アルファロメオ ジュリア 2.2ディーゼル(952)
エンジンチェックランプが点灯しているとの事で診断機で故障コードを読み出します。
P24D1 微粒子状物質センサー再生が終了しない
このようなコードを検出しました。
微粒子状物質センサー(Particulate matter senser)とは一般的にPMセンサーと呼ばれるもので、排気ガス中の非常に細かな微粒子状物質をモニターするためのセンサーになります。
よく天気予報でPM2.5予報というものを聞きますが微粒子が2.5μm以下(μmは1/1000mm)のものの飛来予報をしているもので、PMという言葉は聞きなじみがあるかもしれません。
PMセンサーの異常ですのでセンサー自体を交換します。
センサー交換して故障コード消去して作業終了です。
しかし交換後、なぜかまだ故障コードを検出します、故障コードは初めに検出していたものとは違いPMセンサーの通信系統のエラーに変わっています。
部品交換してから通信がうまくいかないのは適合していない可能性があるため新旧部品を注意深く観察します。
センサーの形状が違いますが、製造メーカー自体が変わっているのでこれは問題は無いはずです。
さらに観察を続けるとセンサーにつながる配線の数が旧品は4本に対して新品は5本であることがわかりました。
これは明らかに違いますので部品商に問い合わせて適合を再度確認したところ適合自体はあっているが部品がアップデートしたことで、車両側のプログラムもアップデートしなければならないとの回答でした。
さすがにこのようなものに関してまでは、外部ではなかなか把握することが出来ないものです。
ディーラーにてプログラムを新しいものに書き換えをしてもらったことでチェックランプの点灯・故障コードの検出もなくなりました。
ディーゼルエンジンはガソリンエンジンに比べてススが出ることが多いため様々な煤煙装置を取り付けています。
制御自体も緻密にコントロールをしなければならないのですがそのためには数多くのセンサーが必要になってしまいます。
今回のPMセンサー以外にもNox(窒素酸化物)センサーなども複数装着されています。
部品自体に大きな変更が加えられたということは初期の部品に何か欠陥などがあった可能性がありますが特にリコールなどにはなっていないようでした。
現代車では単に部品だけの交換修理だけではなく、プログラムの変更などがあるかなどの確認することも視野に入れて故障探求を行わなくてはならなくなりました。