ホンダ オデッセイのご入庫
クランキングが遅いと感じてバッテリーがあやしいのでは?との事でご入庫
するとバッテリーはほぼカラの状態、ここまでバッテリーが少ないのは充電系統が怪しいため点検すると案の定、まったく発電していない状態で、バッテリーからの残り少ない電気の供給でエンジンが掛かっている状態でした。
電気が無くなりエンジンが止まってしまうのも時間の問題でしたので、異常を感じすぐに入庫したのは幸いでした。
※現代のエンジンはコンピューター制御ですので制御系統への電源供給が断たれるとエンジンは止まってしまいます。
充電系統の異常ですが、チャージランプは点灯していなかったとの事?
バッテリーを充電して正規の電圧に戻したところやはりチャージランプは点灯していました。
あまりにも電圧が下がったことで点かなかったのかもしれません、メーカーによっても点かない車種は結構ありますので注意です。
ちなみにこのマークはバッテリーの形なのでバッテリーが悪くなると点くと思われている方が多いのですが充電系統のトラブルを警告するのが役目でバッテリー自体の良否の判断は出来ません。
バッテリーをチャージしてエンジンを掛けるとなにやら焦げ臭いにおいがします。
!!!
オルタネーターから煙が出ています!
慌ててエンジンを止めオルタネーターを点検してみるとそれでも煙は出続け、オルタネーター本体も触れないほど発熱しています。
バッテリーを切り離しようやく発煙は収まりました、どうやら内部でショートしてエンジンを止めても電気が流れ続けていたようです。
放っておけば発火している可能性が有る危険な状態でした。
取り外したオルタネーターを点検するとやはりレクティファイヤが焦げて溶けていました。
もしも、出先などでバッテリーが上がって応急処置で新しいバッテリーに交換したらとりあえずエンジンは掛かりますがオルタネーターから発火していた可能性が有りますので ぞっとします。
リビルトのオルタネーターの交換して修理は完了しました。
車両火災というのをよく耳にするかもしれませんが、火災原因に燃料やオイルなどが起因することは想像しやすいかも知れませんが、実は電気系統のトラブルからの火災というのも非常に多いのです。
何かおかしいと感じたり、警告灯が点灯した場合は無理をせず修理工場に入場するようにしてください。
自動車は、不具合が起きていてもある程度走行は出来てしまうものです、しかしそれではさらに危険に陥ってしまう可能性が有るため警告灯で知らせているのです。
最近のお車では自動車自体が制御で抑制することもあるのですがすべての不具合に対応しているわけではありません。
また、良くお話しするのですがご自身の任意保険などのロードサービスを利用したり、代車特約を付けてそのまま代車を借りるなどのすぐに対応できるような手はずを日ごろから整えておけば無理に自走をして悪化させてしまうことも防ぐことが出来ます。