アルファロメオ ジュリエッタのご入庫
タイミングベルトの交換ご依頼を受けました。
こちらのジュリエッタはクワドリフォリオヴェルデというモデルで1750ccターボエンジン搭載のホットモデルになります。
とはいえ、タイミングベルトの交換サイクルを4年もしくは4万km毎ということで推奨していることは他のエンジンと変わりありませんので、今回は2回目のタイミングベルト交換となりました。
SSTでカムを固定して正確に組み付けていきます。
タイミングベルト交換自体は通常通り問題なく行いましたが、ベルト交換の際に気になる部品がありました。
実は先ほどの写真にも写っているのですがエンジンマウントの取り付け部に気になる跡があるのに気が付いたでしょうか?
エンジンマウントのついていた部分に何やら液が垂れた跡があるのですがこれは、エンジンマウントから漏れだした液体の跡です。
この1750ccエンジンでは液封入式エンジンマウントが取り付けられています。
液封入式エンジンマウントとは水風船のようなもので内部に封入した液体がエンジン振動の伝達を軽減するもので、従来のゴムのみのマウントに比べて高性能なものとなります。
この水風船の水が漏れ出しているのです、実際には水ではなくシリコンのようなものを封入しているそうで当然漏れだせばエンジンマウントの役割は大幅に低下します。
新品のエンジンマウントと比べてもかなり潰れてしまっているのがわかります。
マウントが潰れるということはエンジン自体も下に下がった状態になりますし、振動の吸収力も落ちますので車体の振動は増え不快な状態となります。
新しいエンジンマウントに交換してアイドリング時の振動は激減しました、また発進時などのレスポンスもよくなりました。
※状態の良いエンジンマウントはエンジンの反力に負けずエンジンの動きを抑制するためダイレクトにタイヤに動力を伝達することが出来るため
1400ccのジュリエッタでは対策エンジンマウントに液封入式を採用するようになったことをお知らせしましたが、たとえ性能の良い液封入式でも劣化すれば今回のような状態になりますので、振動が気になったりマウント付近に何か漏れた跡があるようでしたら要注意です。