VW シャランのご入庫
ご用命は、ウォーターポンプから冷却水が漏れるとの事
このエンジンで良く起きるウォーターポンプ不良です。
このエンジンは、ダウンサイジングエンジンでスーパーチャージャーとターボチャージャー両方を搭載しているのですが、スーパーチャージャーはベルトで駆動させています。
問題はウォーターポンププーリーを介してスーパーチャージャーベルトを回しているためウォーターポンプにかかる負担が非常に高いのです。
プーリーにはスーパーチャージャーをON/OFFするためマグネットクラッチが内蔵されているのでプーリー自体の重量が大きいのも負担の理由です。
2つのプーリーをマグネットクラッチでつないだり放したりするのですが、ベアリングがガタガタになってしまているのがわかると思います。
エンジンチェックランプも点灯していたのですがマグネットクラッチがうまく繋がらないことを知らせていたのです。
今回の車両は冷却水が漏れ出しましたが、漏れる前にかなり異音が出ていたと思います。
軸を支えるベアリングにガタが出て異音がします、それを無視し続けると軸がぶれてくるためシールが効かなくなって冷却水が漏れだすというメカニズムです。
走行距離5万km代で過走行という訳でもなくこのような故障が起きるのは構造自体脆弱である可能性は否めません
同じエンジンは、ゴルフやトゥーラン等にも搭載されていますので症状が現れた場合、オーバーヒートなどの大惨事につながりますので早急に点検を受けるようにしてください。