栃木県宇都宮市の整備工場
TEL 028-656-2588
月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

ご注意

ブログ内の整備・修理等各記事の作業内容や作業方法のご質問にはお答えできません。 また、作業料金についても車両を当社まで入庫いただき、実際に見させていただいてからのお見積りとなります。 概算の金額についても電話やメールではお答えできませんので、あらかじめご了承ください。

故障修理・整備 フィアット

FIAT500 ラジオ聞こえない

FIAT500のご入庫

ご用命は、ラジオがほとんど聞こえないとの事。

お客様お車を中古でご購入されたときは純正デッキが付いていてその時からラジオがほとんど聞こえなかったそうです。

そこでカー用品店で、ナビに付け替えを依頼してその際ラジオの感度の件も伝えて作業を行ってもらったそうですがラジオは聞こえるようにはならなかったそうでご来店いただきました。

 

まず確認してみるとラジオはAM/FMともにほぼ受信していませんし激しいノイズが入っていることが確認できました。

そこで、後から取り付けたナビゲーションの取付状態を確認してみます。

アンテナケーブルは接続されていますが、取りつけで苦労した形跡が見られます。

この二つの部品は、ブースターと呼ばれるもので電波を増幅する役割をします。

四角い箱が付いているものに電源がつながって電波の増幅を行っていました。

筒状のこちらもブースターの役割をしますがこちらには電源は繋いでいませんのでコネクターの変換に利用したようです。

欧州車のアンテナコネクターがISO規格と呼ばれるタイプで国産ナビのデッキはJASO規格の為直接接続できないことから変換アダプターとして利用していたようです。

単に変換するだけでしたらこのような変換アダプターもあります・・・

 

接続自体は間違っていませんがここで問題なのは、そもそもアンテナはちゃんと受信しているのか?ということです。

お客様は、もともとの純正デッキの時からラジオが聞き取れなかったと言ってました。

そこで当店の在庫のFIAT500の純正デッキをつないで試してみるとお客様のおっしゃていた通りラジオはほとんど聞き取ることが出来ないことが確認できました。

これはデッキ側に問題がないことからアンテナ系統に不具合があるということが考えられます。

 

この車のアンテナはルーフ後端にあります、デッキまではケーブルで繋がっていますが途中はコネクターで接続されていますので切り離してみます。

ラジオの受信状態は変わりません、ということはルーフアンテナは機能していないことになります。

 

そこでアンテナケーブルの中心の銅線に針金を触れさせてみると今度はラジオを受信しました。

アンテナのケーブルは同軸ケーブルと呼ばれるものを使用していて、中心に銅線が通っていてそれを網線で囲んでいる構造になっています。

中心の銅線で受信した電波をデッキに送り、周りを囲んでいる網線は外部からの雑音(いらない電磁波等)を遮断したり銅線の電波を外部に漏えいすることを防ぐことで効率よくラジオデッキに受信電波を送るようになっています。

針金を銅線に触れさせたことで網線のシールドから中心の銅線が外に出た状態になり電波を受信したのです。

針金で受信できるということはラジオまでの配線は異常が無いと判断できますのでルーフアンテナの故障と断定することが出来ました。

 

ルーフアンテナは、ベースとロッドに分かれます。

車種によってはベース部分にブースターが内蔵されているタイプもありますがこの車両には有りません。

 

FIAT500は純正デッキ内部にアンテナのブースターがあるため社外品に交換するとブースターが無くなり感度が悪くうまく聞き取れません。

そこで先ほど取り付けられていたブースターのうちのひとつを取り付けたところラジオがきれいに聞き取れるようになりました。

 

今回は、ルーフアンテナ故障で全く電波を受信していなかった車両にブースターを取り付けて単にノイズを増幅していたという不具合でした。

 

本来でしたら用品(ブースター)を取り付けてラジオ感度が改善されなければ原因を探求しなければいけないものですが、取付を依頼したところは修理工場でなかったためお客様は長らく不便を虐げられました。

ブースターはあくまでもアンテナが電波を受信出来ていてもやや弱い場合に受信電波の増幅に使用するものですが、雑音も増幅してしまう為安易に取り付ければよいというものではありません。

よく輸入車はラジオの入りが悪いといわれますが確かに国産車と比べると悪いのですが、いくらなんでも全く受信できないような状態は故障ですのでこのように何かしらの原因があるものです。

 

栃木県宇都宮市の整備工場月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

MASUTAKAブログ最新情報

アルファロメオ 147TS 走行中ゴー音

アルファロメオ 147TS のご入庫 別件のご依頼でお預かりしていましたが走行テストで異音が発生していることに気が付きました。 スピードに比例してゴーと低い音が後方から聞こえてきます。 考えられる事として車輪軸の軸受けであるハブベアリングの不良です。 車両をリフトアップして後ろ車輪を手で回すとゴーと音が出ます、手で回したくらいでこれだけの音が出るのでは走行中はもっと大きな音になるのは当然です。 異音が出ている後輪のハブベアリングアッセンブリーを交換します。 ディスクローターを外すとハブアッセンブリーがあら ...

続きを見る

マツダ デミオ (DJ5)スピードメーター故障

マツダ デミオ(DJ5)のご入庫 スピードメーターが壊れて表示されないとの事 デジタルメーターですがデジタルが目まぐるしく動きスピード表示が出来ません。 https://masutaka.co.jp/images/VID_20240620_143921.mp4 それほど年式が経っていないようですがこの時代のマツダ車は比較的このような故障が多いそうです。 しかしメーターを新品に交換すれば部品代は非常に高額ですし、オドメーターの距離も変わってしまいます。 そこでメーター修理業者に相談して何とかこの表示部分の不 ...

続きを見る

スバル レガシィ ツーリングワゴン(BH5)ステアリングラックボールジョイントのガタ

スバル レガシィツーリングワゴン(BH5) ステアリングラックブーツが劣化により破れていますが、どうもブーツだけでは済みそうにはありません。 このブーツはステアリングラック内部に汚れなど入らないようにするのと、この中にあるボールジョイントの保護が目的になります。 破れたまま使用していると水や汚れが入り込みボールジョイントの潤滑グリスを流してしまったりグリス自体に砂など硬い不純物を取り込んでしまいボールジョイントやラック本体を壊してしまいます。 ブーツを外してボールジョイントを診てみます。 グリスが洗い流さ ...

続きを見る

BMW X5(E70)駐車後 車体が傾く

BMW X5(E70)車検でのご入庫 ご用命で2~3日駐車後に右後ろの車体が下がっていることがあり、エンジンを掛けると元に戻ることが気になるとのことでした。 一般的な金属バネを使用している車両ではこのようなことは起きませんがエアサスペンションを搭載してモデルではこのようなことが起きます。 この車両は前輪は金属バネ・後輪は空気バネを採用しています。 エアサスペンションはベローズと呼ばれる風船をバネとして使用しますが、このベローズはゴムでできているため空気が漏れてつぶれてくることで車体が傾きます。 右後輪が傾 ...

続きを見る

プジョー308(T7) スロットルモーター異常

プジョー308 チェックランプが点灯して加速が緩慢でスピードが出ないとの事 診断機で故障コードを読み出すとスロットルバルブに関係した故障コードを検出しています。 スロットルボディ内部のエラーなのでスロットルボディの交換を行いました。 交換後はエラーの検出もなく正常に走行するようになりました。   エラーを起こしたスロットルボディを分解してみます。 樹脂製のボディで非分解の作りです。 ボディを割ってみると・・・ 内部がオイルでビチョビチョになっています!   このオイルはエンジンオイルですがこれだ ...

続きを見る

メルセデスベンツ320CDI(W211)ブレーキペダルが硬く効かない

メルセデスベンツ320CDI(W211)のご入庫 ブレーキペダルが硬く感じるときがあり強くペダルを踏んでいないとクリープで車両が進んでしまう時があるとの事。 症状は常に起きるのではなく時々起きるそうで、症状が出るときはブレーキペダル前方で”シュー”と音がするそうです。 入庫時は症状が発生しておらずペダルに違和感は感じませんでした。 お話をお聞きしてブレーキブースター関係の不具合のように感じますがブースターの機能点検では異常はないように思われました。 ブレーキブースター(マスターバック)とはブレーキペダルの ...

続きを見る

ダイハツ ハイゼットトラック(S211P)コンプレッサーが頻繁に入り切りする

ダイハツ ハイゼットトラック(S211P) エアコン(冷房)が効かず、何かカチカチ音がするとの事 カチカチ音はすぐにわかりました。 https://masutaka.co.jp/images/VID_20240527_210656.mp4 エアコンコンプレッサーのマグネットクラッチが頻繁に入り切りを繰り返している音でした。 マグネットクラッチがONするとコンプレッサーが回り冷媒を圧縮するのですが、すぐに切れてしまいますのでコンプレッサーは回らずこれでは冷房は効きません。 マグネットクラッチはをONするにも ...

続きを見る

ニッサン デイズルークス(ML21S)エアコン重複故障

ニッサン デイズルークス(ML21S)のご入庫 エアコンが温風しか出ないとの事 エアコンの冷房が効かない云々よりも温風しか出ませんので、エアコンコントロールがヒーター側で固定されているようです。 オートエアコンで自己診断機能がありますので操作パネルを操作して読み出すとパネルに20.3という数字が出ました。 この数字は故障コードのことで20.3はエアミックスアクチュエーターの故障コードを表しています。 エアミックスアクチュエーターとはエアコンユニット内部の温かい所と冷たい所に風を振り分けるフラップをコントロ ...

続きを見る

ルノー メガーヌⅢRS 冷房が効くときと効かない時がある

ルノー メガーヌⅢRSのご入庫 エアコン(冷房)が効くときと効かない時があるとの事。 ご来店時は効いているとの事で確かに冷たい風は出ていました。 しかし冷媒ガスのメンテナンスは行った記憶が無いとの事でしたのでまずはガス量が適正なのかを確認するために冷媒ガスのメンテナンスを行うことにします。 冷媒ガスを車両から専用機に抜き出して測量すると規定値510gに対して320gしか回収できませんでしたので190gほど減っている状態でした。 これは漏れているというよりもゴムホースやジョイント部分からわずかに大気に放出し ...

続きを見る

ホンダ アコード(CF3) エンジンオイル漏れ

ホンダ アコード(CF3)のご入庫 エンジンオイルが地面まで垂れているとの事。 漏れ箇所はエンジン後端部でオイル漏れをたどるとそこにはディストリビュータがありました。 この部品はカムシャフトで駆動するため中に回転するシャフトがありますが、シールが悪くなりエンジンオイルがシャフトを伝わり漏れ出していました。 デスビキャップ内側にもオイルが飛び散って掛かっています。   まだこの部品自体リビルトの供給がありましたのでリビルトアッセンブリーで交換します。 ディストリビューターの役割は複数シリンダーを持 ...

続きを見る

-故障修理・整備, フィアット

© 2024 増高自動車工業有限会社