VW パサートR36のご入庫
ご依頼は駆動系統全体の油脂交換です。
こちらの車両はV6 3.6Lエンジン搭載で4モーションと呼ばれる4WDとなります。
まずはトランスミッションオイルですが湿式DCT(デュアルクラッチ)タイプのVW名称DSGというミッションを搭載しています。
フィルターはご覧の通り真っ黒です。
NUTEC NC-65
FFでも4WDでもこの部分のフルード交換に違いはありません、重要なのはフルードレベルの調整です。
正確な温度管理の元でオーバーフローさせます。
次にトランスファのオイルをお交換です。
FF駆動ベースの4輪駆動ですので前輪と後輪に駆動力を分配します。
次に後輪にはディファレンシャルギアと後輪に掛ける駆動力をコントロールするHALDEX(ハルデックス)という部品が一体になって取り付けられています。
ディファレンシャルギア部分のオイル交換は一般的な交換方法で良いのですがHALDEXにはフィルターがありますので専用オイルとフィルターを交換します。
ハルデックスシステムは後輪にかかる駆動力をリニアにコントロールすることで4輪駆動を効率よく無駄のないように制御することが出来ます。
しかしポンプで圧力を上げる作動油自体は非常に少なくフィルターも使っていますので定期的に交換を行わなければなりません。
この車両では第4世代のHaldexシステムを使用しています。
※しかし第4世代のこのフィルターは日本で供給されていないようで国内ではなかなか手に入りませんでしたので海外から取り寄せることになりました。
VWでは交換を推奨していないようです?
4モーション(4WD)ですとこれだけの駆動系統のオイル交換が必要になるのですが、どれをとっても重要な部位ですので、メンテナンスの一環として行うようにしてください。