FIAT ムルティプラのご入庫
走行中、クラッチペダルが奥に行ったまま戻ってこないとの事。
クラッチが切れず走行不能なのでロードサービスで搬送入庫いたしました。
入庫してエンジンルーム下側に液体の垂れた跡が見られました。
クラッチは油圧で操作しているのですがその油圧フルードが漏れているようです。
漏れ箇所を調べると見つかりました。
これはクラッチの油圧を伝えるパイプとホースが一体になったものです。
ゴムのホース部分が裂けてしまっています。
経年劣化によるゴムの劣化が油圧に耐えられなくなって裂けたのが原因です。
こちらのお車も18年経過しているので仕方がない部分とも言えますが、ホースの表面にヒビが出ているわけでもなかったため事前に交換する判断を下すことは難しかったと思います。
マニュアルトランスミッションの車両が少なくなったので、この故障自体も減ったのですがひと昔前の油圧クラッチでは比較的よく起きる不具合でした。
日本仕向けの右ハンドル車で部品供給が心配でしたがまだ日本に在庫があったことは救いです。
この車両に限らず油圧を使用しているものは漏れますのでホースに限らずシリンダーもメンテナンスが必要になります。