車検でご入庫の平成22年式 日産 AD 走行60000万km
多走行でも低年式でもなくかつ貨物車ですので一年車検で毎年しっかり整備をしているお車なのですが、それでもこのようなことが起こります。
車検整備の際、ブレーキはこのようにドラムを外して点検します。
赤丸がブレーキホイールシリンダーと呼ばれるブレーキオイル(フルード)で動かされる部品です。
通常この状態でブレーキオイルが漏れていなければ車検としては問題ありません。
しかし!!
漏れていないから良い=今後安心して乗れる
ではありません!
ホイールシリンダーを分解してみますと・・・
ずいぶん錆が発生しています!!
多少の錆が発生していても綺麗に取り去ることができればカップと呼ばれるゴムを新しくして組みなおせばOKです。
しかし、錆の発生がひどい場合このような状態になります。
錆によりシリンダー内部が侵食してアバタになってしまっています。
これでは当然密閉が保てませんのでオイル漏れを起こし最終的にブレーキが効かなくなる状態になってしまいます。
こうなってしまった場合は新品のホイールシリンダーに交換するしかありません。
今回の事例のように現在漏れが始まっていなくてもすぐにでも漏れだしてもおかしくないぎりぎりの状態のことはよくあります。
最近、クイック車検・格安車検を謳っているところでは漏れの確認だけで済ますことがほとんどです。
当然、整備代も安く済みます。
ただ、安く車検を済ませればよいのでしょうか?
そもそも、安全に自動車に乗れることが目的なのでは?
このような事例がよくあるので、当店では格安でもクイックでも整備は行いません。
故障しているところを修理することは当然ですが、今後起こるであろう不具合を予測して予防整備を行い安全に乗っていただくことが整備士の義務です。
当然、整備前にお見積もりを提示してからの着工になりますのでご納得の上で進めさせていただきます。
気になった方お見積もりは無料ですし、当店ではオイル交換、タイヤの履き替えの際にもプチ点検を無料で行っています。
お気軽にご利用ください。