BMW320(E90)車検でのご入庫
車検整備ですがエンジンからのオイル漏れが酷いため修理が必要です。
4気筒エンジンのこちらのお車よく漏れる定番箇所が何カ所かあります。
まずはVANOSと呼ばれるカムシャフトの可変バルブタイミングをコントロールするソレノイドとカムポジションセンサーからの漏れです。
VANOSソレノイドは油圧をコントロールするのでオイルが通ります、フィルターが付いていますが汚れが詰まっていることからオイルメンテナンスが少し悪かったようです。
エンジンの前方に取りつけてありオーリングの交換で済みますので比較的容易に直せます。
次にオイルエレメントが取りつくエレメントケースには水冷のオイルクーラーが装着されていてそこのつなぎ目からのオイル漏れです。
エンジン~オイルクーラー間
オイルクーラー~エレメントケース間
パッキンが硬くなってしまいシール性能が無くなることが原因です。
他にもエンジンヘッドカバーのパッキンやバキュームポンプからも漏れますので注意が必要です。
エンジンは内部をオイルで潤滑しています、外に漏れてこないようにするため様々な部分をゴムパッキンでシールしています。
しかし、ゴムであるが故劣化してシール性能は失われていきます、すると今回のように様々な部分からオイル漏れが発生してきます。
経年劣化するというものはどうしても防ぐことは出来ないのですが、メンテナンスである程度劣化を遅らせることもできます。
それはエンジンオイルの定期的な交換です。
エンジンオイルの役割は潤滑だけではなくオイル自身に汚れを取り込んだりゴムの弾力を保護するなど様々なものがあります。
オイル交換のサイクルが長ければ汚れの量は増えますし弾力を保護する性能も失われていきます。
それ以外にもわずかずつですがガソリンも混ざりこんでくるのです、このガソリンはゴムに対して非常に攻撃性が高いのです。
定期的にオイルを交換することで良い状態を保つことがオイル漏れも防ぐ重要な手立てです。
当店では新しい車両でも古い車両でも基本は5000kmもしくは半年ごとのどちらか早期到達時点をお勧めしています。
”壊れる壊れない”という意味での交換サイクルではなく 先に述べている理由で長く性能維持ができるという意味でのおすすめサイクルです。
当然、車両の使用方法によってはこれが当てはまらないこともあります。