VW ザ・ビートルのご入庫
ご用命は、法定12か月点検です。
まずは、各部点検を進めて交換が必要な部品や不具合箇所が無いか調べていきます。
エンジンルームではエアエレメントが真っ黒です。
恐らく新車から今まで一度も交換したことはないと思われるレベルで汚いです。
次に、スパークプラグを点検すると何か違和感を感じます!付いていなければいけないものが付いていません。
接地電極側に貴金属チップが付いていないのです。
隣のシリンダーのプラグにはまだチップが残っていましたので比較するとわかると思いますが、摩耗しづらくするために貴金属チップを電極に付けているのですがチップの周りまで摩耗が進み外れてしまったのです。
スパークプラグ4本中2本がこのような状況でしたので部品不良とは思えませんので、摩耗が原因といえます。
新品スパークプラグに交換です。
このまま使用すれば、イグニッションコイルにも負担が掛かりますしエンジン不調も起こしかねません。
脱落したチップも何かしら悪さを起こす可能性があります。
エアコンフィルターも真っ黒でカビも生えていました。
こちらのお車の走行距離は8万km代ですのでこのように交換が必要なところも多々出てくるのは当然なのですが、お客様自身が愛車の状態を把握できていなかった(知らされていなかった)のは問題でした。
今回行った法定12か月点検は、車検時に行う法定24ヶ月点検に準ずるもので、車検の1年後(12か月後)に行わなければいけないものです。
しかし、今回交換した部品すべてがどう見ても前回の法定24ヶ月点検の時には交換時期を迎えていたと思われるのですが、車検を受けたお店ではお客様にそのことは知らされていませんでした。
お客様は自動車に対してプロではありませんので点検を行った結果を、整備した者からの報告を頼りにする事しかできません。
報告をもとに交換をするか否かを決めたり、今後のメンテナンスのスケジュールを決めることは、お客さまの自己責任になりますので自由なのですが、そもそも報告されていない(状況説明されていない・もしくは診ていない?)のでは、お客様も選択の余地がありません。
法定点検を受けることは当然大切なことですが、受けるお店選びも重要だということです。