターモーターを回してクランキングをする役目を担っています。
当然このバッテリーが弱っていればクランキングもうまくいかないわけです。
特殊な形状のバッテリーですので純正品で交換します。
診断機で故障コードを消去して、充電量など各部点検して作業終了いたしました。
トランクにある補給用バッテリーは車体全般の電装に供給するバッテリーで欧州では日本とは違いエンジンを掛けていない状態でもバッテリーを使用することが多いため大型のバッテリーを搭載するそうです。
どちらのバッテリーも鉛バッテリーで寿命は変わりませんので交換は同時に行うことをお勧めします。
片側だけ悪いバッテリーがあると発電した電気がそっちのバッテリーで浪費され正常なバッテリーにあまり充電が出来なくなったり、発電機(オルタネーター)に過剰な負担を掛ける恐れがあります。
欧州車特有の特殊な事例ですがお気を付けください。