フィアット500(チンクエチェント) 1.2ポップのご入庫
車検整備でのご入庫、ドラムブレーキのトラブル事例を良く紹介しますが欧州のお車でも同様です。
漏れていないようでしたがブーツをめくると尋常ではないレベルで赤錆が発生しています。
結果として錆でピストンが完全に固着していた状態でした、後ろのブレーキが効いていない状態だったということです。
ホイールシリンダーごとの交換になりました。
ブレーキが効いていなくても気が付かないの?という疑問があるかと思います。
全体の制動力としては当然低下していますが、前後の制動力のバランスは前輪が7~8割 後輪が2~3割と言われています。
そのため後輪が効かなかったとしても前輪の制動力で全く効かないわけではありませんので、ユーザーによっては気が付かないことも多いのです。
ドラムブレーキのメンテナンスの重要性は何度もブログでお伝えしています。リンク
国産車ではカップキットと呼ばれるゴム部品単体の供給がありますのでオーバーホールをある程度金銭的な負担が少なく行うことができるのですが、FIATはカップキットの供給が無くホイールシリンダーアッセンブリーでの供給になるため、高額になるためメンテナンスが引き延ばされ 今回のように故障に達していることが散見されます。
国産車であれ輸入車であれシステム自体に大きな差はありませんのでこまめな点検を行わなければならないということに違いはありません。
中古車で購入なさり交換履歴が分からない場合は、シリンダー内部がどのようになっているかわかりませんので交換してリセットしてしまったほうが良いです。