クライスラー イプシロンのご入庫

姿を見てお分かりの通り、FIATとクライスラーは統合したためFIATグループ内のランチア イプシロンがクライスラーブランドに変更して販売されたものです。

グリルなどにクライスラーネームが付くだけで中身はランチアと同じ車両です。
※イプシロン自体がFIAT500とプラットフォームを共有していますので基本構成はFIAT500とほとんど同じです。

今回の不具合は、FIATではデュアロジックと呼ばれているシングルクラッチのオートマチックマニュアルミッションに関するものです。

FIAT      :デュアロジック
LANCIA     :DFN  ”Dolce Far Nienta”
CHRYSLER:デュアルファンクション
システムは全く同じものですが自動車メーカーが違うのでシステム名を変えています。

FIAT500で定番と言える故障と同様で、”走行中急にニュートラルになる” という不具合で 路上で立ち往生してしまったそうですが、クライスラーディーラ-ではあまり積極的に故障探求をしてもらえず、デュアルファンクションユニットのアッセンブリーの見積もりが提示されたそうです。

そこで、当店にもう少しちゃんとしたチェックを行ってもらいたいとの事で遠方からご来店いただきました。

デュアルファンクションの警告灯が点灯したそうなのでまずは故障コードを読み出してみます。

P2917 ギアボックス サブシステム
P060A 

P2916 ギアボックスサブシステム

いつも、見るような曖昧な故障コードです。内容としては”うまくギアシフトが出来ていませんよ”程度を表記しており具体的にどの部分が故障していますといった親切な故障コードではありません。

この故障は、ユニット交換で解消することが多いのですが、ユニット以外で故障がある場合も多いので配線の接続・アース・電源すべて点検を進めます。

コネクター内部の端子の接合不良やアースに抵抗が発生してもシステムは正常に作動しないからです。

ハーネス関係(配線)に特に異常は見られませんでした、デュアルファンクションユニットの可能性が濃厚になりましたがこのシステム一筋縄にはいかないのです。

コンピューターユニットやアクセルペダルなど他にも故障しやすい部分が多いのです(´;ω;`)

しかし、お客様に初めの問診をした際ミッションコンピューターとアクセルペタルASSY(アクセルセンサー)をすでに交換しているということはお伺いしていました。(走行距離3万km台で すでにこのような部品が故障していたのは品質の低さですね)

このように、デュアルファンクションユニットの以外の外堀を埋めた結果で、残念ながらデュアルファンクションユニットアッセンブリーの交換となりました。

交換後は不具合は解消しました。

当店でもこのミッションに関して様々な故障事例を案内していますが、確かに良く壊れます。

実際このタイプのミッションを採用していない(マニュアルミッションやAT)では、かなり故障に関する不安が払拭できます。

そんなシステムを搭載した車両ですが、それでも直して乗りたいというユーザーはたくさんいらっしゃいます。

それだけ何か魅力があるということでしょう。