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故障修理・整備 フィアット

FIAT500 ラジオ聞こえない

FIAT500のご入庫

ご用命は、ラジオがほとんど聞こえないとの事。

お客様お車を中古でご購入されたときは純正デッキが付いていてその時からラジオがほとんど聞こえなかったそうです。

そこでカー用品店で、ナビに付け替えを依頼してその際ラジオの感度の件も伝えて作業を行ってもらったそうですがラジオは聞こえるようにはならなかったそうでご来店いただきました。

 

まず確認してみるとラジオはAM/FMともにほぼ受信していませんし激しいノイズが入っていることが確認できました。

そこで、後から取り付けたナビゲーションの取付状態を確認してみます。

アンテナケーブルは接続されていますが、取りつけで苦労した形跡が見られます。

この二つの部品は、ブースターと呼ばれるもので電波を増幅する役割をします。

四角い箱が付いているものに電源がつながって電波の増幅を行っていました。

筒状のこちらもブースターの役割をしますがこちらには電源は繋いでいませんのでコネクターの変換に利用したようです。

欧州車のアンテナコネクターがISO規格と呼ばれるタイプで国産ナビのデッキはJASO規格の為直接接続できないことから変換アダプターとして利用していたようです。

単に変換するだけでしたらこのような変換アダプターもあります・・・

 

接続自体は間違っていませんがここで問題なのは、そもそもアンテナはちゃんと受信しているのか?ということです。

お客様は、もともとの純正デッキの時からラジオが聞き取れなかったと言ってました。

そこで当店の在庫のFIAT500の純正デッキをつないで試してみるとお客様のおっしゃていた通りラジオはほとんど聞き取ることが出来ないことが確認できました。

これはデッキ側に問題がないことからアンテナ系統に不具合があるということが考えられます。

 

この車のアンテナはルーフ後端にあります、デッキまではケーブルで繋がっていますが途中はコネクターで接続されていますので切り離してみます。

ラジオの受信状態は変わりません、ということはルーフアンテナは機能していないことになります。

 

そこでアンテナケーブルの中心の銅線に針金を触れさせてみると今度はラジオを受信しました。

アンテナのケーブルは同軸ケーブルと呼ばれるものを使用していて、中心に銅線が通っていてそれを網線で囲んでいる構造になっています。

中心の銅線で受信した電波をデッキに送り、周りを囲んでいる網線は外部からの雑音(いらない電磁波等)を遮断したり銅線の電波を外部に漏えいすることを防ぐことで効率よくラジオデッキに受信電波を送るようになっています。

針金を銅線に触れさせたことで網線のシールドから中心の銅線が外に出た状態になり電波を受信したのです。

針金で受信できるということはラジオまでの配線は異常が無いと判断できますのでルーフアンテナの故障と断定することが出来ました。

 

ルーフアンテナは、ベースとロッドに分かれます。

車種によってはベース部分にブースターが内蔵されているタイプもありますがこの車両には有りません。

 

FIAT500は純正デッキ内部にアンテナのブースターがあるため社外品に交換するとブースターが無くなり感度が悪くうまく聞き取れません。

そこで先ほど取り付けられていたブースターのうちのひとつを取り付けたところラジオがきれいに聞き取れるようになりました。

 

今回は、ルーフアンテナ故障で全く電波を受信していなかった車両にブースターを取り付けて単にノイズを増幅していたという不具合でした。

 

本来でしたら用品(ブースター)を取り付けてラジオ感度が改善されなければ原因を探求しなければいけないものですが、取付を依頼したところは修理工場でなかったためお客様は長らく不便を虐げられました。

ブースターはあくまでもアンテナが電波を受信出来ていてもやや弱い場合に受信電波の増幅に使用するものですが、雑音も増幅してしまう為安易に取り付ければよいというものではありません。

よく輸入車はラジオの入りが悪いといわれますが確かに国産車と比べると悪いのですが、いくらなんでも全く受信できないような状態は故障ですのでこのように何かしらの原因があるものです。

 

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