栃木県宇都宮市の整備工場
TEL 028-656-2588
月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

ご注意

ブログ内の整備・修理等各記事の作業内容や作業方法のご質問にはお答えできません。 また、作業料金についても車両を当社まで入庫いただき、実際に見させていただいてからのお見積りとなります。 概算の金額についても電話やメールではお答えできませんので、あらかじめご了承ください。

故障修理・整備 フォルクスワーゲン

VW ポロ(6R)多重不具合

VW ポロ(6R)のご入庫

メーターに警告灯がたくさん出たとの事で搬送されてきました。

入庫時のメーターはこのよう警告灯が複数点灯しています。

 

まずは診断機で何の故障で警告灯が点灯しているか読み出します。

スピードセンサーに関するものやエンジンに関するものが主に出てきましたが、コンピューター同士で連携しているため故障コードもそれぞれが関連しあってしまうことも多いので一つ一つ精査していきます。

 

まずはメーター内の横滑り防止装置に起因する警告で、システムの基軸になるセンサーであるスピードセンサーから見ていきます。

スピードセンサーはそれぞれの車輪に装着されているのですが後輪左右ともに故障コードを検出しています。

しかしよく見てみると現在起きている故障と過去に起きた故障が混在しています。

ひとまず故障コードを消去してみてみると左後輪(緑線)のみ波形が乱れていることがわかりました。

まずは左後輪のスピードセンサーを交換します。

磁界の変化で車軸の回転を読み出すセンサーなのですが、比較的故障が起きやすい部品です。

交換後はしっかり反応するようになり正常に作動するようになりました。

 

横滑り防止装置に関連する警告灯の点灯は収まりましたが、エンジンチェックランプは点灯します。

残っているということは、この故障は先のスピードセンサーとは関連性はなかったといえます。

故障コードはエアインテーク(吸入空気)の流量不足のエラーです。

エンジンは空気を取り込むのですが、それがあまり入ってきていませんというエラーなのでエアクリーナーの汚れなど点検します。

エアクリーナーは真っ黒です。

 

吸入空気に関連するところではスロットルバルブの汚れも問題になりますのでこれも清掃します。

チェックランプ点灯するタイミングがアクセルオフの停車寸前なのでスロットルバルブも原因の一つでしょう。

交換洗浄後は故障コードの検出はありませんので解消したと判断します。

 

ここからはチェックランプとは全く別件なのですが、入庫した時点からやたらガーガーうるさいエンジンというのが気になっていました。

原因はエアコンのコンプレッサーです。

コンプレッサー自体のベアリングがダメになり異音を発生させていました。

 お客様もこの音は気になっていたたとの事ですので交換させていただき異音も解消しました。

 

次にもう一つ気になることでエンジン始動の際のクランキングがやや重い感じがしたのでバッテリーを点検するとほぼカラの状態でしたのでこちらも交換させていただきました。

これでようやく複数あった不具合をつぶすことが出来ましたのでテスト走行を行います。

 

順調に不具合が解消されているのを確認して帰路に就こうとしたときにまたあの横滑り防止装置関連の警告灯が点灯しました。

再度、診断機で故障コードを読み出してみると今度は右後輪のスピードセンサー信号のエラーを検出しました。

そうです、初めに検出していた過去故障で検出していた右後輪側が走行を重ねて出てきたのです。

今度は右後輪のセンサーが全く反応しなくなっています。

左センサーは完全に壊れていたのですが右センサーは波形を出せるときと出せない時がまばらに起きていたと思われます。

右センサーを交換して再度走行テストを重ねて四輪スピードセンサーがシンクロしていることを確認して作業終了となりました。

 

横滑り防止装置のエラーは単にセンサーの故障は軽微な部類で、コンピューター自体の故障も比較的多いため今回のように左右同時に故障を検出する場合はコンピューターも疑わなければいけないため、お客様にはまず信号が出ていない左のセンサーから交換することを提案していました。

結果的には左右両方のセンサーが壊れていたのですが、コンピューターは正常であったため被害としては少なかったとも言えます。

 

今回の車両ではこれだけの不具合が重複していたのですが、当然これだけのものがいっぺんに壊れることは考えられません。

お客様にいきさつをお聞きすると、今までは中古で車両購入したお店で見てもらっていたが、そこは整備は得意ではなく他に委託して直してくれていたそうなのですが、毎回治っているのか治っていないのだかわからないような説明で返されていたそうです。

エンジンからの異音(コンプレッサー故障)も症状が出ていない?との回答だったそうです。(異音は常に出ている状態でした )

整備伝票も渡されていないとの事で何をやったのかもよくわからず、煮え切れなくなって当店にご来店されたのが今回のいきさつだそうです。

 

結果的には車両を拝見する限り修理もうまくいっていないですし適切なメンテナンス(エアクリーナー・バッテリー等)の提案もできていなかったのが重複トラブルの大きな要因と考えられます。

 

 

栃木県宇都宮市の整備工場月〜金 9:00 - 18:00 , 土・第2日曜 10:00 - 18:00

MASUTAKAブログ最新情報

メルセデスベンツ A180(W169) CVTエレクトロユニット故障

メルセデスベンツ A180(W169)のご入庫 トランスミッションエラーが出て変速しなくなってしまうとの事。 診断機にて故障コードを読み出すと。 ・0793 セカンダリスピードセンサー  スピードシグナル使用できず ・0722 アウトップトスピードセンサー スピードシグナル使用できず ・0896 CVTの許容されていない低速への変速 を検出しました。 このモデルもかなり年数が経ってしまいましたが定番の基盤故障での故障コードと一致します。 エレクトロユニットを取り外して基板修理をできる業者様に送り修理依頼を ...

続きを見る

VW TTクーペ(8J)ヘッドライト光量が出ない

VW TTクーペ(8J)車検でのご入庫 灯火類の点検 一件何の問題なさそうですがBVGFTRBBBBBBBBBBBGFTR76大きな問題が潜んでいます。 それはヘッドライトの光量です。 左のヘッドライトの光軸調整の上、光量測定を行いますがこちらは全く問題なし。   しかし右側は測定が出来ないほど光量が低いです。 肉眼で見比べると何となく右側が暗い感じがしますが実際に測定すると左の1/3ほどしか光量が出ていませんのでこのままでは保安基準不適合です。 このヘッドライトはキセノン(HID)タイプのプロ ...

続きを見る

ミツビシ パジェロミニ(H56A)ブレーキペダルが重い

ミツビシ  パジェロミニ(H56A)のご入庫 ブレーキペダルが重くてかなり強く踏まないと止まらないのと、ブレーキを踏むとエンジン回転が上昇するとの事。 ブレーキペダルにはマスターバックと呼ばれる倍力装置が装着されており軽い踏力で強くブレーキが効くようになっています。 このマスターバックが壊れると倍力装置が働いていないわけですからかなり強く踏み込まない限りブレーキは効かず車両を止めるのは難しくなります。 次にブレーキを踏むとエンジン回転が上昇するという不具合ですが、これもマスターバックの故障に起因します。 ...

続きを見る

スマート フォートゥー ワイパーリンク脱臼

スマート フォートゥーのご入庫 ワイパーが動かない、何か前のほうから動いている音だけがするとの事 入庫時ワイパーアームは動きませんがワイパーモーターの作動音は聞こえるのでこの音のことをお客様はおっしゃっていたようです。 このような場合ワイパーモーターから先のリンクに異常があることがほとんどです。 分解していきます。 ワイパーリンクは隙間から見えていますが外すことはできません。   いろいろ外してようやくワイパーリンクを取り外しました。 リンクのジョイント部分がさびて外れてしまっています。 樹脂のブッシュが ...

続きを見る

トヨタ プリウスα(ZVW40) エンジンがガタガタする

トヨタプリウスα(ZVW40)のご入庫 エンジンチェックランプが点灯してエンジンがガタガタするとの事。 チェックランプが点灯しているので故障コードを読み出します。 ・P0401 EGR流量不足 を検出しています。 EGR(Exhaust Gas Recirculation)とは排気ガスの一部を吸気側に戻して最高燃焼温度を下げるなど行うシステムになります。 EGRガス流量にエラーがあると検出しました。 まずは排気ガス流量をコントロールするEGRバルブを取り外して点検します。 バルブが見事に開きっぱなしで固着 ...

続きを見る

ゴールデンウィーク期間の休業日のお知らせ

ゴールデンウィークは4月27日(日曜日)から5月6日(火曜日)の間お休みとさせていただきます。

続きを見る

VW シャラン ガソリン混入による空燃比エラー

VW シャランのご入庫 エンジンチェックランプが点灯して回転も不安定でエンストを起こしたそうです。 故障コードを確認すると空燃比リッチエラーを検出 空燃比とはガソリンと空気の割合のことでここを適正に制御することでエンジンをスムーズに回すカナメのものになります。 今回、リッチによるエラーということは、ガソリンが空気よりも多く濃い状態になったことを表しています。   ガソリンが濃くなってしまう症状を考えていかなくてはなりません。 燃料噴射装置であるインジェクターの不良や燃料圧力の適正値エラーなどが考 ...

続きを見る

営業時間、営業日変更のお知らせ

2025年4月より第2土曜日を休業日とさせていただきます。 4月以降の休業日は、日曜、祝日及び第2土曜日となります。 ご不便をお掛け致しますがよろしくお願いいたします。 なお営業時間は、平日は9時から18時 土曜日は10時から18時となります。 お預かりおよびご返却に関しては上記以外のタイミングも可能ですので要ご相談とさせていただきます。 よろしくお願いいたします。

続きを見る

BMW X5(F15)エアサスペンション パンク

BMW X5(F15)のご入庫 走行中、何か後輪がゴツゴツする感じがするとのこと。 原因は一目瞭然このような姿勢になっていればゴツゴツするのも当然です。 車体後部が大きく下がってしまっています。 これはエアサスペンションがパンクしてしまっているため空気バネであるベローズ(エアスプリング)がつぶれてこのような姿勢になっているのです。 この状態は後輪にバネが無い状態と同じですので路面からの衝撃がダイレクトに伝わりゴツゴツしてしまいます。 ベローズはこのような形をしていて一見するとなにもおかしな感じはしません。 ...

続きを見る

BMW750(E65) パーキングブレーキユニット破損

BMW750(E65) 電動パーキングの警告灯が点灯してパーキングブレーキが掛からないとのこと。 現在、電動パーキングブレーキは軽自動車なども含めて多くのモデルで採用されていますが、この車種の時代では一部の上位モデルで採用され始めた時代のものになります。 電動モーターユニットがトランク内にありモーターが回りギアを回してワイヤーを引いて後輪のキャリパーを聞かせてブレーキするシステムになっています。 しかしユニット内部の歯車が破損してしまうことで作動できなくなるというトラブルが起きます。 実際ユニットを外して ...

続きを見る

-故障修理・整備, フォルクスワーゲン

© 2025 増高自動車工業有限会社