BMW X5(E53)のご入庫

ご用命は、”エンジンが掛からない時がある”との事

ご入庫時はレッカーにて搬送されたのですが、エンジンは正常にかかり症状は発生していません。

しかし、何か車両が騒がしいのです。

後ろのタイヤ付近から「ミー」と明らかに大きな異音がします。

この音は燃料タンクの中に入っている燃料ポンプからの異音です。

このような音がします。

ポンプ自体からこんなに大きな音が出ているのでは明らかに故障レベルです。

エンジンが掛からないという現象は再現されていませんが、このことをお客様にご説明して燃料ポンプの交換を行うことにしました。

元々は右の新品のように真っ白な部品だったはずなのですがかなり茶色に変色しているのをみると一度も交換したことがないのでしょう。

ポンプ交換の際は、同時にフィルターも交換します。当然こちらも交換した形跡がありませんでした。

フィルターにはこれだけ汚れが溜まっています。

燃料フィルターは、ポンプから押し出された燃料をろ過して、エンジンに不純物の入った燃料を送らないようにする役目をしています。

 

では、写真の黒い汚れは一体どこから出たのでしょうか? ガソリンに入っていたゴミ?

いえいえ、これは実は燃料ポンプから排出された不純物なのです。

もちろんガソリンを給油するときにゴミが入ってしまうようなこともあるのですが、大きなゴミは燃料ポンプの手前の細かい網で防ぐ仕組みでポンプを保護しています。

写真のような細かい黒いペースト状になったような汚れは、モーターである燃料ポンプが回転することでモーター内のブラシが摩耗したり回転部分のわずかな金属摩耗によって排出されたものなのです。

ポンプは、エンジンが掛かっている間は常に回り続けますので距離が伸びたり長時間乗った車では比例してこの汚れは発生します。

フィルターの交換目安としては10万kmと言われることが多いのですが、距離とエンジン稼働時間がマッチしているとも限りませんのである程度年数が経ったお車でも注意が必要です。

当然、燃料ポンプも交換サイクルの対象になるのですが高額部品になることが多いので完全に壊れるまで交換しないことがほとんどです。

 

今回ご紹介した部品は、エンジンが掛からない・止まってしまうという不具合に直結する部位ですので、愛車をまだまだ乗り続けたいというオーナー様はメンテナンスの一環に取り入れてしまったほうが予防整備として得策です。

また、今回のように音が大きく聞こえるようになったなどという場合は、一度プロに確認をしてもらうようにしてくださいね。