ホンダ N-ONEのご入庫
低速走行時エンジンが1500回転くらいの時にガクガク振動がするとの事。
お客様はノッキングが起きていると言っております。
診断機で故障コードを読み出してみますが特に何も検出していません。
テスト走行をすると発進してアクセルをあまり踏み込まない状態で1500~2000rpmくらいでガクガクしますがそれ以上回転が上がると何もなかったように正常になります。
症状としてはノッキングというよりも低回転域のエンジン回転の不安定さのように感じます。
エンジンがスムーズに回っているかエンジンの失火カウンターを見てみると3番シリンダーに失火を検出しています。
そこでイグニッションコイルを他の気筒と入れ替えてテスト走行をすると、失火している気筒もイグニッションコイルに合わせて移動しましたので、イグニッションコイルの故障と判断しました。
スパークプラグとイグニッションコイル合わせて交換いたしました。
イグニッションコイルがわずかに壊れて低速高負荷時の燃焼条件の悪い時にコイルの出力が負けて、一時的に火花を飛ばせなくなったことが原因でした。
このように負荷が掛かったときだけ失火するような場合はアイドリングなど低負荷時では症状は現れません。
現代車は失火モニターの検出精度も上がっていますのでそれをモニターしながら診断を進めることも多くなっています。
故障コードの検出には、しきい値が設けられていてすべて直ぐにチェックランプを点灯させる故障ばかりではありませんので、そのような場合はデータを確認しながら故障探求を進めます。
低負荷時のノッキング発生は吸気系統の汚れなどが起因することが多いです。
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