こちらのお車、洗車をしたところ運転席サンバイザーの後ろから水がたれてきたとの事。
車体に外傷は特にありませんのでガラス取付面からの水の侵入と考えられます。
ガラス屋さんにてガラスを外して点検してもらいます。
現代車のガラスの取付は昔のようにウェザーストリップにガラスをはめ込んで固定するのではなく接着で張り付けて固定しています。
ガラスを外して接着面を点検すると水が浸入した部分の接着面に剥がれがあることが確認できました。
この黒いゴム状のものが接着を兼ねたシーラーになっています。
新しくシールをし直してガラスを取り付けて修理完了です。
自動車のボディは走行中様々な力が加わりよじれたりして常に変形を繰り返しています。
シーラーが新しく柔らかいうちは車体のねじりにもシーラーは追従して隙間はあかないのですが、年数が経ちシーラーの柔軟性が無くなると今回のように剥がれて水が浸入することになります。
すべてのお車がこのようなことになるわけではないのですが、製造工程でシーラーの塗布量が少なかったりすると一定数このような不具合に見舞われることがあるようです。
シーラーでやり直せるという意味ではよいのですが車体とガラスの隙間には風切り音防止のゴムモールがあることが多いのでこの部品は交換が必要なので供給し続けてもらいたいものです。
雨漏れというとすごく古い車に起きる症状なのではないかと思われがちですが、古い車のガラスの取付方法は全く違いますので、今回のような雨漏れは現代車特有の雨漏れといえます。