栃木県宇都宮市の整備工場
TEL 028-656-2588
月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

ご注意

ブログ内の整備・修理等各記事の作業内容や作業方法のご質問にはお答えできません。 また、作業料金についても車両を当社まで入庫いただき、実際に見させていただいてからのお見積りとなります。 概算の金額についても電話やメールではお答えできませんので、あらかじめご了承ください。

故障修理・整備 ニッサン

ニッサン ティーダ(C11) エアコンマグネットクラッチ ショート

ニッサン ティーダ(C11)のご入庫

エアコンが効かないとのことでご入庫。

当店にいらっしゃる前に、多店にて診断を受け”エアコンガスが多く入りすぎているのであろう”と何かしらの処置を受けたが、エアコンは効かないままで困り果て当店にご来店いただきました。

 

診断を開始します。

まず、エアコンが効かない(風が冷たくない)場合はエアコンのコンプレッサーが作動しているか否かを確認する必要があります。

今回、こちらのお車は固定容量タイプのコンプレッサーでマグネットクラッチをプーリーに内蔵してON/OFFさせる仕組みなのですが、エアコンスイッチをONさせてもマグネットクラッチは作動しませんでした。

 

次にマグネットクラッチが、なぜ作動しないかを探っていきます。

エアコンガス(冷媒)は規定量入っていることが必要で、ガス量が極端に少ない場合はコンプレッサーの保護のためマグネットクラッチをONさせないようになっています。

前出のお店でガス量を何かしら処置してもらってるとの事でしたが、お客様は何をしてもらったかよくわからないとの事でしたので当店でももう一度ガスの封入量を測定します。

エアコンガス回収機で現在の量を測定したところ100gでしたが、こちらのお車規定量は450gですのでかなり少ない量でした。
ガス量の判断で多すぎると言われたそうですがなぜか少なすぎです。

これでは正確な判断が出来ませんのでガスを規定量注入し直して診断を進めます。

 

ガスが規定量入ったうえで、マグネットクラッチを作動させる電源がマグネットクラッチに来ているか見てみると、電源が掛かっていないことを確認できました。

ガスの封入量の問題ではなく何らかの電気的な不具合が起きているものと判断できました。

 

配線図はこのようになっています。

 

上流にあるヒューズを点検すると切れていました。

このヒューズが切れて電気がマグネットクラッチにかからなくなっていたことがコンプレッサーの回らない理由でした。

 

では、ヒューズが切れた原因を探ります。 ※これが本当の主原因の探求です。

ヒューズの切れる原因にはいろいろあるのですが、今回のヒューズを見るとかなり溶けているため過電流による溶断と考えられます。

マグネットクラッチにつながるコネクタを外しているとヒューズは切れませんがコネクターをつなぐとマグネットクラッチはONしますがしばらくするとヒューズが切れてしまいます。

マグネットクラッチの中には電磁コイルが巻かれているのですがこの巻線でのショート(レアショート)が濃厚です。

 

そこでマグネットクラッチで間違いないか、ヒューズを割り込ました別配線でマグネットクラッチに直接電源供給してヒューズが切れるか確認したところヒューズが切れたため、マグネットクラッチのショート(短絡)故障であることは断定できました。
(途中の配線に問題がないと判断が出来た)
※常にヒューズ切れを起こしているわけではないので、抵抗などを測っても判断が難しいため、このようにして部分点検で確認します。この点検の際は必ずヒューズを入れます、直接電源を供給するためショートしていれば配線が燃えてしまいます。

9万km以上走行しているこちらのお車、マグネットクラッチのみの交換ではいずれコンプレッサー本体の故障も考えられますし、リビルト品を使用することでほとんど価格に差が無いことからリビルト品ASSYで交換を行うことにしました。

 

 

以前にも同様の不具合を紹介しました【リンク】が、前回はマグネットクラッチの内部断線でしたが今回は短絡(ショート)と全く逆の壊れ方をしました。

結果的にはマグネットクラッチが作動しないことでエアコンが効かないという意味では同じなのですが、ショートの場合 過電流が回路を流れて焼損することを防ぐため保護的にヒューズが切れるという意味では違います。

 

今回の様に電気的な不具合でエアコンが効かないという事例は非常に多いのですが、いまだに”ガスをとりあえず足したり抜いたりしてみよう”といった修理方法をしているところが多いのが残念です。

それでも直せていればよいのですが直せないまま放り出すケースがあるのが問題です。

 

現在のエアコンはガスの量を質量(重さ)で正確に管理しているためまずは、ガスが規定量が入っているということが大前提となります。

逆に言えば、規定量入ったうえでトラブルシュートを行うことでかなり精度よく探求が行えるにもかかわらず、ガス量をあいまいな状態で探求を難しくしてしまっている業者が多いのは、エアコンガスを回収する機材が高額であり設置することが困難なことが要因かもしれません。

しかし、機材購入が難しくても創意工夫でガス量の測定は可能なのですが・・・。そこまでするところもなかなか少ないのでしょう。

 

お客様をやみくもに惑わすような故障探求もどきはプロではありません。

 

 

栃木県宇都宮市の整備工場月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

MASUTAKAブログ最新情報

アウディA5(F5)エアコンコンプレッサー不良

アウディA5(F5) 2.0ターボ エアコンの冷房が全く効かないとの事。 入庫時確かに冷風は一切出ない状態でしたので点検を始めます。 まずはエアコンの冷媒システムの点検の基本である冷媒ガス量を確認します。 やや少なかったものの全く効かないような量ではありませんでしたが、点検を進める上ではガスが規定量入っていることが基本ですので規定の量に調整した上で次の点検に進みます。   次にエアコンガスを圧縮するコンプレッサーの作動状態を確認しますが従来のコンプレッサーはベルトが掛かるプーリー部分にマグネット ...

続きを見る

ニッサン DAYZ(B21W) エンジン掛からない

ニッサン DAYZ(B21W) エンジンが掛からないとお電話が入りました。 エンジンが掛からない状態をよく聞き出します。 ・キーのマークが点灯してクランキングできない。メーターも点かない。 ・キーの電池を変えたが変わらず掛からない。 ・スペアのカギも持ってきたけど掛からない。 ・車両バッテリーは最近交換してある。 上記の状況の中で気になるのが鍵のマークが点灯しているということです。 この車両はキーをプッシュスタートボタンでエンジンを掛けるタイプですのでリモコンの電池が無くなってしまうとボタンを押しても掛か ...

続きを見る

ボルボ V70(875)エンジン不調・エンスト

ボルボV70(875)のご入庫 エンジン不調でエンストしてしまうとのこと。 入庫時はアイドリングがほとんど出来ずエンジンがかかってもすぐにエンストするような状態でエンジンチェックランプも点灯しています。   診断機にて故障コードを読み出すとエアマスセンサーのエラーを検出していました。 エアマスセンサーのコネクターを外すと完調まではいきませんがエンストもせずアイドリングも保持していますのでエアマスセンサーの信号が悪影響を与えていたのは間違いなさそうです。 エアマスセンサーとはエンジンに取り込む空気 ...

続きを見る

いすゞ エルフ(NJR85)DPD分解洗浄②

強制再生もできなくなったこちらの車両、各部点検してDPDに詰まりがあることが確定したので分解洗浄を行うことになりました。 いすゞ エルフ(NJR85)DPD分解洗浄① 外したDPDはこのような形をしています。 中は酸化触媒とDPDのセクションに分かれます。 初めにエンジン側の酸化触媒の入り口を見てみます。 ここはエンジンから出てきた排気ガスをもろに受けるところになりますが大きなススの塊で半分近くふさがっています。 次に分解していきます。 DPDの入り口側はパッと見た感じあまり汚れていないように見えます。 ...

続きを見る

いすゞ エルフ(NJR85)DPD分解洗浄①

いすゞ エルフ(NJR85)のご入庫 DPDの堆積限度を超えてそのたびに対策していましたが(事例リンク)いよいよ強制再生もできなくなってしまいました。 正常な状態ですとDPDの差圧が大きくなるとススで詰まっていると判断して自動的に強制再生が始まります。 しかし、"強制再生を無視したり" "使用過程の不利な癖"などで詰まりが解消しないことが続くとエンジンチェックランプを点灯させてフェイルセーフを掛けます。 ※フェイルセーフはメーカーによって条件や作動の仕方は変わります。   こちらの車両、チェック ...

続きを見る

FIAT パンダⅢ(312)ダブルマスフライホイール破損

FIAT パンダ(312)のご入庫 ディーラーでダブルマスフライホイールの故障を指摘されて当店にいらっしゃいました。 まだ走行できる状態でご入庫されましたがエンジン振動が大きいのとデュアロジックシステムもエラーが出てギア抜けを起こしたそうです。 ディーラーで診断済みとの事ですが、当店でもディーラーでの診断結果と実車を確認した上で同様の診断結果となりダブルマスフライホイールの故障が起きていると判断しました。 基本はクラッチオーバーホールと同様の作業になりますのでトランスミッションを取り外してクラッチを点検し ...

続きを見る

MINI クーパーSDクロスオーバー(R60) チャージランプ点灯

MINI クロスオーバークーパーSD(R60)のご入庫 チャージランプが点灯するとの事。 チャージランプとはバッテリーの形をした警告灯ですがバッテリーの良否を表示しているわけではなく充電系統に異常があることを警告するランプになります。 充電系統のカナメである発電機であるオルタネータを点検すると何やらゴムカスのようなものがベルト周りに多数飛び散っているのがわかりました。 このディーゼルエンジンでよく起こる不具合の可能性があります。 結果として予想通りクランクプーリーのダンパーゴムが剥離したことでプーリー自体 ...

続きを見る

シトロエン C3 納車整備?

シトロエン C3のご入庫 中古で購入したこちらの車両、購入時車検を取ったうえで納車されたようですがブレーキが無いように見えるので点検してほしいとのご依頼。 走行距離4万㎞台なのでそれほど傷みはないかと思われますが、ブレーキを簡単にチェックするとフロントブレーキパッドがほとんどありませんしブレーキディスクローターの摩耗も激しいのがすぐにわかりました。 車検は購入時に取っているがちゃんとした整備が行われていないようですので当社で法定点検を行いリセットの意味で全体をメンテナンスを含めた点検整備行うことになりまし ...

続きを見る

メルセデスベンツ CLA180 エアバック警告灯点灯

メルセデスベンツ CLA180 メーター内にエアバックの警告灯が点灯したとのこと 診断機にて故障コードを読み出します。 B005013 運転席シートベルトバックル機能障害・断線 このようなエラーコードを検出しました。 シートベルトバックルとはシートベルトを装着するときに差し込む部分のことで、この部分の機能障害を訴えてきました。 バックルアッセンブリーを交換します。 交換後はエラーの検出も収まりました。   従来からシートベルトバックルにはシートベルトをしないと警告灯や警告音を発報するスイッチが内 ...

続きを見る

FIAT 500L ツインエア ドックボーンマウント切れ

FIAT500Lの車検でのご入庫 500Lは正規での日本未導入車両で、こちらは500Lのツインエア搭載モデルになります。 車検整備はいつも通りの内容ですが点検時交換必要か所を発見しました。 エンジン下部にあるエンジンマウントですが切れてしまっていてエンジン全体が前後に大きく動いてしまっている状態です。 ドックボーンマウントなどと呼ばれるロアマウントになります。 FF車ではこのように下側でエンジンの動きを抑制するマウントは良く採用されています。 交換が必要ですが並行車両なので日本国内で部品の流通が無いため海 ...

続きを見る

-故障修理・整備, ニッサン

© 2026 増高自動車工業有限会社