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故障修理・整備 BMW

BMW 318Ci (E46)エアコンが効かない

BMW 318Ciのご入庫

ご用命は、エアコンが効かず他店でエアコンガスが少ないといわれ補充してもらったら余計に効かなくなってしまったとの事。

 

御入庫時、エアコンは全く効かない状態でむしろ熱風が吹き出てきている状態です。

この時代の、BMWで多い不具合が予想されますが 一つずつ点検を進めていくこととします。

まずは、エアコンのコンプレッサーが回っていることを確認しましたが、コンプレッサーは作動していました。

しかしあまりの熱風状態で冷媒システム不具合うんぬんのレベルではないので、とりあえず細かい状態はさておき次に進みます。

 

オートエアコンの温度設定をMAXクール16℃にしたうえで、センター吹き出し口の温度調整ダイヤルを青(クール)にします。

しかし、温度は下がるどころか温風が吹き出してきます。

この症状は、この時代の車両によく起こる不具合です!

現代のエアコンシステムは温風を出すための熱源であるエンジン冷却水を常に室内にあるヒーターコアに流していて空気の通り道を切り替えることで温度を調整するのですが、BMWでは冷却水の流れ自体を切り替えることで温度のコントロールを行っています。

冷風にしたい場合、ヒーターコアに冷却水が来ないようにコントロールバルブで遮断するのですが、上記のような状態で温風が出るということは冷却水(温水が室内に回ってきているということです。

 

診断機を繋ぎ故障コードを読み出してみるとやはり検出していました。

、8

冷却水の流れを切り替えるヒーターコントロールバルブ(補助ウォータポンプ)系統の不具合で、冷却水(温水)が常に流れ込んでいるため温風が出続けるという不具合です。

ヒータコアに流れるホースをピンチで挟むと冷却水が流れなくなりコアの温度が下がり吹き出し口温度も下がってくるので間違いありません。

 

ヒータコントロールバルブの電源に当たるヒューズを点検すると見事に切れていました。

このヒューズが切れたことでヒータコントロールバルブがうまく作動出来なかったのと故障コードを検出していたのです、ヒューズを交換して完了です!

というわけにはいきませんでした!

 

ヒューズを新しいものに交換してもすぐに切れてしまいます!

どうやらコントロールバルブの内部故障で過電流が流れているためヒューズがすぐに切れてしまうのです。
※ヒューズは安全装置ですので切れるには原因がありますので、ヒューズを交換して治りましたということはまずありません。切れた理由を探すのが本当の意味での故障探求になります。

 

コントロールバルブも新しいものに交換します。

 

よく見ると冷却水もにじみ出していますので、電気的にも物理的にももう寿命でした。

新しいバルブを入れるとヒューズも切れなくなりました。

操作パネルの温度コントロールを変化せるとそれに比例してコントロールバルブも動いているのがわかります。

温度規定値(操作パネル温度)
ウォーターバルブ開時間(ヒーターコントロールバルブの動作)

-

ヒーターコントロールバルブは左側の筒で三角錐のバルブで水路の開閉を行います、左の大きな筒状のものは補助ウォーターポンプで小さなフィンが付いています。

電気的に壊れたり、パッキンが劣化で傷み完全に水路を閉じることが出来ずにヒーターが効きっぱなしになるなどの不具合を起こす、故障率の高い部品でもあります。

 

部品交換後、ヒーターコントロールバルブも正常に動くようになったのでエアコンの冷えはよくなりました!と言いたいところですが、どうも初めのような熱風は出なくはなったもののイマイチ冷えが甘いのです。

 

先ほど温風の原因を見るため後回しにした冷媒システムを点検します、他店でガスチャージをしたらさらに効かなくなったというのが気になります。

 

エアコンガス回収機で現在の封入されているガス量を回収して測定してみると、案の定オーバーチャージです!

規定量740gに対して840g入っていて100gのオーバーです!

ガスを規定量入れ直したところエアコンは正常に冷えるようになりました。

エアコンガス量を質量で管理しているので100gも多く入っていては正常に作動しないのは当然のことです。

 

始めは熱いヒーターコアと冷たいエバポレーターを通ってギリギリぬるい風を出していたのに、”エアコンガスが少ないんだろう”とエアコンガスを入れすぎたことで過充填でエバポレーターが冷たくなくなってしまい温風だけが出るようになってしまったのが、入庫時の状態でした。

半分は自動車の故障、もう半分は人為的な整備ミスによる不具合といった結果でした。

 

今回の様に全く見当はずれのこと(もともと冷媒システムは正常だったのに悪くした)を行い、状況を悪化させたり直せていないということも多くあるのが実情です。

自動車は年代やメーカーで構造も違います、もしその車両の構造を知らなければよく考え学びながら修理をする必要があります。

当てずっぽうで直せるほど自動車は簡単なものではありません

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