メルセデスベンツ300SELのご入庫
ご用命は、”車高が傾いて走行できない”との事
左前が大きく傾いてしまいステアリングを切ることが出来ません。
こちらのお車、1971年式ですが純正でエアーサスペンションを搭載しています。
エアーサスペンションはバネを風船のようなものに替えて車両を支えるので、非常に乗り心地がいい反面、故障でエアーが抜けてしまうと車高が下がりすぎてしまい走行できなくなってしまうデメリットがあります。
左前が下がっていますので点検してみるとレベライザーのロッドが脱落して無くなっていました。
レベライザー:それぞれの車輪部に取りつけてあり車高をを測定して調整する部品
サスペンションアームにロッドがつながりその高さ(車高)でレベライザーが作動して適切な高さまで空気圧が掛かるような仕組みになっています。
ロッドはボールジョイントが破損したための脱落です。
新しいボールジョイントを調達
ロッドは国内欠品でしたのでちょうどよい長さのロッドを見つけ取り付けました。
純正品よりもものが良いわりに安く済ませることが出来ました。
適切な車高になるようにロッドの長さを調整していきます。
反対側も同じくらい劣化していますので脱落の恐れがあるため交換しました。
今回は、ロッドが脱落してレベライザーが上手く作動しなくなったことが原因でしたので、比較的軽度の故障で済みましたが、バルーンもかなり劣化してきていますのでそろそろ交換が必要であることをお客様にはご説明いたしました。
当時最先端のお車、半世紀経った今もなお現代の交通事情に遅れることなく快適に走れることには脱帽です。