栃木県宇都宮市の整備工場
TEL 028-656-2588
月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

ご注意

ブログ内の整備・修理等各記事の作業内容や作業方法のご質問にはお答えできません。 また、作業料金についても車両を当社まで入庫いただき、実際に見させていただいてからのお見積りとなります。 概算の金額についても電話やメールではお答えできませんので、あらかじめご了承ください。

故障修理・整備 ホンダ

ホンダ オデッセイ(RB1)エンジン調子悪く止まってしまう

ホンダ (RB1)のご入庫

”チェックランプが点いてエンジンの調子が悪く止まってしまう”とのことで御入庫

故障状況を確認します。
・エンジンチェックランプ点灯
・エンジンは掛かるが調子が悪い(ラフアイドルでマフラーから黒煙が出ている)
・シフトレバーが動かない(シフトボタンを押してもセレクトできない)
・シフトレバーを強制解除してDレンジにシフトした途端エンスト(冷間時)
上記のような状態でした。

チェックランプも点灯しているので診断機で故障コードを読み出します。

P0122 スロットル開度センサー 電圧低い
P0107 吸気圧力センサー    電圧低い
P0532 A/Cプレッシャセンサ   電圧低い

エンジンコンピューターで3個の故障を検出しましたが、どれも電圧低下が原因で検出しているのが気になります。

診断機でそれぞれのセンサーのライブデータ数値を読み出しますが、すべて電圧を出力していない状態でした。

ここまで確認できたので一度検出した故障コードを消去してみると不思議なことにエンジンは正常に作動するようになりました、もちろん故障コードは拾いません。その後も故障は現れないようになりました。

そこで先ほどの故障が現れた条件を思い出してみるとエンジンが冷えた状態で起きたので冷やして再現するか確認してみることにしました。

冷間時、もう一度試してみます。

エンジンは正常にかかり調子は良さそうです、しかしシフトレバーをDレンジにセレクトすると”ストンッ”とエンジンが止まってしまいました。

掛け直すと、チェックランプが点灯していてエンジンの調子が悪いです。

フォルトコードを読み出すと初めに検出した3か所のセンサー異常を同様に検出しました。

 

フォルトコードは些細なことで検出してしまうことがあるのですが、症状が再現できて同様のコードを拾ったので間違いではなさそうです。

しかし、3か所ともセンサー出力していませんが、センサーが3か所同時に壊れるということはあまり考えられません。

そこで、センサーにつながるコネクター部分で直接 電圧と出力値を測定します。
(診断機でのライブデーターはあくまでもコンピューターからの出力を表示しているのでコンピューターが壊れてしまえばあてにならないからです)

どのセンサーも、やはりコンピューターからの電源供給が絶たれていました。再度、診断機でフォルトを消去すると不思議なことに電源供給が再開されて正常に戻ってしまうのです。

各部点検した結果
・コンピューター自体の電源・アースは正常
・センサーとコンピューター間の配線は正常
・センサー単体点検正常
・フォルトコード消去すると故障も消える
・エンストは冷間時のみなのでミッションにつながった時の駆動ロスが原因で止まっている可能性がある。

上記の点検結果からコンピューター以外の部分が正常で、診断機からのアクセスで症状が変化することから、コンピューターユニットの故障で間違い無いと判断しました。

新品では11万円以上するコンピュータユニット、お客様と相談して中古品を使用することにしました。

中古品のコンピューターを取り寄せて、内部のデーターをこの車両用に書き換えます。

イモビライザーと呼ばれる盗難防止装置も内部に含まれるためこの車両とコンピューターをマッチさせないとエンジンは掛かりません

メーター内のキーの形をしたランプがイモビライザーの警告灯です

交換して書き換え後、エンジンを掛けると不具合症状は解消されました。

コンピューターユニットの内部故障で間違いありませんでした。

電子部品の故障は突然訪れますし、外部要因(バッテリーの逆接続等)でも無ければなぜ壊れたかの原因もわからないものです。
(厳密にいえば電子基板も細かな部品の集合体なので当然劣化もあるのでしょうが・・・)

故障探求も、コンピュータユニット周辺(センサー・配線等)が全て正常であることを確認したうえで、残ったコンピューターユニットが原因だとする消去法になりますので時間も掛かりますし、”本当にコンピューターが原因なの?”という疑念も、目視で不具合箇所を特定できないゆえに残り、交換するまで本当に治るのか分からず不安が残る修理です。

兎に角、コンピューターユニットのような部品故障の場合症状の出方も様々で、究明するのも難しい修理となります。

システムが複雑になればなるほど、難解で高額な修理(部品代が高い)となることが多くこれからも増えていく事象だと思います。

栃木県宇都宮市の整備工場月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

MASUTAKAブログ最新情報

トヨタ ランドクルーザー(URJ202)2次空気噴射装置故障

トヨタ ランドクルーザー(URJ202)のご入庫 以前、2次空気ポンプの故障修理を行った(リンク)こちらの車両、修理から半年後再度同様のチェックランプが点灯したとのご連絡。   診断機を使用して故障コードを読み出します。 以前検出した空気ポンプやドライバーとは違う2次空気圧力センサーのエラーを検出しました。 2次空気噴射装置は前回交換した空気ポンプで圧送された空気をエキゾーストマニホールドに送り込むのですがV型6気筒のこのエンジンではエキゾーストマニホールドが左右バンクで別れるためそれぞれのバン ...

続きを見る

トヨタ ランドクルーザー(URJ202)2次空気ポンプ故障

トヨタ ランドクルーザー(URJ202)のご入庫 エンジンチェックランプが複数点灯したが特に走っていて症状は感じないとのこと 診断機を使用して故障コードを読み出すと2次空気ポンプに関連するエラーを検出しています。 2次空気システムとはエンジン始動時に排気管に外気(酸素)を送り込むことにより排気ガス中の未燃焼ガスを完全燃焼させる事と、同時に燃焼により触媒の温度も上げることで触媒の効率を素早く上げることを目的にした排気ガス浄化装置になります。 この車両の場合2次エアポンプと呼ばれるベーンモーターが車両右前に装 ...

続きを見る

VW up! EPCランプ点灯

VW up!のご入庫 メーター内にEPCというランプが点灯して加速が悪くなったとの事 EPCとはエレクトリックパワーコントロールの略で複数のシステムをまたいで不具合を警告するのですが、今回はこれ以外にエンジンチェックランプも点灯したようなのでエンジンに関連する不具合が発生した模様です。 診断機を使用して故障コードを読み出します。 スロットルバルブとミスファイヤ関連の故障コードを検出しました。 スロットルバルブは内部センサーの一つが検出できなくなっていたため内部不良と判断して交換します。   電子制御式のス ...

続きを見る

クライスラー イプシロン(312)ツインエアー加速中息つき

クライスラー イプシロン(312)のご入庫 ゆっくり加速しているときは問題ないが、少し強めに加速をすると息つきのようにガクガクするとのこと。 こちらのエンジンはフィアットのツインエアと呼ばれる2気筒ターボエンジンなります。   アクセル開度を少なめな低負荷時には何も違和感は感じませんが少し強く踏み込んで負荷を上げるとエンジンがクシュンクシュンと息継ぎのような症状が起き加速不良で車体もガクガクします。 その時にエンジンチェックランプも点灯します。 診断機で故障コードを読み出すとイグニッション(火花 ...

続きを見る

スバル レガシィ(BMG)トランスミッション エラー

スバル レガシィ(BMG)のご入庫 シフトチェンジがギクシャクした感じになりトランスミッションシステム点検等の警告灯が複数点灯したとの事。 入庫時はアクセルに対してギクシャクした動きをしていますし警告灯も点灯していました。 警告灯が点灯していますのでまず診断機で故障コードを読み出します。 P2762 ロックアップデューティソレノイド誤作動検出しました。 ロックアップとは、ある回転以上ではトルクコンバーターをロックアップ(直結)して効率よく動力伝達をするためのものですが、その制御がうまくいかないためギクシャ ...

続きを見る

ルノー ルーテシア4 突発的ユニット故障、原因の推測と対策

ルノー ルーテシア4 エンジンが掛からないとのご連絡。 電話で問診をすると”2週間くらい乗らなかったのでバッテリーがダメになってエンジンが掛からないのでは”とご本人。 しかし、よくよくお話を聞いていくとバッテリーではないのではないかと思われる節がありました。 とはいえ遠隔で直せるわけではないのでロードサービスで運んでもらいました。   入庫して早速点検を進めます。 バッテリーは単体点検でやはり正常レベルのため問題なくシロでした。 バッテリーは正常なのですがスロットにカードキーを差し込んでもうんと ...

続きを見る

FIAT500(312)ブレーキシューからライニング剥離

FIAT500のご入庫 ブレーキを掛けると後ろのタイヤからゴーゴー音がするとの事 後輪ブレーキはドラムブレーキを採用していますがドラムを外すと大変なことが起きていました。 ブレーキシューには摩擦材であるライニングが接着されているのですが剥離してしまっています! ライニングとは摩擦材で、ドラムの中でシューが開くと摩擦材であるライニングがドラムの回転を抑えてブレーキが効くようになっています。 ライニングが外れてしまったため、鉄であるシューとドラムがぶつかり合いゴーゴーと音が出ていました。 剥がれたライニングが ...

続きを見る

車両購入は購入先の信用度も大切です

MINI クラブマン(R55)のご入庫 冷却水が漏れているようで水を足して走行しているので診て欲しいとのご依頼。 漏れ箇所に関しては定番のサーモスタット回りです。 この修理に関しては定番作業のためリンク先をご覧ください。 同様の故障事例 リンク 冷却水漏れに関しては問題なく作業は終了しました。   次に入庫した際からライト切れの警報が点灯していた為どこのライトが切れているか点検をしていたところ非常に重篤な事態がこの車に潜んでいることがわかりました。 警告ランプはヘッドライトとリヤのフォグランプ切 ...

続きを見る

ランドクルーザー(FJ60)オーバーヒートと加速不良

ランドクルーザー(FJ60)のご入庫 最近オーバーヒートするのと、進まなくなったり止まりそうになったりするとの事。 2F型6気筒ガソリンエンジン搭載車 症状が多岐にわたるためよく問診します。 ・最近オーバーヒートする。秋になり涼しくなってから起こるようになり走行中どんどん水温計が上がってくる感じ。 ・オーバーヒートするので他店でサーモスタットとラジエターキャップを交換してもらったが症状改善せず。 ・エンジン回転が不安定な時がある。 ・アクセルを踏み込んでも進まない時がある。 上記のような症状を訴えていらっ ...

続きを見る

スマート フォーツークーペ 車両前方からの異音

スマート フォーツークーペのご入庫 車両の前のほうからガタガタと音がする時があってエアコンを切ると異音も同時に消えたとの事。 ご来店時は異音は再現できなかったため問診をします。 やはりお話を伺っても車両前方からの音のようです、この車両の駆動方式はRR(リヤエンジンリヤドライブ)でエンジンなど異音の発生源になるようなものは後ろに搭載されています。 前方で異音が出て、エアコンと連動するようなもので考えられるのはラジエーター/コンデンサーの電動ファンです。 RRとはいえ冷却水は車両前方にラジエーターを搭載してい ...

続きを見る

-故障修理・整備, ホンダ

© 2024 増高自動車工業有限会社